維新倍増2位 首位は自民、立民・国民後退 参院選比例得票率

 10日に投開票された参院選で、比例代表の県内政党別得票は自民党が約61万9千票を獲得し、堅くトップを維持した。得票率は40・05%と前回の2019年参院選と比べ1・27ポイント上昇した。日本維新の会は前回から2倍超の得票を得て6位から2位に躍進。新興の少数政党、諸派勢力も得票を伸ばした。一方、立憲民主党は前回の2位から4位に、国民民主党は3位から5位へ後退した。

静岡県内の比例代表政党別得票率
静岡県内の比例代表政党別得票率


 自民は全43市区町で政党別で最多得票となり、前回から3万7千票余り増やした。続く維新は約17万7千票を確保し、約10万票を上乗せした。得票率は6・30ポイント増の11・47%。43市区町のうち27市区町で立民を上回り、都市部で強い傾向がみられた。3位の公明党は約17万5千票を集めたが、得票率は11・35%と前回から0・93ポイント減らした。
 20年に旧立民、旧国民の合流などを経た立民は、得票率10・20%で前回比4・42ポイント減。得票数も6万票余り減らし、約15万8千票だった。国民も5・89ポイント減の6・95%、得票数は約8万5千票減の約10万7千票にとどまった。6位の共産党は約9万3千票で2・04ポイント減の6・01%。
 参政党は諸派ながら3・63%、約5万6千票を得た。交流サイト(SNS)を通じて知名度を上げ、無党派層に食い込んだとみられる。れいわ新選組は約7万票で4・53%、NHK党(前回はNHKから国民を守る党)は約4万2千票で2・72%、社民党は約3万2千票で2・10%となり、いずれも前回に比べ得票数と得票率を伸ばした。

 ■若林氏、磐田以外で最多 静岡選挙区の投票率全国17位
 静岡選挙区の市区町別得票をみると、自民党の若林洋平氏(50)=公明推薦=が磐田市で無所属の平山佐知子氏(51)にトップを譲ったものの、それ以外の全ての市区町で最多得票を得た。
 無所属の山崎真之輔氏(40)=国民推薦=は浜松市中区で唯一2番手につけたが、地元の浜松市全体では3番手と伸び悩んだ。静岡市葵区、伊東市、川根本町では共産党の鈴木千佳氏(51)の得票を下回った。
 同選挙区の投票率は52・97%で、都道府県別は17位だった。前回選からは2・51ポイント上昇したが、過去5番目の低投票率となり、長期低落傾向に歯止めがかかっていない。
 市区町別にみると、投票率が最も上昇したのは小山町で6・85ポイント。御殿場市が6・20ポイント、三島市が5・41ポイントで続いた。上位を県東部が占め、御殿場市長を12年余り務めた若林氏の出馬が影響した可能性がある。
 菊川市、南伊豆町、森町は前回から投票率を下げた。
(政治部・森田憲吾)

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