結成22年…いきものがかり、3人体制ラストライブ 今夏脱退の山下穂尊「幸せだよな」
2021年6月11日 22時25分
3人組バンド「いきものがかり」が11日、横浜アリーナで「いきものがかりの みなさん、こんにつあー!! THE LIVE 2021!!!」と題した全国ツアーの最終公演を開催した。メンバーの山下穂尊(38)が今夏に脱退することを今月2日に発表。3人でのライブはこの公演がラストとなった。山下は7月をめどに作曲や執筆などの創作活動に進み、バンドは水野良樹(38)と吉岡聖恵(37)の2人で継続する。
結成から22年間、苦楽をともにしてきたいきものがかり。3人そろって最後のステージは、地元の神奈川で迎えた。新型コロナウイルス感染対策として客席を5000人に制限したため、急きょ生配信で全国のファンにも届けた。
「放牧」と表現した2017年の活動停止や、それぞれのソロ活動などをへて、音楽やグループとしての活動についての考え方で相違を感じ、不惑を前に新たな一歩を踏み出そうと脱退を決意した山下。「じょいふる」では、結成22年にちなんでファンとメンバーが一緒にジャンプ。最後の22回目は山下が単独で決めた。吉岡から感想を問われると「もう思い残すことはないですよ」と照れくさそうに笑った。
本編ラスト曲「風が吹いている」を迎えると、吉岡は「ほっち(山下)の決断をみんなすごくハッピーに受け止めてくれている気がして。この3人だからこそ、このステージに立てているし、この3人だけじゃなくてみんなのおかげだと思います」と涙をこらえながら声を震わせた。
そして、別々の道を歩んでもそれぞれが“新しい風”を吹かせる決意を表明するように「今以上に私たち山下穂尊は、水野良樹は、吉岡聖恵は輝いていきたいから、これからもよかったら見守ってください」と呼び掛けた。
アンコールの「心の花を咲かせよう」では曲ラストで、山下がギター演奏とともに魂のこもったハモニカ演奏を披露。しばらくの間メンバーは感慨にふけった。山下は「ここを見て、このグループを去れることがすごく幸せに感じています」と最後に横浜アリーナに立てた喜びをかみしめながら「山下穂尊ひとりも温かく見守ってくれたらうれしいですし、『新生いきものがかり』の2人の背中を押していただけたら、こんなに幸せなことはないと思っています。本当に(活動)15年、(結成から)22年、ありがとうございました」とあいさつ。応援してくれたファンへの感謝を込めた「ありがとう」を届けた。
ダブルアンコールでは、水野の目からも涙がこぼれた。6歳のときに出会い、結成初日から一緒に同じ景色を見てきた山下と離れることを「すごく寂しいです」と正直に胸の内を明かしつつ「この道が正しいと思いたいし、山下にもそう思ってもらえるように生きていってほしいと僕も聖恵も応援しています」とエールを送った。
これまでライブを盛り上げてくれた歴代のサポートメンバーもステージに駆けつけ、ラストにデビュー曲「SAKURA」を披露。そして山下のリクエストで最後はファンと一緒に一本締めした。
◇ ◇
いきものがかりは、小学校時代からの同級生の水野と山下が、高校生のときに2人で結成したのが始まり。水野はこの日、結成日の99年2月1日からノートに1年間つけていた「いきものがかり観察日記」を山下にプレゼントした。
初めて路上ライブを行った同年4月13日に山崎まさよしの「Fat Mama」を披露したことなどを振り返りながら、同級生の妹・吉岡が加入後に水野と山下が大学受験を理由に一度解散を決意し、解散ライブも開催したことについて話題が及んだ。
吉岡は一度音大に進学するが、2人はともに受験に失敗し、浪人生活を送る中で再始動を決断。吉岡は学業との両立がハードで難色を示していたが、最終的に山下が口説き落としたという。もし断っていたら、今このステージには立っていなかっただろう。吉岡は「あのとき、海老名の喫茶店で(説得してくれて、自分をバンドに)戻してくれてありがとう」と泣きながら山下に感謝を伝えた。
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