2024/02/20 16:50


こんにちは。管理栄養士のサクサクです。
大昔から私たち人間の暮らしを支えている穀物。主な成分は炭水化物で私たちにとっては主要なエネルギー供給源として重要な役割を果たしています。
ペット用のドライフードにも穀物は使用されており、粒を形成するためには必要不可欠となっています。
穀物といっても多種多様。3回に渡って、それらの特徴や栄養成分の違いをご紹介いたします!

【小麦(全粒)】小麦の特徴で注目されるのが、タンパク質の多さです。全粒粉と玄米を比べると含有量は約2倍。それらのタンパク質の中に「グルテニン」と「グリアジン」があり水を加えて捏ねることで「グルテン」が形成されます。グルテンは弾力と粘り気の作用があるため、パンや麺類、ケーキに利用され、さまざまな食感を生み出すことができます。ミネラルにおいて全粒粉に関していえば、亜鉛含有量が豊富なのが特徴です。また、食物繊維が豊富で穀物の中でもトップクラス。一方グルテンに関連する病気には、アイリッシュセッターという犬種のグルテン過敏性腸症の報告があります。「グルテンフリー」や「小麦アレルギー」と最近何かと悪いイメージがついてしまっている小麦です…。

【大麦】大麦は食物繊維を多く含むのが特徴で、水溶性と不溶性の食物繊維がバランス良く含まれています。穀物の中でも水溶性食物繊維が豊富でその一種「β-グルカン」は、食べたものをゼリー状に包んで胃から腸へゆっくり移動させるので消化吸収に時間がかかり、血糖値の急上昇を防ぐことができます。

【玄米】玄米で特徴的な成分は、ビタミンB1とB6です。ビタミンB1は疲労回復のビタミンとも呼ばれ、糖質の代謝 に不可欠なビタミンです。一方ビタミンB6はタンパク質の分解・合成を助け、皮膚や粘膜の健康をサポートする成分です。

【まとめ】
今回は3種類をご紹介いたしました。それらの主成分は炭水化物ですが、それ以外に特徴的な成分をピックアップ。
小麦全粒はタンパク質と亜鉛、大麦は水溶性食物繊維、玄米はビタミンB群が多く含まれておりました。
同じイネ科でも特徴に違いがあるので、シーンによって食材を選ぶ参考にしてみてください!
次回PART2は、とうもろこし(コーン)、じゃがいも、タピオカ(キャッサバ)です。お楽しみに。