止まらぬ株価下落、一時980円安 横たわる「3つのリスク」

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和気真也=ロンドン 小出大貴
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 5日の東京株式市場日経平均株価が一時、前日比980円下げるなど、ほぼ全面安となった。終値も622円77銭(2・19%)安い2万7822円12銭だった。中国の不動産大手、中国恒大集団の経営危機問題と米政府の債務問題、原油価格の上昇という「三つのリスク」を回避しようと、株を売る動きに歯止めがかからない。

 日経平均は約2年5カ月ぶりとなる7日連続の下落。2万8千円台を割り込むのは、8月30日以来だ。

 大幅安の引き金になったのは、原油だった。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」が4日、原油の追加増産を見送ったことで、原油価格が高騰。コロナ禍で消費が落ち込んでいた原油は、経済回復とともに欧米やアジアの需要が増えている。会合前には追加増産を決めるとの観測もあっただけに、増産見送りの決定はサプライズとなった。需給が引き締まると踏んだ投資家が買いに走り、ニューヨーク商業取引所では4日、指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が一時、1バレル=78ドル台と、2014年11月以来7年ぶりの高値水準となった。

 天然ガスや石炭なども世界的…

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