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図解で思考整理

ビジネスマンが抱える悩みを、「図」にすることで解決します。

vol.27 緊急度と重要度を基準に仕事の優先順位を見きわめる
「時間管理のマトリックス」。

すべてのタスクを4領域に分類して整理

ビジネスパーソンにとって、やらなければならないことは刻々と増えていきます。ところが、時間は限られているのが現実。うまく進めようとTo Doリストを作成しても、項目が増えるほど、すべてを処理するのがどんどん難しくなります。
そこで重要になるのが、それぞれのタスクに優先順位をつけること。優先順位をつけるには、「緊急度」と「重要度」の二つを横軸と縦軸に据えてマトリックスを作成し、すべてのタスクを4領域に分類する方法があります。今回はこの「時間管理のマトリックス」をご紹介します。

まず、タスクを以下の分類で4領域に仕分けしましょう。

〈第1領域〉問題・課題の領域
緊急度も重要度も高い領域。納期直前の作業や顧客からのクレーム対応など、即時対応が必要となるもので、何よりも先に着手しなければならない領域です。
〈第2領域〉質の高い領域
重要ではあるが、すぐに対応しなくてもよい領域。中長期計画の策定、人材育成、技術開発などがこれにあたります。即時に成果に結びつかないものの、企業の将来を左右する、ビジネスの根幹となる活動の領域です。
〈第3領域〉見せかけの領域
緊急度が高いものの、重要ではない領域。それほど重要でない電話や突然の来客への対応などが入ります。
〈第4領域〉ムダな領域
緊急でも重要でもない領域。将来の役に立つことがほとんどない、時間の浪費ともいえる領域です。

次に、仕分けしたすべてのタスクを、緊急度と重要度の軸を設けた2×2のマトリックスにマッピングして整理します。

時間管理のマトリックス例
ここには画像のキャプションが入ります。

ビジネスの成果を得るためには第2領域がポイント

第1領域に入る、重要かつ緊急度の高いタスクは真っ先にとりかかるべきですが、問題は第2領域と第3領域の優先順位。多くの場合、緊急度の高いものを優先しがちです。しかも、第3領域はすぐに成果が出るので重要な活動と錯覚されるケースが多いものの、実のところ、本人や会社に対し、長期的に大きな成果がもたらされることはまずありません。

それに比べて、すぐに成果を実感できないために、重要であることを認識していても、対処をつい先送りしてしまうのが第2領域の活動。重要度の低い第3領域の活動のほとんどは対処がその場かぎりになるのに対し、第2領域の活動は問題の根本的な解決につながります。結果として、第1領域への事前対処ともなっていくのです。ビジネスで継続的に大きな成果を得ている人は、第2領域の活動を重視していると考えてよいでしょう。

コツをつかんで時間を有効活用

時間をできるかぎり効率的に使って、第2領域に注力するコツは次の3点。

まずは、第4領域で減らせるものをなるべく減らすこと。ただし、いきなりすべて排除してしまうとストレスが増大する原因にもなりますので、息抜き程度に残すのも大事です。

次に、第3領域のタスクが、それぞれ本当に必要かどうかを検討します。人間関係に関わる領域なので、すべてなくしてしまうわけにもいきませんが、必要最低限の時間で済むよう心がけるのがポイント。

そして、第1領域にかける時間と労力の効率化。緊急かつ重要な領域なので多くの時間を割きがちですが、第2領域の活動でリスクヘッジすることで、第1領域のタスクによる負担を軽減させることも可能なのです。

PROFILE

永田 豊志
永田 豊志ながた・とよし
知的生産研究家、ショーケース代表取締役社長。九州大学卒。リクルートで新規事業開発を担当。その後、出版社や版権管理会社などを経て、ショーケース・ティービー(現ショーケース)を共同設立。図解思考、フレームワーク分析などビジネスパーソンの知的生産性研究にも取り組んでおり、国内外での執筆活動や講演でそのノウハウ普及を行う。

記事公開:2020年1月