ハロウィンの仮装に使う「偽物の血」を完璧につくるための3つのポイント

10月31日のハロウィンに向けて仮装のプランを練っている人も少なくないだろう。もしちょっぴりホラーな仮装やコスプレを考えているなら、血のりを自作してみてはどうだろうか。まるで本物のような血のりをつくる際の3つのポイントを紹介しよう。
ハロウィンの仮装に使う「偽物の血」を完璧につくるための3つのポイント
IVAN101/GETTY IMAGES

インターネットは血のりのつくり方で溢れている。だが、あなたのコスチュームに要求されるぴったりの色と粘度を得るためには、それが鮮やかでぬらぬらしたものであろうと、濃い色でひからびた感じのものであろうと、確実なのは自分で調合してつくることだろう。

それには模倣したい血液の特性や、偽物をつくるために使える生物学的に無害な材料の性質を知っておくことが役に立つ。望む効果を得るには、いくつかの基本的な成分の量をバランスよく配合するだけで簡単にできるのだ。

その成分とは、ちょうどいい水っぽさを得るための水とシロップ、さまざまな血の色を再現するための着色料、そして血の不透明感や塊を模すための小麦粉やコーンスターチといった増粘剤である。多少は試行錯誤することになるかもしれないが、いくつかの血なまぐさいディテールに注意すれば、邪悪なほどよくできた血のりをつくり出すことが可能だ。

1: ちょうどいい粘度

血のりには、本物の血液ならではの感じを出したいものだ。本物の血液の粘度は、さまざまな要素によって異なる。赤血球の濃度(高ければ粘度も高くなる)や温度(温かいほど粘度が低くなる)といった要素だ。しかし一般論としていえば、血管を流れる血液や外に流れ出たばかりの血液は、水の3~5倍の粘度がある。血のりレシピの多くがコーンやチョコレートなどの何らかのシロップを使うのは、それが理由だ。

だがほとんどのシロップは、実際は血よりもずっと濃い。実のところ、血液特有の非ニュートン流体的な粘性をもつ液体は少ない。血液に近づけるには混合物が必要となる。まずはコーンシロップ1カップから始めて、求める質感に達するまで水を少しずつ混ぜて薄めよう。もし水を入れすぎて血のりがゆるくなりすぎたら、シロップを足すだけでいい。

2: 狙った「赤」にするための工夫

血液の色は、体内でも体外でも劇的に変化する。動脈を流れる酸素を多く含む血液は鮮やかな赤色で、静脈を流れる酸素が少ない血はほぼ紫色に見えるほど色が濃い(もしあなたが献血したことがあれば、おそらく静脈に針を刺されたはずだ。疲れてどんよりしたその血はプラムのような色だったことだろう)。

同じ理屈で、白いTシャツに血が数滴つくと空気に触れてすぐに酸化し、息を呑むような深紅に見える。だが、切断された手足からどくどくと流れ出る大量の血はずっと濃い色に見える。血だまりを研究する法科学者たちは、血液が凝固するにつれ濃い赤から薄い赤へと色が変わり、完全に乾いて初めて茶色がかった黒のような濃い色になることを発見した。

狙う色に近づけるためには、食品着色料を使おう。赤色をベースに、青色か緑色を少し使って色の濃さを足す。量には気を付けて。赤はたくさん入れてもいいが、寒色は少しでもかなり効く。これらは1滴ずつ加えるといい。

3: リアルな質感を出す

血だまりの色の変化を研究した同じ研究者たちは、血液が乾燥の5段階を経て色の変化が進行することも示している。凝固、ゲル化、辺縁乾燥、中央乾燥、最終乾燥だ。

端的に言えば、血は空気に触れた瞬間に固まりだす。血中の凝固因子によりフィブリン分子が生じ、重合して血小板と組み合わさることで卵白にも似た質感のゲル状の塊が発生する(実際に卵白は医学研究においても凝血の代用として使われている)。そこからはどんどん水分を失うとともに、乾燥し、ひび割れたり、剥片となってはがれたりする。

血液の段階ごとの気味悪い変化が、自宅のブレンダーで血のりをつくる際に最も再現が難しいかもしれない。しかし、中力粉やコーンスターチなどの増粘剤を使えば、よりリアルな質感に調整するうえでに役立つだろう(さらに手づくりの血のりを本物のようにより不透明で濁ったように見せるという利点もある)。最初のコーンシロップのカップに加えるなら、増粘剤は一度に小さじ1杯ずつ加えよう。

求める通りの血のりができるまで、水、シロップ、着色料、小麦粉の配合を変え続けるといい。実験してみることを恐れずに、いくつか違う調合で試してみよう。より濃い色の混合物をつくるなら、透明なシロップではなくダークコーンシロップかチョコレートシロップを使う。

ひとつ覚えておきたいことがある。本物の血と同じように、血のりもシミになる傾向があるのだ。だからエプロンをつけて、ブレンダーの蓋はきちんと閉めておこう。あなたのキッチンを犯行現場のようにしたいのではない限り。


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TEXT BY ROBBIE GONZALEZ