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【除外キーワードの教科書】リスティング広告・除外キーワードを徹底解説!

1.はじめに

皆さんは「除外キーワード」を上手く使いこなせていますか?

効率的にリスティング広告を配信する上で欠かせないのが「除外キーワード」になりますが、実務の現場においては「あまり深く理解していない」「上手く活用できているかわからない」といったお声をいただくことが多くあります。

そこで今回は除外キーワードの基本から具体的な除外キーワードの選別方法に至るまで、大切なポイントを徹底的に解説させていただきます!

2.除外キーワードとは

除外キーワードとは、特定のキーワードで検索された時に広告を表示されないようにする機能です。広告と関連性の低いキーワードを除外することで、関連性の高いユーザーにのみ広告を届けることができるようになります。

無駄なクリックを防ぐことによって、より成果が見込める検索語句へ費用を投下できるようになるため、効率の良い広告配信をするために欠かせない機能の一つです。

例えば以下のようなケースで活用することができます。

【例】
梅田のハンバーガー屋「STARバーガー」が集客目的の広告を配信。検索クエリに「難波 ハンバーガー」「梅田 ハンバーガー 求人」といったものが含まれていた。

⇒このとき「難波」や「求人」を掛け合わせて検索したユーザーはターゲットにはならないので、広告の対象から外す必要があります。そこで「難波」や「求人」といったフレーズを除外キーワードに登録することで、上記の検索クエリに対して広告を表示させなくすることが可能になります。

広告文を工夫すれば基本的にはターゲットになりえないユーザーの流入を減らすことができますが、実際のところはターゲットになり得ないユーザーが広告を踏んでしまうことは珍しくありません。クリック課金型の広告である検索連動型広告においては「いかにして無駄な流入を減らすか」ということが非常に重要になります。

地道な作業になりますが、定期的に検索クエリをチェックして除外キーワードを登録していくことで、アカウントを洗練されたものに育てていくことができます

3.除外キーワードのマッチタイプを理解しよう

除外キーワードは登録キーワードと同じく、「部分一致」「フレーズ一致」「完全一致」の3種類のマッチタイプで登録することができます。登録の際に使用する記号(フレーズ一致なら”〇〇” 、完全一致なら [〇〇] )も登録キーワードと同じものを使用します。

しかし、登録キーワードと除外キーワードのマッチタイプには大きな違いが1点あります。それは「除外キーワードの場合は類似拡張機能がない」という点になります。

以下の例で挙動の違いを見てみましょう。

【例】
「かばん」を登録する場合

登録キーワードの場合:マッチタイプに関わらず、ひらがなの「かばん」という語句が登録されていれば、類似拡張機能で「カバン」「鞄」といったカタカナ・漢字表記で検索したユーザーにも広告を配信することができます。
除外キーワードの場合:ひらがな「かばん」という語句だけが登録されている場合は、「カバン」「鞄」の検索ユーザーは配信が出続けてしまうことになります。
したがって、「カバン」「鞄」といった検索ユーザーを除外したい場合はこれらの語句も除外キーワードとして登録する必要があります。

このように除外キーワードの登録は通常の登録キーワードと異なり、変換語句、類義語、単数形・複数形、表記のゆれ等を考慮して、関連パターンも除外する必要があります。
詳しいコツについては後述しますが、こういった違いを踏まえて「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」のそれぞれの挙動について確認していきましょう。

-除外キーワードのマッチタイプ(完全一致)

完全一致は、登録している除外キーワードとユーザーの検索語句が完全に一致した際に広告が配信されなくなります。語順が違っていたり、別の語句が含まれていると機能しません。

(例)梅田のハンバーガー屋「STARバーガー」で集客目的の広告を配信している場合

上記の例だと「難波 ハンバーガー」という検索クエリのみ完全に一致しているため、広告が表示されなくなります。

-除外キーワードのマッチタイプ(フレーズ一致)

フレーズ一致では、登録している除外キーワードが、ユーザーの検索語句内で完全に一致するキーワードが同じ語順で使用されている場合にのみ広告が配信されなくなります。

(例)梅田のハンバーガー屋「STARバーガー」で集客目的の広告を配信している場合

-除外キーワードのマッチタイプ(部分一致)

部分一致では、そのキーワードに含まれるすべての語句が(語順に関わらず)使用された場合に、広告が表示されなくなります。

(例)梅田のハンバーガー屋「STARバーガー」で集客目的の広告を配信している場合

各マッチタイプの挙動については以上の通りとなります。

-結局どのマッチタイプが良いの?

マッチタイプの違いを解説しましたが、具体的にどうやって使い分けたら良いのか?と疑問に思われる方も多いと思います。弊社では多くの場合、不要な単語を「フレーズ一致」で登録することが最も合理的な方法だと考えています。

【例】
梅田のハンバーガーショップで集客目的の広告を配信しており、検索クエリに「梅田 ハンバーガーショップ 求人」が含まれていた場合

⇒「梅田 ハンバーガーショップ 求人」 全体をフレーズ一致or完全一致で除外登録すると、
「ハンバーガーショップ 求人 梅田」という語順の異なる検索ユーザーには広告が表示されてしまう。
⇒「求人」という単語のみをフレーズ一致で除外登録すると
「ハンバーガーショップ 求人 梅田」「求人 ハンバーガーショップ」というように、
語順に関わらず「求人」を含むクエリのユーザーを除外することができる。

以上のような形で、除外キーワードは登録キーワードと違い掛け合わせではなく単語で登録すると、
より少ない除外キーワードで多くのユーザーを広告の対象から外すことができます。

また、以下のようにピンポイントで除外したいクエリがある場合は完全一致を使用します。

【例】梅田のハンバーガーショップ「STARバーガー」が集客目的の広告を配信しており、検索クエリに「STAR」という単体語句が含まれていた場合
「STAR」という言葉は「星」など「STARバーガー」以外の一般的な意味で検索されている可能性が高いため、「STAR」という単体語句の場合だけ除外したい。
⇒「STAR」をフレーズ一致で除外登録してしまうと「STARバーガー」の検索ユーザーに広告が表示されなくなってしまう。
⇒「STAR」を完全一致で除外登録すると「STAR」の検索ユーザーには広告が表示されなくなり「 STARバーガー」の検索ユーザーには広告が表示させることができる。

このようにピンポイントで除外をしたい場合には完全一致を使用しましょう。

4.除外キーワードに登録すべきフレーズとは?

それでは次に除外キーワードを選別して登録していくための考え方について解説します。
除外キーワードは以下のパターンに則って判断すると良いかと思います。

①広告の主旨と合致していないクエリ

・広告の対象でない地域名(例:関東を対象とした広告で関東圏以外の都道府県)
・広告の目的の異なるキーワード(例:集客目的の広告で求人系のフレーズなど)
・広告のターゲットの異なるキーワード
(例:高級路線な広告で激安・格安など低価格路線のフレーズなど)
・自社の扱っていない商材・サービス名など

などのフレーズが除外の対象となります。

基本的には広告の主旨に反していないか、という観点で判断すればOKです。

ただし、自社の扱っていない商材・サービスの場合でも、顧客になり得る場合は除外する必要はありませんが、遷移先にそのサービスが記載されていない場合はCVに至る可能性は極めて低いため、削除の対象と見なして差し支えないと考えます。

また、広告の主旨には反していないがあまりにも費用対効果が伴っていない(目標CPAを大きく上回ってしまっているなど)フレーズについては、過去のパフォーマンスを参考に除外すべきか否かを判断する必要があります。

②ネガティブな意味のクエリ

「失敗」「詐欺」「クレーム」「訴訟」「トラブル」「やばい」「ブラック」「返品」などのフレーズで検索しているユーザーは、そのサービスや商材に対してネガティブな感情を抱いているため、広告を表示させないほうが良いケースが多いです。基本的には除外キーワードの対象にして差し支えないかと思います。

ただし、例えば自社製品がかなり格安で販売されている場合で「〇〇 高すぎる(高い)」など不安や不満がかけ合わせに使われているケースでは、ユーザーは「安いものがほしい」というニーズを抱えていることが伺えるので、このような場合は除外しないほうが良いでしょう。

③競合クエリ(競合他社の会社名やサービス名、製品名)

競合他社のサービス名や商品名も除外登録したほうが良いケースがあります。
例えば、自社サービスではなく競合サービスの「使い方」や「ログイン」の方法を検索しているユーザーが多い場合などはこれに該当します。競合サービスのサイトと勘違いして流入してきたユーザーがCVに至る可能性は極めて低いため除外登録するべき、という判断になります。

ただし、競合のキーワードであっても自社製品がある程度知名度が高かったり、価格競争力があるなど圧倒的な優位性がある場合、もしくは、CVがとれている場合などは除外キーワードとして登録せずに様子を見ても良いでしょう。

④インフォメーショナルクエリ

「wiki」「画像」「〇〇とは」といったインフォメーショナルクエリ(情報探索のための語句)は、意味を調べているだけなので一般的にCVに繋がりにくいケースが多いです。

したがって、自社の広告に適していないと判断した場合は積極的に除外設定することをおすすめしますが、商材によってはCVに結びつくケースもあるため、実際のデータを参考に除外すべきかどうかの判断を行ってください。

以上の4つの類型に照らし合わせて、除外キーワードの選別を行ってください!

5.除外キーワード選別&登録方法を徹底解説

それでは具体的に除外キーワードの選別と登録の効率的なやり方を解説していきます。
弊社ではこの除外キーワードの選別と登録のことを「クエリチェック」と呼んでいます。
クエリチェックではCVキーワードの登録と除外キーワードの登録の2種類を行います。
(本ブログは除外キーワードに焦点を当てた記事ですが、今回はCVキーワードの登録についてもやり方を合わせて解説しています。)

クエリチェックは
[1]管理画面上で行う方法
[2]CSVをダウンロードして行う方法
の2種類があります。

チェックするクエリの数が多くない場合は(目安としては200~300個以内)は[1]の方法で、
チェックするクエリが多い場合は[2]の方法を選ぶと作業がスピーディーかと思います。

それぞれのやり方を以下の通り解説します。

[1]クエリチェックを管理画面上で行う方法

【設定の手順】
まずはCVキーワードの登録です。
①該当のキャンペーンを選択
②[キーワード]の[検索語句]を選択
③ 表示期間を入力
④ コンバージョン数順に並び替え

———————————————————
⑤CVしているクエリを完全一致でキーワードに登録
⑥「追加済み/削除済み」を見て「追加済み」のものは登録しないよう注意

CVキーワードの登録は以上になります。
———————————————————
続いて除外キーワードの抽出作業に入ります。
⑦検索語句順に並び替える
⑧先述したポイントに従って不要なフレーズを探す。不要なフレーズはどこかに転記しておく。
 (今回は「見合い」というフレーズが不要)
⑨「除外キーワード」をクリック

———————————————————
⑩「+マーク」をクリック

———————————————————
⑪「除外キーワードを追加、または新しいリストを作成」をクリック
⑫ 追加先を選択
⑬ 除外キーワードを入力 ※1行に1つずつ
⑭ 必要に応じてリストの作成、追加を選択
⑮ 保存を選択

———————————————————
⑯画面遷移後、目的の追加先に設定されているかを確認

以上で管理画面上でのクエリチェックの方法の解説は終了です。

[2]CSVをダウンロードして行う方法

続いてCSVをダウンロードして行う方法を解説します。

【設定の手順】
まずはCVキーワードの登録です。
①該当のキャンペーンを選択
②[キーワード]の[検索語句]を選択
③ 表示期間を入力
④ [ダウンロード]→[Excel.csv]を選択し、csvファイルをダウンロード

———————————————————
⑤1行~2行目は不要なので削除

———————————————————
⑥合計の行は不要なので削除

———————————————————
⑦コンバージョン数順に並び替え
⑧P4の「キーワードを登録する際の注意点」に該当しないかを確認して、
 問題なければCVしているクエリを完全一致でキーワードに登録する。
⑨「追加済み/削除済み」を見て「追加済み」のものは登録しないよう注意する。

———————————————————
CVキーワードの登録は以上になります。
続いて除外キーワードの抽出作業に入ります。
⑩検索語句順に並び替える
⑪前述したポイントに従って不要なフレーズを探す。
(今回は「見合い」というフレーズが不要)
⑫除外キーワードに登録(やり方は「①管理画面上で行う方法」の⑨以降を参照)

以上でCSVを使ったクエリチェックの方法の解説は終了です。

6.除外キーワード選別する際の注意点とは?

それでは除外キーワードを選別する際に注意すべきポイントが5つありますので解説します。

①表記に複数のパターンが想定される場合はそれぞれ除外する

前述のとおり除外キーワードには類似拡張機能がありませんので、変換語句、類義語、単数形・複数形、表記のゆれ等を考慮して、関連パターンも全て除外する必要があります。

【例】
「かばん」を除外する場合には「カバン」「鞄」「バッグ」といった変換語句や関連語句もフレーズ一致で除外登録していきます。

また、クエリによっては語句の間にスペースが入っている場合がありますので、その場合もスペースの入った状態のものと、スペースの入っていない状態のものをそれぞれ設定します。

【例】
「広告 代理 店」という語句を除外したい場合には「広告代理」「広告 代理」という2種類をフレーズ一致で除外登録します。
また、競合キーワードで「明 星 株式会社」という語句が流入している場合は「明 星」「明星」の2種類をフレーズ一致で除外登録します。

このように通常は意味的にスペースを空けずに検索されるような語句でも、検索クエリ上はスペースが入った状態で計測されているため、少し手間はかかりますがスペース有りとスペース無しの2パターンを登録するようにしましょう。

②人名は名字と名前で分けて除外する

検索クエリにサービスに関連する著名人や有名人の人名が流入することがあります。その場合は名字と名前を分けて除外登録します。

【例】
「田中 太郎」を除外する場合には「田中」と「太郎」を分けて除外します。

③共通の単語で除外する

除外キーワードは見境なく登録していくと登録数が膨大になり管理が大変になっていきます。従って、最小限の登録数で最大限の効果が発揮できるように登録していくことが望ましいです。そのためには共通する単語を登録する癖をつけていく必要があります。

【例】
「セブンアンドアイ」「セブンイレブン」「セブン イレブン」「ウルトラセブン」といった不要な語句が流入している場合は、「セブン」という1語をフレーズ一致で除外登録することで全てのクエリを一度に除外することができます。

④絵文字や特殊記号は登録できない

絵文字や特殊記号が流入している場合がありますが、その場合は除外キーワードとして登録できないためご注意ください。

⑤クエリチェックは運用の状態に合わせて必ず定期的に実施

運用の初動段階ではクエリが荒れる(意図していない語句での流入が見られる)ため1~3日に1回実施します。そして、運用が安定した段階で2週に1回~月に1回というように頻度を調整していくと良いでしょう。

また、アカウントによってはチェックするクエリの量が膨大になることがありますので、「インプレッション数2回以上&クリック数1回以上」というような一定の条件でフィルタリングすると良いでしょう。

以上5つのポイントに注意しながらクエリチェックを実施してください。

7.まとめ

除外キーワードについて徹底的に解説しました。クエリチェックを定期的に行うことはとても手間のかかることですが、無駄な流入を減らすことでアカウントが洗練されていき、無駄なユーザーの流入が発生しない費用対効果の高いアカウントへと成長させることができます。

今回ご紹介させていただいたポイントを踏まえて、ぜひ貴社のアカウントの成長に役立ててください。

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北澤陽介

都市銀行での営業、社会保険労務士法人での中小企業のコンサルティングの経験を経てSTAR株式会社に入社。現在は年間約1億円規模のGoogle・Yahooリスティング広告やMeta広告などSNS広告の運用に携わる傍ら、WEB広告のインハウス化支援サービスの事業責任者も務める。

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