【密着レポ】藍井エイル、ツアーファイナル東京「泣くつもりじゃなかったのに」

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藍井エイルが6月27日(土)、東京・豊洲PITにてワンマンツアー<Eir Aoi LIVE TOUR 2015-BEYOND THE LAPIS―>のファイナル公演を開催した。ライブ当日の模様を本人のインタビュー付き密着レポおよびライブレポートでお届けしたい。

◆藍井エイル 画像

全国9公演の規模で行われる<Eir Aoi LIVE TOUR 2015”BEYOND THE LAPIS“>は、配信サイトで9冠を達成したほか、レコチョクアニメチャートで3週連続で1位獲得、配信サイト「mora」では総合月間チャートで1位を記録するなど、絶好調の最新シングル「ラピスラズリ」を携えて行われるもの。2015年11月には日本武道館単独公演を控える彼女が今、至近距離のやりとりが楽しめるライブハウスでツアーを行なうプレミアムなものでもある。さらに、ツアー直前には「Bright Future」を先行配信したほか、ツアー中の6月24日には3rdアルバム『D'AZUR』をリリースするなど、上昇気流を描き続ける藍井エイルの現在進行形が凝縮されたものになるはずだ。BARKSはその9公演すべてをご紹介する。

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■【密着レポート──豊洲PIT】
■「とびきりの笑顔が見られるように」

5月から始まったツアーも、ついにこの日でファイナル。早めにサウンドチェック&リハーサルを終えた藍井エイルは、いつもならメンバーと同じ控え室に戻ってライブ準備にとりかかるのだが、今日はファイナルということで、彼女のために用意された広い控え室に向かった。部屋に入ると、そこにはヘアメイクとスタイリストが待機。さっそくヘアメイクが藍井エイルのメイクにとりかかる。

その傍らでスタイリストが衣装をハンガーにかけ、アクセサリーを準備している。スタイリストの話によると、藍井エイルが今回のツアーで着ているカーキ色のジャケットはハンドメイドで作った1点ものだとのこと。衣装は毎回オリジナルの手作りものが多いという。そして、ツアー最終日はその衣装を毎回チューンナップするというのが恒例らしく、この日もハンガーにかけてあるカーキのジャケットは、襟や袖、裾など衣装のふち周りにキラキラと輝くたくさんのスワロフスキーがスタイリストの手によって縫い込まれていた。さらに、ハンガーを見ていると、アンコールで着るツアーTシャツもこの日のために作ったアクアグリーンカラーのものが準備されていた。本人、バンドメンバー以外にも、みんながこうして藍井エイルの最終公演を盛り上げようとしている。

▲相川七瀬&藍井エイル(画像3点)

さらに、この日、藍井エイルのファイナルを盛り上げようとわざわざここに駆けつけてくれた人物がいた。それはアルバム『D'AZUR』のボーナストラックに収録されていた「BREAK OUT!」、あの原曲を歌っている大先輩・相川七瀬だ。彼女が会場入りした後、藍井エイルとメンバーは再びステージにスタンバイ。さっそく相川七瀬を迎えて、緊張感たっぷりのなか「BREAK OUT!」を合わせる。エンディングのタイミングなどを少し確認して、リハはすぐに終了。相川七瀬が先に引き上げた後、藍井エイルの「すべてのパワーをここに注ぎましょう!」という挨拶の後、そこにいたみんなで「エイエイルー!!」を唱えて、このツアー最終リハを締めくくった。

歌った後のお楽しみは食事。食事もファイナル公演仕様だ。楽屋の廊下にはいつものお弁当ではなく、メニューの中から好きなものを選べるホットミールが用意されていた。会場に到着した直後、たっぷりここのホットミールをフルラインナップで食べていた藍井エイル。だが、そのときといまはメニューがガラッと変わっていることに気づくと「あー迷うな~。でもお腹そんなに空いてないんだよな~。だけど食べたいしな~」と最後まで悩んだ末に、結局お料理の匂いにつられて、チキンと温野菜をお皿に入れてもらい「うまいっ!」といいながらもぐもぐ食す。その後、楽屋で休憩していた藍井エイルに話を聞いた。

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──いよいよツアー最終日、喉の調子はいかがですか?

藍井エイル:全然大丈夫です!(笑)。90%以上は復活しましたね。名古屋以降、どんどん調子が戻ってきたんで、今日はなにも心配してないです。

──リハが終わった後、楠瀬タクヤ(Ds)さんが「ツメ、カワイイね!」と褒めてましたね。

藍井:はい(笑)。いつもは自分でやってるんですけど、これはファイナルに向けてネイルサロンでやってもらったんですよ。ネイルチップにするとゲームするときにボタンが押しづらくなるので、自爪です(一同笑)。

──エイルさんらしい理由(笑)。では、今回が初となる豊洲PITという会場の印象はどうですか?

藍井:これまで回ってきたところはライブハウスでしたから、舞台から見ると「広いなー」と感じましたね。

──本日のスペシャルゲスト・相川七瀬さんとつい先ほどリハを終えたばかりですが、ステージでご本人と共演してみていかがでしたか?

藍井:自分が一番ドキドキしてましたね(笑)。隣りにご本人がいらっしゃったので「うわー、本人がいるよ~」って緊張しました。

──バンドメンバーも緊張気味でしたよ(笑)。

藍井:でも、本番では絶対自分たち以上にファンの方々はびっくりすると思うんですよね。「うわ~本物がいるよ」って喜んでくれるのが楽しみ!

──ファイナルならではのサプライズですね。イントロではいままで見たことがないダンスパート(相川七瀬のパフォーマンスを完コピ!)をメンバーと一緒に楽しそうに踊っていたので驚きました。

エイル:あそこは、やってて自分もすっごく楽しかったです(笑)。

──まもなく始まるファイナル公演に向けて、いまの心境を教えて下さい。

藍井:今日が今回のツアーのファイナルということで、ここまできたというのと同時に、これで終わってしまうのかという寂しい気持ちもありますね。

──ファイナル公演はどんなライブを届けたいと思っていますか?

藍井:今回は、ここに至るまでに8カ所を回らせてもらいまして、毎回会場の大きさなんて関係ない、心と心を“ゼロ距離”に近づけるというのをテーマにライブをさせてもらったんですね。そうして、8会場すべての場所をゼロ距離にしていくなかで、私はその1つ1つの会場からお客さんのパワーを貰ってきました。今日はキャパもデカいので、そこで貰ってきたパワーすべてを今日来てくれたお客さんに届けて、みんなのとびきりの笑顔が見られるように心と心の距離をゼロにしたいと思います。

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開演15分前。さっきまでTV番組が流れていた画面が場内の映像に切り替わり、人、人、人で埋め尽くされたフロアが映し出されると「ウワァーーーー!!」と藍井エイルが大声で叫ぶ。「ヤバい…いま何時? あと15分しかないじゃん。ヤバい……緊張してきた。……ヤバい、誰か助けて……。緊張して気持ち悪くなってきたよ……ぎゃぁーー! 私、大事なこと忘れてた。まだMCの紙(いつもセットリストの隙間にMCで話したいことを箇条書きにして赤字で書き込んでいる)、作ってない」。

本番直前、いつもはこんなに慌てふためいたり弱音をはいたりすることなどない藍井エイルが、落ち着かない様子。やはり、ファイナルならではのプレシャーを感じているのだろうか。だが、この後の彼女が凄かった。そんな落ち着かない姿を見せたのは一瞬のことで、すぐに自分を自らリセットしていつも楽屋にいるときと同じテンションに戻していった。そのあと、メンバーやスタッフと円陣を組み、心を一つにして、いざファイナルステージへ。

◆【ライブレポート──豊洲PIT】へ
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