腸内細菌はどこから来る? 母胎やまわりの物から バランスが大事
三重県・西崎正行さん(73)からの質問
ののちゃん このあいだ、ヨーグルトには善玉菌がいるって聞いたよ。善玉菌ってなんだろう?
藤原先生 小腸や大腸の中に住む細菌のことで、腸内細菌というの。中でも、人間の身体によい作用を及ぼすものは善玉菌と呼ぶことがあって、ヨーグルトに含まれることで知られるビフィズス菌や、みそやチーズなどの発酵食品に含まれる乳酸菌があるよ。
のの 食べ物の宣伝でよく聞く名前だね。
先生 実は、何が善玉菌で悪玉菌なのか、科学的な分け方があるわけではないの。人の腸内細菌は約千種類あって、絶妙なバランスでお互いを生かしているから、どれか一つが多ければよいわけではないのね。
のの そうなんだ。でもそんなにたくさんの腸内細菌、どこから身体に入ってくるの?
先生 お母さんのおなかにいる赤ちゃんの腸には、細菌はいない。生まれてくる時に初めて、お母さんの産道や肛門(こうもん)周辺にいる細菌が体内に入るの。その中には、母乳を消化するのに必要なビフィズス菌もあれば、病気の原因になるものもある大腸菌なんかも含まれる。ほかにも、人は小さい頃に動物に触れたり、土あそびをしたり、物をなめたりすることで色んな細菌を取り込んでいると考えられているよ。
ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。science@asahi.com
のの じゃあ、もとはお母さ…
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