大学でのレポート引用と出典、参考文献の書き方
大学生になると増えるレポート提出。執筆の際、既存の文献や論文を参考にすることがありますが、引用の方法や出典の書き方、参考文献の書き方には一定のルールがあります。
【目次】
引用の定義
引用とは、他者の文章や事例を自分の文章にそのまま用いることを言います。引用する際は、自分の論文やレポートが「主」、引用箇所が「従」の関係になるくらいにおさめます。また、引用箇所と主の文章が、明確に区別された表現にし、出典の明記も必要です。
大学のレポートや論文における引用は、文献などの書籍、論文、調査機関、Webサイトなどの文章や図表、データなどを用いることが多いです。
引用する際に注意すること
自分の文章と明確に区別すること
論文やレポートの引用にあたっては、自分の文章と他者の文章を明確に区別する必要があります。そもそも引用は、自分の考えの根拠を示すために用いられることが多く、自分と他者の文章の境界があいまいだと、剽窃(※1)と疑われる可能性があります。また、後で紹介する直接引用の場合、他者の文章を1文字も変えることはできません。
※1 剽窃:他人の著作から、文章や語句、思想などを部分的に盗用し、自分のもののように用いること。
引用が多くなり過ぎないこと
引用文を用いる場合は、レポート本体の「主」に対し引用部分は「従」でなくてはいけません。概ね、引用の割合は文章全体に対して2割程度が一般的だと言われますが、論文の種類やテーマによっても異なりますので、担当教授の指示があれば従ってください。引用が多すぎれば、レポートと見なされない可能性もあります。
出典が正しく明記されていること
引用文は必ず出典とセットで記載します。出典とは、引用した文章の情報源のことです。文献などの名前のみでなく、記載ページなど、引用箇所もわかるよう正確に記載する必要があります。また、他の文献内の引用箇所をさらに引用(孫引き)するのもNGです。必ず、元の引用文献を確認して使用するようにします。出典の書き方は後述します。
引用の種類
引用の方法は、直接引用と間接引用の2種類があります。
・間接引用…元の文章を自分なりに要約して引用すること
直接引用の書き方
直接引用は、引用する文章の長さによって引用を使い分ける方法があります。
短文の場合
本文中に「」で括って引用した文章を記載します。引用した文章の後に( )書きで出典を明記します。出典の書き方は、著者の姓、出版年、該当ページの順です。
「‥‥文章は変更しない」(田雲、2022、P108)という方法がある。
長文の場合
引用する文章の前後を1行ずつ空けて独立させて記載します。引用部分は2文字程度、文字下げをして、読者が引用だとすぐ分かるようにします。また、引用した文章の後に( )を付け、著者の姓、出版年、該当ページの順で出典を記載します。
直接引用の長文場合の書き方については
(一行空ける)
2文字程度、文字下げする。・・・・・・・・・・・・・
そして、・・・・・・・・・・・・・・文章は一文字も
変更しない(田雲、2022、P108)
(一行空ける)
という方法がある。そのため・・・
間接引用の書き方
間接引用を用いる際は、引用した著者の考えや意図を変えないよう注意が必要です。また、引用する文章の前後で引用であることが明確に分かるように工夫をします。引用の後に( )をつけ、著者の姓、出版年、該当ページの順で記載します。
田雲は、間接引用は、著者の言葉を自分なりの言葉で表す際に用いるものであり、その際、著者の考えや意図への理解が大切であり、誤った伝え方にならないよう注意が必要だ、と述べている(田雲、2022、P109)
出典(参考文献)の書き方
出典(参考文献)とは、引用した文章の情報源となる文献などのことを指します。本文中の簡略した出典情報だけでなく、引用をした文献のタイトルや著者名などの詳細を、レポートや論文の最後にまとめて記載します。
出典の書き方は、大学の指導などによって異なる場合があるので、大学または教授から指示があった場合にはそれに従ってください。以下は一例になります。
書籍の場合
著者名.書名.出版社,出版年,総ページ数.
田雲花子.ジョブジョブ書.タウン出版,2022,200p.
雑誌論文の場合
著者名.記事タイトル.雑誌名.出版年,巻数(号数), はじめのページ – 終わりのページ.
田雲花子.ジョブ史における働き方についての考察.ジョブジョブ誌.2022,42巻(3号数),p 101 – 150.
ウェブサイトの場合
著者名.“ページのタイトル”.サイト名. 更新日付.入手先URL,(参照年月日).
田雲花子.“ジョブ時代の新しい働き方”.ジョブジョブウェブ. 2022-07.https://new.saaaaaaa,(参照2022 -07-10)
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