「品質管理」ってどういう職業?どんな仕事?仕事内容について解説
求人情報の中には、『品質管理』で人材募集をしている企業もありますが、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。文字通りの品質管理なら製造担当が担い、在庫数の管理なら倉庫や営業担当者が行うものなのでは、と思うかもしれません。
実は、会社の名誉を左右する重要な仕事でもあるのが、品質管理です。ここでは、品質管理の具体的な仕事内容や、向いている方の特徴についてご紹介します。
【目次】
「品質管理」の概要と仕事内容
製造した商品に傷や汚れなど不備がないか確認するのは、製造担当者など工場スタッフの仕事ですが、より幅広い意味で品質を管理しているのが、『品質管理』担当者です。
近年は、仕事の一部を分けて『品質管理』と『品質保証』それぞれの担当者を設けているメーカーも多く見られます。
ここでは、品質保証の仕事も含めた、幅広い業務を担う品質管理に焦点を当て、解説します。
製品を売る前に必ず必要となる「品質管理」
顧客がメーカーに抱くイメージを決めるのは、商品のデザインや価格に見合う機能などのクオリティと、実際に販売されている実物の仕上がり具合です。
品質管理は企画段階から製造に参加し、企業イメージに相応しい商品を、いかに合理的・低コストで生産するかを考えます。消費者が求めるレベルをよく理解し、製品に反映させなければなりません。
また、製造工程ひとつひとつを確認し、メーカーから不良品を出さない(メーカーイメージを壊さない)ことも仕事のひとつです。品質管理によって、製品のクオリティ面でのメーカーイメージが左右されるため、重要な仕事です。
品質管理の基本的な仕事の流れ
品質管理の主な業務は、問題の改善や予防、対処です。『PDCA(Plan、Do、Check、Action)サイクル』を繰り返し、製品の品質を徐々に改良していきます。ちなみに、PDCAサイクルの4つのアルファベットは各行動の頭文字をとったものですが、それぞれ以下のように定義されています。
・Plan(計画)…不良品や事故に関する報告書をもとに、再発防止策を立てる
・Do(実施)…再発防止策を実行し、マニュアルの内容も実践する
・Check(評価)…改善するポイントはないかチェック
・Action(対策)…発生した問題の調査、解決、報告書の作成
これらの作業を繰り返す他、品質管理のためのマニュアルとなる作業標準書やQC工程表を作成し、不良品が発生した場合に調査しやすい管理体制を敷きます。QC工程表(クオリティコントロール工程表)とは、原料から各製造段階、出荷までの流れを記載したものです。
作業標準書やQC工程表は不良品への対処だけではなく、記載された手順通りの同じ作業をして安定した品質を維持するためにも必要です。
品質管理で働く時の「働きがい」と「厳しさ」
このように、品質管理の仕事は問題が発生した場合の対処だけではなく、問題そのものが起こらないよう、あらかじめ予防しておくことも含まれます。メーカーのイメージを左右するポジションのひとつともいえ、責任重大です。
決して誰にでもできるわけではない、品質管理の仕事の魅力はどこなのか、この項目では働きがいと厳しさの2つの視点からご紹介します。
品質管理ならではの働き甲斐
マニュアル等の作成で企画段階から携わるため、商品への愛着は開発者と同等でしょう。お客様から手掛けた商品を褒められたり、喜ばれたりすると、感動もひとしおです。
チーム一丸となって企画・開発・製造するため、各部署の仲間と達成感を共有できるのも嬉しいところ。他部署と関わる機会のない職種も多い中、部署を超えてあらゆるスタッフと製品作りをともに行えるのは、幅広い業務を担う品質管理の特権でもあります。
また、製品の質を守ることで、メーカーイメージ・会社のブランドを守っていることへの誇りや、安全な製品を作り、社会貢献していることへの誇りを持つことができます。
裏方作業的なポジションの仕事ともいえますが、お客様から見えないところ、想像もしないところで製品の質を守り続ける、なくてはならない存在です。重要な仕事を任されている、という自信につながります。
この職種ならではの厳しい部分はある?
品質管理は、製品の利便性だけではなく安全性も守っています。万が一、小さなミスに気付かず製品を世に送り出してしまった場合、大きな問題となりかねません。メーカーイメージや、ブランドを傷つける事態になる可能性もあるほど、責任の重い仕事です。
また、お客様からのクレーム対応や処理に追われることもあります。企画や製造段階では、各部署が衝突しないよう、緩衝材や橋渡し的な役割を担わなければなりません。
やりがいが大きい分、緊張感も人一倍求められる職場ともいえます。常に細かい部分に注意を払い、どんな小さなミスも見逃さないような集中力が必要な仕事です。
品質管理で働きやすいタイプと仕事の探し方
品質管理の仕事は一見すると簡単そうに見えるかもしれませんが、実際は幅広い業務を担当するため、適正のある人でなければ続けることは困難です。
しかし、社内で多くの人と関わることのできる魅力的な仕事です。品質管理に興味を持った方へ、最後に品質管理の仕事が向いている方の特徴や、求人情報を探す際のコツをご紹介します。
どういう人が品質管理に向いているのか?
・責任感が強く、物事を論理的に分析したり解決策を考えられたりする人。
・細やかな作業ができる人。
・お客様や仲間との円滑なコミュニケーションができる人。
品質管理に携わる人は、第一に、細かな部分に気づくことのできる集中力や観察力が求められます。以下のような特徴を持った方が品質管理に向いています。
・責任感が強い
・物事を論理的に分析できる
・解決策を考えることができる
・細かな作業が得意・好き
・コミュニケーション能力が高い
・常に専門知識を学ぶことに苦痛を感じない
統計データを取ることも多いため、数学が得意な方は有利です。小さなミスすらも逃さないほどの責任感や対処力はもちろん、マニュアル作成など細かで地道な作業が得意な方に向いています。
お客様や社内メンバーと関わることから、交渉力など高いコミュニケーション能力があることは外せません。更に、製品への理解度を深めるために、品質管理の知識だけではなく、常に製品それぞれに関係する専門知識も学ぶ必要があります。
継続的に専門知識を学ぶことに苦痛を感じない方、むしろ楽しめる方であれば、品質管理はおすすめです。
求人検索の方法とコツを紹介
品質管理の仕事をピンポイントで探すなら、職業や業種別にカテゴリー検索できる求人サイトがおすすめです。中にはキーワード検索で幅広くカバーしているサイトもありますが、該当する求人情報すべてが検索にヒットするとは限りません。ある程度の範囲までカテゴリーで絞り込めることのできるサイトのほうが、効率良く求める求人情報に出会えます。
たとえば、Workinなら製造系など業種別に分けられているため、品質管理の仕事も探しやすくなっています。キーワード検索も併用すれば、より絞り込むことが可能です。
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まとめ
品質管理の仕事は、メーカーの重要な部分を担うため、お客様からも社内メンバーからも頼りにされる存在です。品質維持のためにマニュアル作成など細かな作業も多く、やり甲斐のある仕事です。
この記事でご紹介したように、コミュニケーション能力など求められるスキルは決して少なくはありませんが、興味を持った方は一度求人サイトでチェックしてみてはいかがでしょうか。Workinなどカテゴリー別で探せる求人サイトなら、効率良く求人情報を探すことができます。