強烈な連中が現れた!! シビレバシル、こいつらヤバすぎるぜ!! 気になる奴は、9月25日から29日まで池袋BlackHoleと池袋EDGEを舞台に行われる「池袋集中治療室」へ足を運んでくれ。何より、これから記す彼らの言葉をしっかりと追いかけてくれ。

インタビュー：長澤智典
Interview by Tomonori Nagasawa

――最近、シビレバシルの人気が急上昇中、ヤバい存在になってきてますね。
和泉　けっこうキテますね。

――余談話になるのですが、あの"えんそく"さんが、「シビレバシルの登場で俺らの存在感が危ぶまれる」と危機感を抱いてましたからね。
ユウト　それ、嬉しいです。
和泉　うちら、そろそろえんそくさんの首を取りに行こうとしてるんで、(追い抜くのも)時間の問題かな…!?

――実際に今、対バンするたびにいろんなバンドさんの首を討ち取っていますよね。
和泉　全バンドを…仲の良いバンドらも自分は全部敵だと思っていれば、すべて叩きのめしてやろうくらいの勢いで活動をしているんで。

――他のバンドさんらも、シビレバシルにはだいぶ警戒心を抱いてますからねぇ。
和泉　警戒しているバンドもいると思うんですけど、バカにしている人たちもまだまだ多いですからね。「お前らヴィジュアル系のバンドマンか!?」みたいな視線を自分は感じることが多いので、バカにした眼で観てくるバンドらを、自分は一番にブチのめしたいなと思ってる。

――心の中にメラメラと燃えたぎるものがあると。
和泉　そうです
ね。

――和泉さんの存在自体かなり際物的ですから、周りからのうがった視線もわからなくはないですが…。
和泉　どうなんですかね。「変な奴だなぁ」とか「ふざけてんじゃねぇよ」と思われてるんじゃないですか??

――でも、実際に演奏面でのクオリティや説得力が高いからこそ、今、どんどんファンを獲得しているのも事実ですから。
和泉　ライブに関しても「ふざけてる」ように思われがちだけど、ライブほど本気でやっている場はないんで。
 

――シビレバシルって、結成から何年経ちました??
marya　今年で5年目です。メンバーチェンジもしていれば、試行錯誤している時間もけっこう長かったんで。
和泉　前のメンバーで演っていたときの歴史は全部消したいです。自分らの活動には、もはや入れてないです。
marya　となると、活動は3年くらい??

――過去を抹消したいくらい、昔と今では全然異なるバンドになっているんだ。
和泉　そうなんです。もちろん過去は過去で真剣にやっていたんですけど、今思い返したらしょーもなかったと思えているように、自分らの中でその頃の活動はもう認めてないです。

――そんなにも変わったんだ。
和泉　はい。

――そこ、具体的に教えてください。
和泉　結成した当初から抹消したい時期までのシビレバシルは、何処か流行りを取り入れてたんですよ。「今のヴィジュアル系で人気なのはこういう路線だから、こうしたらバンドは売れるんじゃないか!?」、そういうちっぽけなことを考えてライブをやっていたんで。もちろん、それが自分たちの本当にやりたいことやバンドに似合うことだったら問題ないんだろうけど、自分らに向いてないことを「流行ってるものを演ると売れるんじゃない!?」なんて意識でやってても売れやしない。何より、自分らが演ってて面白くなければ楽しくもない。そんな楽しくもないのに、無理に笑ったり、楽しくないのに楽しい振りをしてライブを演っても無意味じゃない。
実際、その頃のメンバーみんな「面白くない」と思ってた。何より、当時一緒に演っていたmarya以外のメンバーとは「こいつらと演ってても意味ないな」と感じてたんで、一度バンドを内部解体。新たにreiとユウトを加えた今の形になってからが、本当の意味で演りたいことを演れるメンバーが集まった形になりました。

――maryaさんとは結成の頃からずっと…。
和泉　一緒にやってます。
marya　僕ら二人は最初から同じ意識でした。

――でも、最初は流行りを意識していたわけだ。
marya　そうなんです。最初こそ流行りに乗ろうとしたんですけど、演ってくうちに、そこで無理するのは違うだろうと。自分らに嘘をついて演って失敗するよりも、自分たちの演りたいことを演って失敗したほうが燃え尽きた感があるんで。
和泉　そこだね。
marya　「演りたいことも演れずに終わってしまうよりかは、とにかく好きなことをたくさん演ろう」という話を和泉くんとしながら、互いの気持ちが一致。それがあったんで、一度バンド内をリセットしました。

――その判断は正解でしたね。
marya　今となっては本当にそうですね。

――和泉さんのキャラクター性をどう活かすかも、バンド内にはあったのでしょうか??
marya　結成したばかりの頃こそ、「こういうヴォーカルのほうが良いんじゃない??」という話をしていましたが、今のメンバーになってからは、とくに考えてはいません。お互い「演りたいことを演ろう」となった時点で、和泉くんも、僕も好きなように演りだした。それはユウトくんやreiくんも同じこと。そこで生まれる化学反応が良く出ているからこその、今への道筋なんでしょうから。
和泉　正直、自分らがまだまだ若かったら、たとえそれが間違いだとしても「これが今求められてる音楽性だから、そこにのっかろう」でも良いと思うんです。でも、自分はもういい歳になってきている。なのに、いい歳こいて流行りに媚びを売るのって恰好悪いし、自分はシビレバシルが最後のバンドだと思って演っていたんで。そんな最後のバンドという覚悟を背負ってるのに、「流行りがどう」だとか「お客さんに好かれるバンドをやる」とか、ンなこと別にどうでもいいこと。今は完全に、自分らの演りたいことを演っていますからね。

――まさに、本能のままに!?
rei　そうですね。

――reiさんは、シビレバシルに対してどんな印象を持って加入を決めたのでしょうか??
rei　僕は以前から和泉くんとは友達だったし、シビレバシルを結成した頃からライブを観ていた関係でした。そんな中、ドラムとベースが抜けることから「メンバーに入ってくれ」と和泉くんに声をかけられました。正直、以前のバンドの印象だったんで悩んだんですけど。和泉くんが「今の方向性じゃなく、全然違う方向性を打ち出すし、こういう意識で向かうつもりだから」と話をしてくれたことから、「それならば」と加入を決めた形でした。
実際、一緒に演り始めて以降、和泉くんの個性がどんどん開花していくのを、身近にいるからこそすごく感じてるんですよ。同じメンバーでありながら、「次は一体に何をやらかしてくれるのか!?」がすごく楽しみだし、今だにそれを楽しんでいますからね。

――ユウトさんは、どんな意識でシビレバシルへ加入を??
ユウト　僕もreiくんと一緒で、「今(当時)のシビレバシルを演るんだったら入らない」と返事をしたんだけど、二人(和泉&marya)が「これまでのシビレバシルを演るつもりはまったくない」とはっきり宣言してくれた。
僕も、その頃は新たなバンドを探していた時期。それで、加入を決めたんですけど。正直、あのときの自分は正統派のヴォーカルと演りたいと思っていたんです。だけどその当時、歌の上手いお兄さんはいても、飛び抜けた個性や存在感を持った正統派なヴォーカリストがまったく見当たらなかった。そんな中、確実にズバ抜けて飛び抜けていたのが和泉くんでした。自分も、「次に演るバンドが最後」と決めていたこともあり、どうせ演るなら歌が上手いだけの人ではなく、歌が上手いうえに正統派とは異なるベクトルで飛び抜けた人と一緒に演りながら、自分の音楽人生を賭けてみたいと思い、加入を決めました。

――その判断は正解でしたね。
ユウト　そうですね。結果的に、いまだに面白いものをいっぱい観させてもらってます。

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