ガルフストリームG400(上)とG800(下)
Gulfstream
- アメリカのビジネスジェット機メーカー、ガルフストリーム(Gulfstream)は10月4日、2つの新たなジェット機、ガルフストリーム G400とガルフストリーム G800を発表した。
- G400は、ガルフストリームが新たに開発した大型キャビンジェットで、このクラスへの参入は10年以上ぶりとなる。
- G800は、ガルフストリームで最も航続距離の長いジェット機で、最大8000海里(約1万5000km)までの飛行が可能だ。
ビジネスジェット機メーカーのガルフストリームは10月4日、同社の超近代的で進歩的な技術を採用した航空機のラインナップに、2機のプライベートジェットを加えたことを発表した
ガルフストリームのジェット機。
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その新たな次世代のツインエンジンのジェット機は、大型キャビンのガルフストリーム G400と...
ガルフストリームG400。
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...長距離飛行を実現したガルフストリーム G800だ
ガルフストリーム G800。
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ガルフストリームのマーク・バーンズ(Mark Burns)社長は「本日、当社最速の長距離機であるG800と、業界では10年以上ぶりとなる新たな大型キャビン機であるG400を発表したことは、大きな節目であり、当社の未来への投資となる」と述べた
ガルフストリーム G400。
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革新的なジェット機が記録を更新し続けている。G400は、ガルフストリームが新たに設計した大型キャビン機で、クラス最大の広さと静粛性を備えている
ガルフストリーム G400の内部。
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フロア構成はフレキシブルに変更可能で、タイプによって最大9人、11人、12人が搭乗可能。2あるいは3のリビングエリアを備えることができる
ガルフストリーム G400の内部。
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キャビン内はクリーンエアシステムによって常に新鮮な空気で満たされ、機内高度はクラス最少に保たれていることから、時差ボケの軽減につながる
ガルフストリーム G400。
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業界最大のパノラミックウィンドウが、10枚設置されている
ガルフストリーム G400のパノラミックウィンドウ。
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ガルフストリームの特徴とも言える快適なキャビン
ガルフストリーム G400の内部。
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航続距離は最大4200海里(約7800km)。空気力学に基づくクリーンウイングデザインと、アップグレードされたプラット・アンド・ホイットニー(Pratt and Whitney)社製のPW812GAエンジンにより、騒音と二酸化炭素の排出が最小限に抑えられている
ガルフストリーム G400。
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「G400は、顧客から直接得た意見を取り入れて構想・設計された」とバーンズ社長は述べている
ガルフストリーム G400のコックピット。
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G400とともにG800も大々的に発表された。推力1万3496ポンドのロールス・ロイス(Rolls-Royce)社製パール700エンジンを搭載したG800は、従来機よりも速く、遠くまで飛ぶことができ、ガルフストリームの航空機の中でも最長の航続距離を誇る
ガルフストリーム G800。
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G800はマッハ0.85で最大8000海里(約1万5000km)を飛ぶことができ、ボーイング(Boeing)の787ドリームライナーシリーズよりも航続距離が長い
ガルフストリーム G800の内部。
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高速性と超長距離運航能力により、6500海里(時速1万2000km)以遠のフライトでは目的地到着までの時間が1.5時間早くなった
ガルフストリーム G800の内部。
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航続距離が長くなったことに加え、G800にはG700と同様にガルフストリームが開発した燃料効率を高める主翼と翼端板を装備している。これらの改善により、航路の選択肢が増やせるようになった
ガルフストリーム G800。
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G800は、優雅さと快適さを追求したデザインで、最大19名の乗客を収容できる4つのリビングエリアを備えている
ガルフストリーム G800の内部。
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G400と同様、G800でも同社のクリーンエアシステムで空気を浄化し…
ガルフストリーム G800の内部。
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…業界最大のパノラミックウィンドウが16枚設置されている
G800のパノラミックウィンドウ。
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G800には、パイロットの状況認識を向上させる独自のヘッドアップ・クリアビジョンシステムが搭載されている
G800のヘッドアップ・ビジョンシステム。
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「我々は、顧客が世界各地に赴き、多くの人々と出会えるように、超長距離飛行が可能なG800を開発した。G800は、ガルフストリームでより速くより遠くへ行くことの意味を再定義した。つまり、高速の超長距離飛行によって、より多くの時間の節約が可能になる」とバーンズは述べている
ガルフストリーム G800。
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G400とG800はパイロットにとっての操作性も向上した。コックピット内には10個のタッチスクリーンディスプレイ、触覚によりパイロット間の非言語コミュニケーションを高めるアクティブコントロールサイドスティック、着陸予測システムなどが搭載されている
ガルフストリーム G800のコックピット。
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2022年には、ガルフストリームの最高価格帯のプライベートジェット機であるフラッグシップ機G700が登場する予定だ。今回のG400とG800の発表は、同社が継続的に研究開発に取り組んでいることを表している
ガルフストリーム G700。
Thomas Pallini/Insider
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「研究開発こそが、我社の強みとなっている」とバーンズ社長は言う。「他のメーカーは、ガルフストリームがやっていることに追いつこうとしているだけだ」
ガルフストリーム G400。
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同社によると、G800は2023年、G400は2025年の納入を予定しているという
ガルフストリーム G400とG800。
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(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)