震源は日本海、それでも太平洋側が揺れた理由 広範囲で震度3を観測

吉沢英将
[PR]

 29日午後5時37分ごろ、日本海中部を震源とする地震があり、北海道から関東の広い範囲で最大震度3を観測した。この地震、震源は日本海だったのに、震度3が観測されたのは太平洋側が中心だった。なぜなのか。

 気象庁によると、震度3を記録したのは北海道、青森、岩手、福島、茨城、埼玉の1道5県。ほとんどが太平洋に面している。

 震源の深さは約400キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・1と推定されている。

 今回の地震は大陸の「ユーラシアプレート」に沈み込む海洋プレート「太平洋プレート」の内部深くで起きたとみられている。震源が深かったため、近くよりも遠くが大きく揺れる「異常震域」という現象が起きたと同庁はみている。

 硬い海洋プレートは揺れが衰えず遠くまで伝わりやすく、震源から近い真上よりも離れた場所で震度が大きくなりやすいという。そのため、今回は震源から近い日本海側よりも、太平洋側で大きな揺れが観測されたとみられる。(吉沢英将)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません