とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

506 体が傾く人のための「短く」

■ 短い着地でも、確実に地面をけりたい

今回は「ジャンプのこと」。

管理者画面のアクセス歴リストに、ときどきこの話が載っています。


検索元(検索ワード)はあまり表示されないので想像ですが、やっぱり「なわとび 体幹」あたりでヒットしてるんでしょうか。実際は、なわとびで体が傾くとこんなところが困ります的な話で、解決策を求めて読んだ人には期待はずれかもしれません……。

あれから5年。今の感覚だと、常に「真上に跳ぶ」ことを意識するのが大切だと思います。でも今回は、足元を考えてみましょう。


踏みこみを短くしてみてはどうか?

跳ぶとき、短めに地面をけって跳ぶということです。

大きく跳ぶには、深く踏みこむイメージがあります。ひざを曲げて体を沈みこませて、地面から跳ね返されるように上空へ跳びあがる感じですね。

これ、体が傾きがちな人には、気をつけないと「諸刃(もろは)の剣」です。

体が傾くのは、ジャンプの踏みこみや跳びはじめで、本来真下や真上に向く力が、前後左右にゆがむからです。となると、踏みこむ力が大きく、踏みこむ時間が長いほど、バランスの崩れが大きくなると考えられます。跳びあがるときに「真上に向けて軸が合っていない」とでも言うのか……。

では、バランスが崩れるなら、崩れる前に跳んではどうでしょうか。

イラスト:着地からの2パターン。長く踏みこむと、体が傾き、ジャンプも傾く。(中心線からずれていく絵) 長く踏みこむと、体が傾く前に、真上に跳べる?。(中心線にそって跳ぶ絵)

踏みこみとぐらつき

根本的な解決(バランスを合わせる)にはなっていませんが、強く踏みこんでバランスを崩すくらいなら、短く地面をけることに集中するのが1つの手にならないか? ということです。

490 ドスンからタンタンへ で書いたような話ですね。接地時間が長くなれば、地面からの反発力を押さえつけてしまうことになりますし、体が傾く人はバランスを崩します。


繰り返しますが、根本的な解決にはなっていません。

長く踏みこもうが、短く踏みこもうが、バランスが崩れれば同じです。ただ、短く地面をけることで、バランスの崩れが減って、真上に跳ぶ感覚を多少なりとも体感できるチャンスは増えます。

地上(着地、跳びあがり)の崩れをなんとかする前に、空中の感覚を知るわけです。そこであらためて、空中に跳ぶ前(=地上)の感覚を合わせていく感じですね。

短くといっても、ただ小さな動きで地面をければいいわけではありません。「つま先の裏でバウンドする」感じ。短い時間でも地面をとらえる、ということです。そこを意識して、バランスが崩れるより先に、体を上に跳ばす。

この感覚が重要なのではないかと思います。

あとは空中。肩から上を中心に、真上を意識すること。結局、ゴールはそこです。

 ―― バランスが崩れがちな自分でも、真上に跳ぶことができる。

そんな自信につながれば。


常に真上を意識して、傾かないようにできれば、それがいいに決まっています。

体のクセでそれが難しい人は、跳ぶたびに、傾かないように意識しないといけません。はっきり言って苦しいです。感覚の一部をそこに使わないといけないので、それ以外(手、足、フォーム、次の動き)に使える判断力が減るのです。

それでも、やらなきゃ跳べません。バランスが崩れる前に「短く」なんて荒療治かもしれませんが、真上に跳ぶのが苦手な自分がふと気づいた、瞬間の話でした。