教会は御業を速めるために一丸となっている―指導者の報告

提供者: サラ・ジェーン・ウィーバー,チャーチニュース編集補佐

  • 2014年12月31日

グアテマラ ・ グアテマラシ ティー宣教師訓練センターで,クエンティン・L・クック長老とその他の中央幹部の勧告を聞くために集まる宣教師。 教会指導者たちは,教会は御業を推進し,キリストのもとに来るよう全ての人を招く責任において「一丸となっている」と報告している。  写真/サラ・ジェーン・ウィーバー

記事のハイライト

  • 管理ビショップリックと七十人の会員が集まり,教会の『手引き 第2部』で述べられている天与の責任を果たすために教会が行ってきた取り組みについて話し合った。
  • 教会では,そのすべての面が一つになって働き,御業が速められている。

「教会のあらゆる面で一致があり,目的に専心しているのが分かります。」 ー七十人,マーカス・B・ナッシュ長老

多くの働きが一つとなって主の目的を達成し,御業を速める手助けをしているのであって,「個々の取り組みというものはありません」とアンソニー・D・パーキンズ長老は語る。

七十人であり,教会のコミュニケーションサービス委員会の管理ディレクターを務めるパーキンズ長老は, 他の中央幹部とともに12月18日に開かれた『チャーチニュース』の円卓討論に参加した。その席で,それぞれの指導者は教会の『手引き 第2部』で述べられている天与の義務について話した。

それらの義務,すなわち「イエス・キリストの福音に従って生活するよう会員を助けることや,伝道活動を通じてイスラエルを集めること,貧しい人や助けの必要な人の世話をすること,神殿を建設し,身代わりの儀式を行うことによって死者が救いを得られるようにすること」(『 手引き第 2, 2.2) に携わるとき,その全てを通じて「教会員を強めている」のだと,管理ビショップリックのジェラルド・コセービショップは言う。

パーキンズ長老とコセー ビショップの他に,円卓討論に参加した中央幹部は,教会の永代教育基金を担当する七十人のロバート・C・ゲイ長老,教会教育委員長を務めている七十人のポール・V・ジョンソン長老,神権部管理ディレクター補佐で七十人のラリー・R・ローレンス長老,七十人であり教会コーリレーション部管理ディレクターのマーカス ・ B ・ ナッシュ長老,七十人であり家族歴史部の管理ディレクターを務めるアラン・F・パッカー長老, 七十人であり神殿部の管理ディレクターであるケント・F・リチャーズ長老,七十人であり教会歴史家および記録者,教会歴史部の管理ディレクターであるスティーブン・E・スノー長老,そして七十人であり宣教師管理部の管理ディレクター補佐W・クレーグ・ズウィック長老である。

「わたしたちは神が定められた4 つの責任について話しますが,その中心となっているのは,キリストのもとに来て,主によって完全になるよう全ての人を招くことです」とパーキンズ長老は語る。 「それが教会の目的です。 ……貧しい人や助けの必要な人の世話をすることであろうと,イスラエルを集めることであろうと,人々が福音に従って生活するのを助けることや自分自身の家族を連れて神殿に行けるように導くことであろうと,全てはキリストのもとに来ることなのです。」

家族歴史

パッカー長老は,教会の様々な分野で成し遂げられている働きは「預言の成就」だと言う。

パッカー長老はエペソ第1章10節を引用して,「時の満ちるに及んで……〔主〕は天にあるもの地にあるものを,ことごとく,キリストにあって一つに帰せしめようとされ」ていると語った。

2014年3月19日(水),家族歴史図書館のコンピューター室でChurchofJesusChrist.orgを使って先祖を調べる青少年。 写真/マット・ゲイド,デゼレトニュース

ソルトレーク・シティーのソルトレーク神殿と天使モロナイ像。 写真/ラヴェル・コール,デゼレトニュース

2014年3月19日(水),家族歴史図書館のコンピューター室でChurchofJesusChrist.orgを使って先祖を調べる青少年。 写真/マット・ゲイド,デゼレトニュース

2014年10月5日(日),第184回半期総大会の午後の部会のためにソルトレーク・シティーのカンファレンスセンターに集まる教会員。 写真/スコット・G・ウィンタートン,デゼレトニュース

2014年10月5日(日),第184回半期総大会の午後の部会の後,ソルトレーク・シティーのカンファレンスセンターを後にする教会員。 写真/スコット・G・ウィンタートン,デゼレトニュース

「この言葉が成就しているように感じます。」

教会員は焦点を当てるために教会の業をよく分類する,と長老は言う。 例えば,家族歴史活動と神殿の業はそれぞれが同じ祝福の一つの面である。 また,多くの人はイスラエルの集合とは伝道活動を指すと考えるが,イスラエルの民の多くはすでに亡くなっており,家族歴史と神殿の業を通して集めなければならないことを念頭に置くべきなのである。

家族歴史活動について言えば,会員にとって福音に従って生活することは,自分自身の儀式を受けて,次に,亡くなった親族のために儀式を行うことも含まれる。

パッカー長老によれば,2014 年に神殿の業のために教会に家族の名前を提出した教会員は25パーセント増えた。 数が増加した大きな理由は,青少年が携わるようになったことだと長老は説明する。

自分の家族の名前を見つけ,それを神殿に提出し,同じことをするよう他の人を教えることによって,「見つけ,提出し,教える」の一連の手順を全ての会員が行うことを指導者は期待している,と長老は述べている。

神殿

「家族歴史の目的は, 人々が自分自身の家族を神殿に連れて行き,それらの儀式を行うことです」とリチャーズ長老は語る。

長老によれば,現在144の神殿が奉献され,26の神殿の建築が発表されており,教会の中で神殿の業への熱意が広がっている。

神殿が奉献されると,神殿に対する現地の人々の喜びが増すとリチャーズ長老は言う。

さらに,教会は神殿のオープンハウスの形式を変更して,イエス・キリストや儀式,家族に関する特別なメッセージに焦点を当てるようになっている。 「これは伝道の業にとても大きな影響を与えています。」

また,「若人の間で神殿に参入する熱意と喜び」が増す様子も見られている。 一部の地域では,長い待ち時間のために家族で一緒に参入するのが難しくなっている。

「つい先週,わたしたちは各神殿会長に通達を送りました。一週間の中で家族を優先的に受け付ける時間を作り,バプテスマ室で儀式を行ってもらうように勧めるものです」と長老は言う。 「来年早々から各神殿でその時間が利用できるようになるはずです。」

教会の指導者は12歳以上の全ての会員が有効な神殿推薦状を持つように強調している,とリチャーズ長老は語る。 指導者はさらに,「新しく召された若い宣教師に対し,宣教師訓練センターに行く前に神殿の儀式執行者として奉仕するように」奨励している。

宣教師

ズウィック長老によれば,イスラエルの集合は9万人近くに増えた専任宣教師の力によって速められている。よく備えられたこれらの宣教師は,従来の方法に加えて,効果的なオンライン伝道によって教える人を見つけ,教えている。

教会では2015年7月に新しい伝道部を開設するほか,伝道の業に携帯機器を試験的に導入し続け,宣教師候補者に役立つ新しい伝道前訓練資料を配付する予定である。

さらに, ソーシャルメディアでの取り組みが世界中の伝道の業を後押ししている。 「イエスのおかげで」,そして今は「主こそ贈り物」,さらには成功を収めた映画『Meet the Mormons(「モルモンを御存じですか」)』の公開などである。 「主こそ贈り物」は,今月Facebookで5300万以上の投稿で採り上げられ,Twitter では1億500万の投稿があった。 この動画の再生数は現在3000万回を超え,そのうち1900万回はスペイン語とポルトガル語で再生されている。

「福音のメッセージが『 発見され,受け入れられ,紹介される』ことで,世界各地における教会の露出度と認知度は高まり続けています」とズウィック長老は語る。

貧しい人や困っている人の世話をする

コセービショップは,2010年に『 手引き 第 2部』が発行されたとき,「貧しい人や助けの必要な人の世話をすること」が教会の4つの天与の義務の一つとされたと言う。

ビショップによると,これは次のことを意味している。すなわち,「会員がイエス・キリストの福音に従って生活して霊的に成長するのを助ける」大切な方法の一つは,「彼らが貧しい人や助けの必要な人の世話をして,慈善奉仕活動を行うのを助け,その機会を与える」ことなのである。 教会の指導者は, 断食の律法に従い,惜しみなく断食献金をささげることの大切さを非常に強調している。

教会は末日聖徒だけでなく,他の宗教を持つ人々にも手を差し伸べる必要性を感じている,とコセービショップは語る。 教会は現在,戦争や自然災害によって被害を受けた国の難民を支援するための人道支援活動を増やしている。

霊的な自立と物質的な自立の間には強い関連性がある。 「貧困はこの世的な物品が不足することだけを指すわけではありません。人々が自分の霊的な可能性を実現するうえで困難な状況に陥っていることをしばしば意味するのです」と,コセービショップは説明する。

永代教育基金

ゲイ長老によれば,ゴードン・B・ヒンクレー大管長が最初に永代教育基金について発表した当時,それは末日聖徒が自立という土台の上に自分の生活を築けるようにするためのものであった。

これは教義を理解することから始まる,とゲイ長老は言う。 「わたしたちは天の御父の息子,娘であり,御父の業は人の不死不滅と永遠の命をもたらすことです。 これはつまり,物質的にも霊的にも自分の足で立てることを意味します。」

その大切な取り組みの一環として,教会は過去一年で1,100の自立支援センターと1,600のステーク自立支援委員会をの世界各地に組織した。 「その目的は仕事に就くことでも,学校に行くことでもありません。 これらは必要な要素のほんの一部です。 真の目的は,物質的にも霊的にも自立することなのです。」

永代教育基金を受けている多くの人は,家族歴史部が作成した小冊子『わたしの家族』に記入している。 「技能は同じです」とゲイ長老は言う。 「『わたしの家族』のために情報を調べて記入するのに必要な技能と,仕事を探すのに必要な技能は同じなのです。」

神権

「イエス・キリストの福音に従って生活するよう会員を助けることについて話すとき,わたしたちは自然に教科課程や教えることに思いが及びます」とローレンス長老は語る。

長老によると,教会は「学習と教授の研究に大きな重点」を置き続けている。

「わたしたちは青少年の教科課程である『わたしに従って来なさい』から多くの教えを学んでいます。 そこで使われている原則を,成人向けの教科課程や教師の備えに応用しようとしています。」

今年,会員たちは教会のウェブサイトであるChurchofJesusChrist.orgの「福音のテーマ」ページが基本的な原則を理解するのにとても役立つことを発見している。

ローレンス長老はさらに次のように言う。「神権部には聖典を提供し,保存し,促進する責任があります。」

これに加えて,デビッド・アーチュレッタとリンジー・スターリングをゲストとして迎えたFace to Faceというソーシャル メディアのイベントは好評で,フォロワーと再生数が各回共に10万人を超えた。 「最初の24時間で,143か国の人々がリンジー・スターリングのイベントを視聴しました」とローレンス長老は言う。

教会教育部

教会の教育における強調点は会員が福音に従って生活するのを助けることであるとジョンソン長老は言う。

教会教育部は永代教育基金と協力して進めてきたパスウェイプログラムの成功を非常に喜んでいる。パスウェイプログラムは人々が高校卒業後の教育を受けられるように支援するプログラムである。 「教会に活発に集うかは,その人が受けた教育のレベルと相関関係にあります」と長老は語る。

1年半前に伝道の波に乗って出て行った宣教師たちが帰還し始めている。 そのことで教会が運営する大学のキャンパスの学生構成にも変化が出ている。

一気に伝道に出た宣教師が帰還することで,かつてないほど多くの帰還宣教師が大学1 年生として在籍することになる。

「つい最近まで,宗教学習に関する新しい卒業条件に取り組んできました」とジョンソン長老は言う。その条件は2015年秋から適用され,福音の中核に焦点を当てたものになる。 「学生たちに,イエス・キリストの福音の中核と回復を強く実感してほしいのです。」

ジョンソン長老は,もう一つ興味深いことは,BYUtvの視聴者の増加だと言う。新たな娯楽や情報を提供する同局は,近年,急成長を遂げてきたと指摘する。 同局は「世の良いもの」を見たいと思う「同じ価値観を持つ人々」を引きつけているのだと言う。

教会歴史

スノー長老によると,教会歴史部は「世界各地に広がっていく」教会の歴史を保存するために尽力している。

「人々は〔モルモン開拓者の〕西部への旅に関する歴史も大好きですが,自分の先祖の歴史や,エクアドルやメキシコ,スワジランドなど,どこの地域であれ,そこで教会を築いてきた初期の会員に関する歴史も大好きです。」

教会歴史部では,家族歴史部と協力して日記や写真,家系図を保存する取り組みを進めている。 「すばらしい共同プロジェクトとなっています」とスノー長老は言う。

コミュニケーション

コミュニケーションサービス委員会は今年,預言者の声をより良く届けることに焦点を当ててきたとパーキンズ長老は語る。

重要な変化の一つは,大管長会と十二使徒がソーシャルメディアを使ってメッセージを発信していることである。 さらに,12月には,教会が世界各地に電子メールでメッセージを送った。 このメッセージは300万人近くの会員に届けられ,さらに40万人が教会の電子メールを受信するために登録をした。

映画『Meet the Mormons(「モルモンを御存じですか」)』の興行が人気を博し,2015年春には電子配信媒体で視聴できる予定である。 「教会員でない人々に見てもらえたことに加え,この映画がもたらしたもう一つの利点は,見に行った会員が啓発されて,『自分は本当にすばらしい教会に属しているんだ』と言えるようになったことです」とパーキンズ長老は語る。

コーリレーション部

ナッシュ長老は「教会のあらゆる部分が一丸になっているのが分かります」と述べた。

スペンサー・W・キンボール大管長の言葉を引用しながら,ナッシュ長老はこう語る。「伝道活動と神殿と系図活動の間に,人為的に境界線が引かれることがよくありますが,そのような線を消せるように願っています。それは同じ偉大な贖いの業なのですから。」

まさにその言葉の通りになりつつあると長老は言う。

「教会のあらゆる面で一致があり,目的に専心しているのが分かります。」

教会員が力を合わせて,「教会の基本的な教義や『人の不死不滅と永遠の命をもたらす』(モーセ1:39)主の業を助けることに焦点を当てるなら,教会が著しく発展していく姿を見ることでしょう」。