2023.10.18

トラック運転手の仕事内容とは?トラックの種類や用途・運送業の仕事の流れを解説

トラック運転手の仕事内容とは?トラックの種類や用途・運送業の仕事の流れを解説

トラック運転手になることを検討しているけれど「貨物を輸送する」という仕事以外にどんな業務を行うのか、より詳しく知りたいと思っている方も多いかもしれません。

この記事では、トラック運転手の基本の仕事内容と、小型・中型・大型それぞれで変わる仕事内容や用途を詳しくご紹介します。また、ドライバー未経験の場合はどの大きさのトラックから仕事を始めるべきかについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

トラック運転手の基本情報

トラック運転手の主な仕事内容は「貨物を目的地まで輸送すること」ですが、貨物を輸送する輸送業の流れとして、トラック運転手には他にも行う業務があります。

ここでは、トラック運転手の基本的な仕事内容や、運転するトラックの種類の違いについてご紹介します。

トラック運転手の主な仕事内容

トラック運転手の基本的な仕事内容は以下の通りです。

  • 集荷…貨物を送り手から受け取る
  • 積み込み…貨物をトラックなどの車両に積み込む
  • 輸送…トラックなどの車両で貨物を運ぶ
  • 積み下ろし…貨物をトラックなどの車両から下ろす
  • 伝票作成…貨物を管理するために必要な書類を作成する
  • 梱包作業…貨物を保護するために必要な梱包をする
  • 車両のメンテナンス…車両に問題がないかチェックする

勤めるトラック会社や輸送する貨物によって仕事内容は異なる場合がありますが、トラックで貨物を輸送するというメインの業務と、輸送するための作業をルーティーンで行います。

人の手で運べる大きさ・重さの貨物を輸送する場合には、トラックに貨物を手で積み込んだり、積み下ろしたりする作業が発生します。

トラックの種類は3種類に分類される

運転するトラックの種類によって必要な免許や輸送距離が異なるため、確認しておきましょう。

トラックは一般的に小型、中型、大型の3つに分類されます。トラックへの積載量を基準に定めたトラックメーカーによる小型・中型・大型トラックの区分は以下です。

種類 小型トラック 中型トラック 大型トラック
イメージ 小型トラック 中型トラック 大型トラック
別名 2t・3tトラック 4tトラック 10tトラック
最大積載量 3.0t以内 6.5t以内 6.5t以上
車両総重量 5.0t以内 11t以内 11t以上
輸送距離 近距離
(片道50~200km)
近~中距離
(片道150~300km)
長距離
(片道300~500km)
車中泊 なし 輸送距離によってはあり あり
免許 普通免許
もしくは
準中型免許以上
中型免許
もしくは
大型免許
大型免許

トラックの大きさに関わらず、トラック運転手は共通して「決められた時間内に貨物を目的地まで届ける」という任務を持っています。計画的な輸送ルートの設定と時間管理もトラック運転手の仕事です。

バイチュー

街中を見渡してみよう!

街中でよく見かけるコンビニの配送や宅配便に使われているトラックは「小型」、高速のSAの大型車用スペースにずらっと並ぶ存在感のあるトラックは「大型」です。

小型・中型・大型トラック運転手の仕事内容

ここまで、トラックは大きく小型・中型・大型の3種類に分けられ、それぞれ輸送距離や輸送できる貨物の量・必要な免許に違いがあることを説明しました。

これらの違いがあることで、使われる用途や仕事内容もトラックの種類ごとに変わってきます。ここでは、小型・中型・大型トラックそれぞれの仕事内容について詳しくご紹介します。

小型トラック運転手の仕事内容

小型トラックの写真

小型トラック運転手は、主要な都市から大型または中型トラックで輸送された貨物を、各地域への集配所へ分配する役割を担います。

運送会社によっては、契約している店舗に指定の貨物を届けるルート配送や、一般家庭への宅配業務を行うこともあります。

小型トラックは車両が小さく小回りが利くため、住宅街や周辺地域への配送を得意としています。積み込める貨物の量も大型トラックと比較すると少ないため、輸送距離は短距離が多いです。

中型トラック運転手の仕事内容

中型トラックの写真

中型トラック運転手は、規模の大きい集配所や、荷揚げ・荷卸し場所へ貨物を輸送するのが主な仕事です。

大型トラックドライバーと同様に、運送会社によっては長距離輸送を行う場合もありますが、車中泊をするほどの長距離にはならないことが多いです。とはいっても、小型トラックと比較すると長距離の輸送になるため、貨物の量も増えます。

フォークリフト免許を持っている場合は、手で積み下ろしできないような貨物をフォークリフトで積み下ろしすることがあります。

中型トラックは、小型トラックよりも大量に重い貨物を運ぶことができ、かつ大型トラックよりも取り回しがしやすいため、幅広い用途で利用されます。たとえば、スーパーやドラッグストアなど、届ける荷物が多い場合にもよく使われます。

大型トラック運転手の仕事内容

大型トラックの写真

大型トラック運転手は、貨物を指定の荷卸し場所まで輸送するのが主な仕事です。

小型・中型と比較して重い貨物を大量に積み込むことができるため、積み下ろしの回数は少ないものの、都道府県をまたぐ長距離輸送が多く目的地まで車中泊をしながら数日かけて運転することがほとんどです。

中型トラック運転手と同じく、手で積み下ろしできない貨物の場合はフォークリフトを使って作業することが多いです。フォークリフトの資格を持っていれば積み下ろしの作業も担当しますが、持っていない場合には貨物の輸送が主な仕事内容となります。

ドライバー未経験者には小型トラックがおすすめな3つの理由

ドライバー未経験の初心者は、いきなり大型トラック運転手を目指すのではなく、まずは小型トラックから挑戦するのがおすすめです。

  • 車体が小さく貨物の量も少ないため運転しやすい
  • 普通免許を取得していれば運転することができる(※)
  • 都市部や住宅地での配送が多く日帰りで勤務できるため生活リズムを保ちやすい

ドライバー未経験者は小型トラックからドライバーの仕事を始めることで、運転の経験を積み、働きながら中型・大型トラックの免許取得に向けて準備を進めることが可能です。

これにより、経験を積んだ後に中型・大型トラックへとステップアップし、より多様な仕事内容や高い収入を目指すキャリアチェンジを考えることもできますよ。

(※)普通免許の取得時期によって、運転できる小型トラックの大きさに制限があります。自分の普通免許の取得時期を確認しましょう。

2017年3月11日までに普通免許を取得 2017年3月12日以降に普通免許を取得
小型トラック全般の運転が可能 2tトラックのみ運転可能
最大積載量3t未満
車両総重量5t未満のトラック
最大積載量2t未満
車両総重量3.5t未満のトラック

トラック運転手になるメリット・デメリット

トラック運転手として働くことで、どんなメリット・デメリットがあるのかご紹介します。自分でもトラック運転手の仕事ができそうか、チェックしてみてください。

メリット

  • 一人で仕事をすることが多いため人間関係が楽
  • 人手不足で需要のある仕事
  • 手に職をつけることができるので転職先を考えやすい
  • ルーティン作業なので仕事に慣れやすい

トラック運転手は、運転中は車内で1人の時間を楽しむことができます。仕事においてあまり人間関係で悩みたくない、という人にとっては向いている仕事の一つです。

また、荷物を積み込み、指定の場所まで輸送、そして積み下ろし、という繰り返しの作業が主な仕事内容なので、未経験から始めても続けるうちに仕事に慣れやすいのもメリットです。

デメリット

  • 長時間の運転や貨物の積み下ろしなどによる体力的な負担が大きい
  • 天候や事故による渋滞や、事故のリスクでストレスが溜まりやすい
  • 働き方によっては生活リズムが不規則になる場合がある
  • 長距離ドライバーの場合は特に拘束時間が長くなる傾向にある

トラック運転手は長時間の運転で座りっぱなしであるため腰に負担がかかりやすく、さらに積み下ろしを手作業で行う場合にはかなり体力を必要とする仕事です。長距離ドライバーだと輸送距離も伸び、つらいと感じる人もいるかもしれません。

トラック運転手は今とても需要のある仕事

インターネット通販の普及に伴う物流件数の増加や、トラック運転手向けの新たな働き方改革などを背景に、物流業界では今深刻な人手不足が課題となっています。

この状況から、トラック運転手は今とても求められている仕事の一つと言えます。ドライバー未経験でも、業界の需要の高さを背景に採用されるチャンスが増えており、物流の要としての役割を果たすトラック運転手は、多くの人々から感謝の意を受けるやりがいのある仕事とも言えるでしょう。

まとめ

さっそくお仕事を探してみよう

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