飲食店お役立ちコラム

2022.04.4

集客

常連客と新規顧客のバランスに注意

常連客と新規顧客

飲食店のオープン当時は店を知ってもらうために広告費をかけ、とにかく新規集客に力を注ぎます。しかし、オープンから1年以上たっても常連客が増えないと集客コストが減らず、逆に常連客ばかりで新規顧客が少ない場合にも問題があります。

この記事では、常連客と新規顧客のバランスはどのくらいが適当なのかを探っていきます。

常連客と新規顧客のメリット・デメリット

常連客が多いメリット

1対5の法則

新規集客をするためには、広告費用がかかります。マーケティングにおける1対5の法則では、新規集客は常連客を獲得する5倍のコストがかかると言われています。常連客を増やすことで広告費を削減し利益率をアップさせることができます。

5 : 25の法則

マーケティングにおける5 : 25の法則では、ロイヤルティの高い既存顧客の方が小さなコストで商品の購入をしてもらいやすく、時間の経過とともに大きな利益をもたらし、小さなコストでの新規顧客獲得の可能性も持つとされています。

常連客は、家族や友人などに紹介するなど、リアルな口コミとして広げてくれるので、広告費を掛けずに集客することができます。

※「1 : 5の法則」「5 : 25の法則」はアメリカのコンサルティング会社Bain & Company社のディレクター、フレデリック・ライクヘルド氏が調査結果より導きだしました。

常連客が多いデメリット

常連客ばかり中心に考えてしまうと、新規顧客が入りづらくなることが考えられます。

例えば、メニューを開発する際に常連客の嗜好を気にしすぎてしまったり、小規模店舗の場合、店主と顧常連客が親密に会話していると、輪の外にいる顧客が居づらくなる場合があります。

「とにかく常連客との繋がりを密にする」という戦略も考えられますが、基本的には常連客を大切にすると同時に、新規集客が来店しやすい環境を作ることが重要です。

常連客と新規顧客の比率

常連客を増やすことは、安定的な飲食店経営にとって重要なポイントですが、多ければ多い程いいというわけでなく、新規顧客とのバランスが重要です。一説には、新規顧客が3に既存顧客7の割合と言われますが、まずは常連客5割以上を目指してみましょう。

常連客を増やす方法

リピートする飲食店を選ぶときの重視ポイントとして、7割近くの人が「料理がおいしい」という点を上げました。まずは常連客のニーズに合った料理を提供することが前提ですが、その他にも以下の方法が考えられます。

  • 新規顧客から、必ず顧客情報を入手し、SNSやDMでコミュニケーションをとる

  • 次回来店を即すクーポンや優待券の配布することでリピーターを増やし、いづれは常連客になっていただく

  • 常連客限定の特別なサービスを提供する。常連客に日頃の感謝の気持ちを伝える。

  • お客さまのことを覚える。前回来店したことを覚えていることが伝わる一言で、声をかけるなど。

※ 出典:ホットペッパーグルメ外食総研 2019年飲食店リピート実態&リピート要因調査(https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/column/20191002)

常連客と新規顧客のバランスに注意:まとめ

常連客を増やすには、特別な方法や大きな広告費をかける必要はなく、日頃のちょっとした工夫を積み重ねることが近道です。しかし、いくら常連客の抱え込みに努力を続けても常連客の離反は起こり得ますので、常連客と新規顧客のバランスに注意しながら、常に経営状況を把握し対応していくことが安定経営のポイントと言えるでしょう。

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