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FC琉球敗れる、後半6分間で3失点 今治に1―3


社会
FC琉球敗れる、後半6分間で3失点 今治に1―3 琉球―今治 後半、好機に決めきれず、ピッチに座り込む琉球の野田隆之介(中央)=21日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 サッカーの明治安田J3第32節第1日の21日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでFC今治と対戦し、1―3で敗れた。通算成績は10勝16敗6分けで勝ち点36のまま。順位は17位。

 前半は、両チームともミスのほとんどないパス回しを展開。攻守で引き締まった内容となり、無得点で折り返した。後半は琉球が攻められる展開が続いて23分に先制点を奪われると、立て続けに2失点し、一気に劣勢に立たされた。40分に清武功暉が1点を返したが巻き返しはならなかった。

 次戦は29日、ユニリーバスタジアム新富でテゲバジャーロ宮崎と対戦する。

(2)タピスタ(今治1勝1分け)
今治 13勝11分け8敗(50)
 3―1(0―0,3―1)
琉球 10勝6分け16敗(36)
▽得点者 【今】 マルクスビニシウス2(8)千葉(6)【琉】 清武(2)
▽観客 2526人

 【評】前半は両チームとも引き締まるゲーム展開で、無得点で折り返した。後半は一転して琉球が攻め込まれ、先制されると複数失点で一気に崩れた。琉球は失点後、得点を奪いに攻めへと比重を移したが、カウンターを狙われるリスク管理をチームとしてどうするかが課題となった。


 複数失点が課題になった。0―0で折り返した後半に猛攻を受け、守り続ける我慢の時間帯が続いた。23分に左クロスからゴール奥の選手に滑り込んで押し込まれ、均衡を破る先制点を決められる。琉球はカウンターで前のめりになったところを狙われた。数的不利となったところでボールを失い、守備のミスも重なり直後に2失点。6分間で3点を失い、撃沈した。

 野田隆之介主将は「1点目は相手についていけずに失った。2、3点目は技術というより、チームとしてのメンタルの弱さが出た。最初の失点を引きずってしまった」と反省を込める。

 ただ、J2昇格争いをする上位の今治に対し、前半は互角以上の戦いを展開した。引き締まった内容で互いにトラップ、パスの正確性、ロングボールの精度などプロの技が凝縮された好ゲームだった。同時に、前後半を通して同じ水準で戦い抜く安定性が不可欠ということを痛感させられた。

 下位決戦となる次の宮崎戦は絶対に落とせない。勝利すれば勝ち点3以上の意味を持つ。野田主将は「走り負けず、全てで上回れるようにしっかり勝ちにいく」と静かに闘志を燃やした。

 (大城三太)


強度持続できず

 金鍾成監督(琉球)の話 前半の強度のまま後半もいきたかったが、持続できなかった。攻めでは、フィニッシュの一つ前の部分で相手守備のブロックが崩れていない状態でラストパスが入っている。ボールの動かし方、人の入り方で相手を動かして崩したかった。

後半勢い持ちプレー

 工藤直人監督(今治)の話 どっちが先に点を取るかの勝負になった。琉球はボールを動かすのがうまく、守備から入って攻撃に生かそうと思っていた。ペースをつかみながら、後半にパワーのある選手で勢いを持ってプレーできたのが勝因だ。