中国電力と関西電力が山口県上関町で検討している、原発の使用済み核燃料を一時的に保管する「中間貯蔵施設」。どんな施設で、どのような利点や課題があるのか。関係者や専門家への取材を基に、Q&A形式でまとめました。

 Q そもそも「中間貯蔵施設」って何ですか?

貯蔵容量3千トン規模の中間貯蔵施設のイメージ図(日本原子力文化財団提供)
 

 

 A 原発で使った核燃料をプールで冷やした後、高さ約5メートルの頑丈な金属の容器(キャスク)に入れて外気で熱を冷やす施設です。再び原発で使えるよう「再処理」するまでの間、一時的に保管する目的です。青森県六ケ所村の再処理工場の稼働が遅れており、各原発の燃料プールが満杯になる懸念が出ています。そうすれば原発の稼働ができなくなるため、中電と関電が検討しています。キャスクで放射線を遮るため、近づいても問題ないほど放射線量は低くなる、と中電などは説明しています。

キャスクの構造イメージ図(日本原子力文化財団提供)

 Q 計画はどこまで進んでいますか?

 A 中電は上関町で建設に向けた文献調査を進めており、その後、11カ所でボーリング調査をして地層構造などを把握する予定です。中電が「適地」と判断すれば、