堀ちえみ、再起から進化へ　舌がん経験「新しい一面を知ることができた」9月7日に思い出の名古屋で記念公演

　舌がんを手術、闘病を経て歌手活動を再開したタレントの堀ちえみ（５６）が、９月７日に名古屋市中区の日本特殊陶業市民会館で「デビュー４０周年プラス１　ちえみちゃん祭り２０２３」を開催する。今年２月には６年ぶりのワンマンライブを行い、”親衛隊”も集結。再起にとどまらず、名古屋公演からは進化に向けた一歩を踏み出す思いを明かした。

　２０１９年２月、ステージ４の舌がんと診断されたことを公表し、舌の半分以上を切除する手術を受けた。術後、主治医から「がんを患い、もう働けないなどと諦めている人に希望を与えてください」と励まされた。リハビリ後はブログなどのＳＮＳやテレビ出演などを通じて自身の闘病体験を積極的に発信する一方、ボイストレーニングで舌への影響が少ない発声法を学び、ステージ復帰を目指した。

　「この病気にならなかったら、ここまで執着してやっていなかった。自分の新しい一面を知ることができて良かった」

　昨年迎えたデビュー４０周年を記念し、今年は「ちえみちゃん祭り２０２３」を各地で開催。誕生日の２月１５日に東京で開いた６年ぶりのワンマンライブは、デビュー当時から声援を送る親衛隊も集結した。２６曲を熱唱し、終演後も超満員のファンから拍手が鳴りやまなかった。４月には故郷の大阪・堺でも公演を成功させ、「会場全体が温かく、何とも言えない感動で感謝の思いが湧き上がりました」と振り返る。

　「ちえみちゃん祭り２０２３」の第３弾となる名古屋公演は、４０年前に名古屋で初めてコンサートを開いた会場での公演。「いち早くレディース親衛隊が結成されるなどファンが多い名古屋でもライブをしたかった」との願いが実現した。デビュー翌年の１９８３年２月にコンサートを開いた思い出のステージに向け、リハーサルなど準備を重ねる。「東京、大阪のライブはデビュー当時の状況に戻すことが目標でした。今回はこれからも長く歌っていけるように新しいアレンジを加えて臨みます。夫が３年間勤務した名古屋には友人も多く、気軽に入っていける場所なので楽しみ」と笑顔を見せた。

　公演は１１月１０日に福井県鯖江市の鯖江市文化センターでも開催される。