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「自然と相撲の概念をぶっ壊してる感じ」北青鵬、土俵際の"ありえない体勢"で窮地しのぎ逆転、2敗死守【大相撲夏場所】

2023年5月24日 05時00分

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北青鵬(右)が上手投げで明生を破る

北青鵬(右)が上手投げで明生を破る

 不思議な光景でも見るかのように、会場がどよめいた。視線の先にいたのは、明生の寄りを棒立ちでしのぐ東前頭11枚目の北青鵬(21)=宮城野。足は俵に乗っている。つかんでいるのは右上手。それも一枚だけ。北青鵬はありえない体勢で窮地をしのぐと、土俵際を回り込んで上手投げ。明生を同じ2敗に引きずり降ろした。
 どれだけ常人離れしているか、北青鵬も分かっている。「規格外」。そう言われることを「当たり前じゃないですか」と言ってのけ、「相撲の概念をぶっ壊しつつあるんじゃないですか。自分の相撲を取るためにやってることが、自然と相撲の概念をぶっ壊してる感じですね」と自分の道を突き進む。
 膝を曲げ、腰を下ろすという基本はおかまいなし。対戦した明生も「いやあ、大きかった。あれだけ腰の位置が違ったので勝てると思ったんですけど。あの位置が北青鵬関の腰の位置だと思います」と脱帽だ。
 現役最長身、204センチは精神面でも規格外の強さを持っている。館内の歓声も「相撲を取っている最中も、全部聞こえます、ぼくは。どちらかというと聞こえるタイプ」と話し、「いい感じで盛り上げてるんじゃないかと思います」。このままいけば上位と対戦が組まれる可能性があるが「楽しみでもありますし、そういう人たちを倒してやろうという気持ちはずっとあります」と言い切った。
 八角理事長(元横綱北勝海)は「まわしを取ったらね、臆することがないから余計に末恐ろしい。横綱、大関の雰囲気を持っている。三役はすぐ抜かれちゃう」。可能性も規格外だ。
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