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安倍元首相の銃撃事件、SNS上にデマ「血が出ていない」「やらせ」人種差別的な投稿も、拡散に注意

なかには犯行を賛同するような中傷的書き込みも複数みられるが、疑義言説の発信や拡散を含め、決して許されることではない。こうした大事件の発生時には、特にSNS上で不正確な情報が流れやすい。センセーショナルな情報に飛びついて自らも拡散に加担しないよう、注意が必要だ。

安倍晋三元首相が7月8日、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で参議院議員選挙の応援演説中に銃撃され、意識不明となっている事件。

SNS上には直後からデマ、根拠に基づかない情報、人種差別的な書き込みなどが拡散している。なかには「自作自演」などを疑う書き込みもある。安易な拡散には注意が必要だ。

NHKなどによると、安倍元首相は胸を撃たれ、救急車で運ばれた。意識不明、心肺停止の状況だ。警察は至近距離から銃を発砲した奈良市の山上徹也容疑者(41)を、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

事件をめぐっては、SNS上には目撃者とみられる人たちが複数の動画をアップしているが、これらの動画を加工したものなども拡散している。

「血を流していない」「血のりだったりして」などとして「やらせ」「自作自演」を疑ったりする、根拠に基づかない書き込みも多数あった。複数の報道によると、安倍元首相は胸から出血し、病院に運ばれている。

また、警察が身柄を確保した人物とは別の人物を容疑者だとしたうえで、「SPがぼーっとしている」とするものもあった。実際には、犯行直後にSPが男の身柄を確保していることが、複数の報道や目撃証言から明らかになっている。

さらに、容疑者が「在日朝鮮人」などによるものであるとする、根拠に基づかない人種・民族差別的な書き込みも確認できた。これは、重大事件が起きるたびに繰り返される、典型的で悪質な差別行為だ。

許されない誤情報の拡散

前提として、今回のような政治家に対する暴力は、民主主義社会では決して許されない。銃撃は、日本の民主主義への攻撃・挑戦だと言える。

もし安倍氏の主張に異論があったとしても、それは言論でたたかわせるのが、民主主義の原則だ。

なかには犯行を賛同するような中傷的書き込みも複数みられるが、疑義言説の発信や拡散を含め、決して許されることではない。

立場が異なったりしたとしても、暴力を擁護したり、事実に基づかない言動を振りまくのは誤りだ。

こうした大事件の発生時には、特にSNS上でデマや不正確な情報が流れやすい。陰謀論なども同様だが、センセーショナルな情報に飛びついて自らも拡散に加担しないよう、注意が必要だ。