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「侍ジャパン」中日・岡林勇希が打撃改造 現状維持は後退…フィリーズのシュワバーからヒント

2023年11月14日 05時45分

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 若侍はシンプルに振り抜く。野球日本代表「侍ジャパン」の中日・岡林勇希外野手(21)が13日、秋季から取り組んでいる打撃改造について語った。米大リーグ、フィリーズのカイル・シュワバー外野手をはじめとする外国人からヒントを得たという新フォームで、「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(16~19日・東京ドーム)に臨む。6日から宮崎で行われていたキャンプはこの日で打ち上げ、チームは東京に移動した。

岡林の今季の打撃フォーム(右)、「侍ジャパン」での打撃練習(左)

 若侍として充実の日々を送るなか、岡林は進化を求めていた。「秋から打ち方を変えました。外国人を意識しています」。その変化は一目瞭然。これまでは右足を上げる前に一度、体の前にバットを構えていたが、現在はあらかじめ捕手寄りにトップをつくっている。
 その心は―シンプルイズベストだ。「変な癖が付いていた」と振り返るのは今季の後半戦。7月は3割8分2厘と躍動した一方で、8月の月間打率2割5分9厘、9月は2割8厘。わずかな感覚のズレに苦しんだ。
 ヒントを得たのは、メジャーリーガーだった。10月にナゴヤ球場で行われていた秋季練習中、トレーニングルーム内にあるテレビで、米大リーグのダイヤモンドバックス対フィリーズのナ・リーグ優勝決定シリーズを見ている時だった。「主に左打者。シュワバーとかを見ていて、無駄のない動きが一番だなと思いました」。フォーム改造に着手し、バットを構えて引くまでの距離感を省いた。
 今オフのテーマは強い打球。シュワバーは打率2割、40発の典型的な長距離砲だが、異なるタイプの打者からも強い打球を生み出すヒントを得ようとしている。
 秋からの取り組みを、宮崎の地でもブラッシュアップした。同じ左打者にバッティングの感覚を聞くだけでは終わらない。「体の使い方は投手のほうが詳しいので、皆さんにいろんな話を聞きました」と試行錯誤。キャンプ中に行われた練習試合は「2番・中堅」でスタメン出場。10日の巨人戦はタイブレーク練習で1死満塁から中前2点適時打、12日の広島戦は初回の第1打席で右前打と快音を響かせた。
 「初めはいい感覚で入って、まだしっくりこない部分もあります」。打撃改造は勇気を伴う作業でもあるが、「同じことをしていても正直ずっとそのままなので。やってみてだめなら、また戻せばいい。慌てることなく、自分の良いと思ったことをやり続けたいと思います」。現状維持は後退。実りある時間は来季への準備期間でもある。
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