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2023年06月02日

60歳からの働き方・仕事の選び方はどうすべき? 60代女性が多く働くパート9職種も紹介

60代 働き方 タウンワークマガジン townwork時間に余裕が持てるようになったから働いてみたいという60代の人も多いのではないでしょうか?ここでは、タウンワークの利用者にも多い60代の女性に向けて、新たに仕事をする上で知っておきたいことや、60代からの仕事選びのポイント、おすすめの職種について、ジョブズリサーチセンター所長の宇佐川さんに聞きました。

60代女性の働き方で知っておきたいこと

60代以上の活躍に期待する企業は増えている

日本では定年退職65歳以上が定着し、2021年4月からは70歳までの就業確保に向けた支援措置が努力義務化されました。今や60代以上が働くことが当たり前になり、60代以上の採用に積極的な企業も増えています。
積極的な企業がこの世代に期待していることは、若い世代にはない多様な経験や受容性です。主婦や育児の経験、PTAや地域活動などを通じてさまざまな人と関わった経験は、色んなお客様がいるサービス業をはじめとする接客業や、チームで協働する仕事など、多くの分野で活躍が期待されています。

60代以降も働く目的を改めて考えることが大切

60代になると、一般的には子どもの独立や住宅ローン完済など、働く際の絶対条件が少なくなる人が多く、人生の中で仕事に求める価値観が変わるターニングポイントになります。生活のためだけでなく、社会とのつながりや自身の健康維持のためなど、人によって目的はさまざまです。ジョブズリサーチセンターが行ったシニア層の就業実態・意識調査2023では、働く理由は経済面のほか、「健康維持のため」が38.0%、「社会とのつながりを得るため」が32.5%と上位にあがりました。60代は、経済的理由だけでなく、自己実現のために働く人が多く、誇りを持って楽しく働き続けるためにも、自分は何のために働くのか目的をはっきりさせておくことが大切です。

出典:ジョブズリサーチセンター「シニア層の就業実態・意識調査2023(個人編)」

いきなり働くのが不安な人は、就労サポートや職業訓練を受けるのもよい

なかには「30年近くブランクがあるし、今から働けるか不安…」と、一歩を踏み出せずにいる人もいるかもしれません。また、自分にどんな仕事ができるかわからない、という人は、国や自治体が実施する60代以上のシニア向けの就労支援サービスを利用してみるのもおすすめです。ハローワークでの就労相談や面接のサポート、職業訓練など、その層に向けた学び直しのための教育支援も数多く用意されています。そのほかにも、民間の派遣会社が実施している就業前研修などもあるので、積極的に利用してみましょう。

 

60代からの仕事選びのポイント

60代が仕事選びをする際に、気を付けたいことを解説します。

「もう歳だから…」と思い込み過ぎない

仕事を選ぶ際に年齢のことが気になり、「体力や能力が落ちているからこの職種は無理」「若い人たちのいる職場には馴染めないかも」といった不安がよぎるかもしれませんが、「歳だから自分には出来ない」と思い込み過ぎないようにしましょう。仕事を選ぶ時は、自分が楽しいと思える仕事や興味をもてる、やってみたいと思える仕事にチャレンジしてみることが、自分にとってやりがいのある仕事を見つける近道です。

職種名にこだわりすぎず、楽しさや興味が持てる仕事内容を選ぶ

自分に合う、やりがいのある仕事を見つけるためには、職種名よりも仕事内容や取り扱うモノやサービスを具体的に見て選ぶことが重要になります。どんな能力が必要なのかは仕事内容によって大きく違います。例えば、倉庫のピッキング作業には体力が必要だと思いがちですが、素早く正確に見つけることがメインで、運ぶ必要がない仕事もあります。また、清掃でも、清掃場所によってしゃがむ姿勢が必要な作業とそうでない作業などさまざまです。仕事内容によって必要な能力は異なるので、自分ができることは何かを把握した上で、職種にこだわらずに興味を持った仕事の業務内容を確認しましょう。

自分にとって譲れない条件の優先度をつける

「自分は何のために働くのか」という働く目的を明確にした上で、「絶対譲れないこと(=MUST)」、「譲ってもいいこと(=WANT)」を整理しましょう。「仕事内容」、「日数や時間などの働き方」、「賃金」など自分が仕事に求める条件の優先順位をつけておくと、どんな仕事が自分に合っているのか、続けられそうかがイメージでき、選びやすくなります。

シフトが柔軟で60代雇用に積極的な会社を選ぶ

タウンワークがパートで働く主婦に実施したアンケートによると、60代は1日4時間、週4日勤務という人が最も多くいました。シフトや週の出勤日数を選べるパートも多いので、60代が活躍していて、自分のペースで無理なく働ける会社を選ぶといいでしょう。定年制度がない会社もありますが、念のため確認をしておくと安心です。職場の雰囲気や仕事内容が自分に合うか心配なときは、面接時に職場見学や仕事体験をさせてもらえるか相談してみましょう。そういった要望にも対応してくれる、できない場合でも丁寧に説明してくれるといった会社は働きやすい可能性が高いです。

 

60代女性におすすめの仕事9選

次に、現在パートで働く主婦にタウンワークが実施したアンケートの中で、60代女性が多く就業している9種類のおすすめポイントを紹介します。

事務職

事務職は、オフィスや事務所で座って働ける、体力的不安がないイメージで人気です。仕事内容は、電話応対やファイリングなどの整理、データ入力や資料作成から雑務などで、企業のオフィスで働く場合もあれば、倉庫内の事務所などで働く場合などさまざまです。タウンワークのアンケートによると、事務職は経験者が約2/3と他の職種より経験者が多いのが特徴です。

工場・倉庫での軽作業

物流系の仕事と聞くと力仕事のイメージがありますが、郵便などの軽いもの中心、座ってできる仕分けなどもあり、体力に自信がない人にもできる仕事があります。単純作業や、人と接する機会が少ない職場もあるので、ブランクが長くて不安に感じている人やコミュニケーションに不安がある人にも取り組みやすい仕事があります。仕事内容は、工場や倉庫内での仕分けや品物のピッキング、梱包、シール貼りなどの軽作業があります。

スーパー

スーパーの仕事は家の近所で探しやすく、未経験可の求人も豊富です。シフト調整も相談しやすく、1日3〜4時間といった短時間シフトがあるスーパーも多いので、無理なく長く続けやすい仕事の一つです。また、生活に直結している仕事であることから、主婦として培ってきた知恵や経験が活かせるのも大きなメリット。人と関わることが好きな人にもおすすめです。仕事内容は、レジや品出し、総菜の調理など、部門ごとに分かれている店舗が多いので、希望の仕事があれば面接で相談してみるといいでしょう。

コンビニ

コンビニは家の近所で探しやすく、シフトも融通が効きやすく働きやすい職種の一つです。コンビニは幅広い年齢層のお客様が利用するため、人と接するのが好きな人に向いています。仕事内容は、レジ業務のほかにも、宅配便や各種支払いの手続き、品出しなど多岐に渡りますが、マニュアルが整っていて業務も覚えやすいので安心です。

看護・医療・介護関係

看護・医療・介護関係の仕事は、人の世話や暮らしをサポートするのが好きな人に向いている仕事です。看護や医療系の有資格者であれば、高時給で条件の良い募集も多く、より探しやすくなります。介護施設は、食事の準備や配膳、その他利用者の補助業務など、未経験で資格が必要のない募集も多くあり、主婦として培った生活の知恵やコミュニケーション能力は利用者をサポートする介護の仕事に活かしやすいでしょう。

清掃員

清掃員は60代に人気の職種の一つです。既に年齢に関わらずシニアも活躍していることから、長く続けられる仕事と言えるでしょう。ビルや商業施設などの清掃員の仕事も未経験OKの求人が多く、長年の家事で身に付いた作業の細やかさなどが評価されやすい職種です。ほとんどがシフト制なので、自分の都合に合う時間帯の求人を探しやすいのもメリットです。

学童・保育

学童や保育園での保育補助の仕事は、子育て経験を活かせ、資格不要での募集も多くあります。仕事内容は、放課後児童支援員のサポートが中心で、おやつの準備、入退出管理、連絡帳のチェックや記入、施設内の掃除や衛生管理など子どもたちが安全に過ごせるサポートのほか、子どもたちと一緒に絵を描いたり、宿題を見てあげるなどさまざまです。

工場での食品加工・製造

食品工場での仕事は未経験OKの求人も多いため、チャレンジしやすい職種の一つです。単純作業が多く、一度仕事を覚えれば長く続けられる仕事なので、中高年層にも人気。仕事内容は、ライン上に流れてくる食品の加工作業のほか、食品の検査・検品、梱包、出荷作業などがあります。

調理補助・給食調理

調理補助の求人には、一般的な飲食店のほか、病院や介護施設、学校給食・学食など幅広い勤務先があります。飲食店や病院、介護施設などではシフト制で勤務時間を選べるものが多く、給食調理は、朝から日中の固定のシフトになります。短時間勤務で出勤日数は希望に応じてもらえるところが多いので、家事経験を活かしながら規則正しい生活を送りたいという人におすすめです。仕事内容は、食材の下ごしらえ、盛り付けや皿洗いなど補助的な役割から、実際の調理までさまざまあり、主婦の経験が直接活かせる仕事です。

 

■取材協力
ジョブズリサーチセンター
センター長 宇佐川 邦子
様々な業界の特色を踏まえ、求人・採用活動、人材育成・定着、さらに活躍促進のための従業員満足メカニズム等、「『働く』に関する課題とその解決に向けた新たな取組」をテーマに全国で講演・提言を行う。全国求人情報協会常任委員のほか、経済産業省、厚生労働省、東京商工会議所等において委員も務める。https://jbrc.recruit.co.jp/

アンケート出典:2023年3月 パート調査/N=2026(回答者:現職パート・女性)/調査企画タウンワークマガジン/調査協力マクロミル

取材・文:金井さとこ

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