【そもそも解説】日本の半導体産業、かつてトップだったのになぜ衰退

有料記事そもそも解説

田中奏子
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 Q 半導体とは?

 A 電気を通す「導体」と、通さない「絶縁体(ぜつえんたい)」の中間的な性質をもつ物質のことで、電子の流れを制御(せいぎょ)する。この性質を利用してつくられるICチップなどの部品も半導体と呼ぶ。家電製品や自動車などに使われ、デジタル情報を処理している。

 Q 注目される理由は?

 A デジタル社会に不可欠なAI(人工知能)や高速通信の5Gなどを支える技術で、半導体が製品の価値を左右するほど重要な役割を果たす。市場は急拡大を続け、性能向上のため、回路幅は1桁(けた)台のナノ(10億分の1)レベルで開発競争が起きている。

 Q 日本の立ち位置は?

 A 日本は1990年代まで世界のトップだった。売上高の順位では世界上位10社の中に、NECや東芝(とうしば)など日本の大手総合電機メーカー6社が並んだ。しかし、次第に競争力を失い、今では世界シェア10%を切っている。

 Q その理由は?

 A 半導体は数年単位で技術…

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