スーパーの「1回で必要なものがすべて手に入る」という便利さは何事にも変えられないけれど、妥協しないといけない点も。少し高めの会計やヘルシーとは言えない選択肢を避けるには、スーパーで買わない方が良いものもある。
たいていの場合、カットフルーツやカット野菜、小さめのサイズに包装したお菓子のように、客に代わって作業の一部を店が行っている商品や、おむつやハウスクリーニング用品のような食料品以外の商品には、割高の値がつけられている。事前に計画を立てておけば、予算内で買いものを済ませ、いくらか節約することも夢じゃない。
『ドレッシング・オン・ザ・サイド(アンド・アザー・ダイエット・ミス・デバンクド)』の著者で、理学修士、管理栄養士、認定栄養士の資格をもつジャクリン・ロンドンさんは、「もっとも安くて自分に合った商品は、梱包されていない商品の場合が多いでしょう」と、雑誌『ウーマンズ・デイ』に語っている。
さらに消費者金融の専門家であるアンドレア・ウォロックさんは、衝動買いを防ぎつつ、買うべきものだけを買うために、買い物リストをいつも持ち歩くようすすめている。
お金に関する大きな落とし穴を避けつつ、ヘルシーでお得な商品を買って、健康上のメリットと節約を同時に叶えてみない?
1. 量り売りの惣菜
スーパーの量り売りのお惣菜は、外出先で簡単な食事をとる際、最適な選択肢に思えるかもしれない。けれど、会計が意外と高くなるのが残念なところ。
飲食関係の専門サイト「ザ・デイリー・ミール」によると、量り売りの惣菜は、似たようなものを冷凍食品で買うより高くつくことが多いそう。さらに、こういったブッフェ式のバーは、食中毒が発生する確率が高いという危険性も。
2. グラノラバー
グラノラバーは、子供のランチやスポーツバッグ、移動中のかばんに簡単に入れておける便利なスナック。ただし、店で売っている市販品はほとんどの場合、自家製のものより多くの砂糖や防腐剤が入っていて、値段も高め。
日々のレシピや食に関するサイト『ザ・キッチン』のレシピを参考にすれば、スーパーでパッケージ済みの商品を箱買いするよりも安く、倍以上の量のグラノラバーを自宅で作ることができる。
3. ベイキング&パンケーキミックス
既製のケーキミックスやパンケーキミックスはたしかに便利だけど、値段も高く、トランス脂肪酸を多く含む部分水素添加油脂を使っている場合が多い。
ニュースメディアの『ハフィントン・ポスト』いわく、既成のミックスと自家製のミックスはコスト的にほぼ大差がなく、既成のミックスに添加物が入っていることを加味すると、自家製ミックスを使う価値は高いそう。
4. デリ・サンドイッチ
ついつい買ってしまうデリのサンドイッチだけど、これも節約できるポイント。
食に関するニュースやレシピのサイト『マッシュド』によると、デリのサンドイッチ1つ分の値段で、同じサンドイッチを3つ以上作れる材料を買えるとか。デリカウンターは素通りして、サンドイッチの材料を購入しよう。
5. サラダドレッシング
アメリカの時事解説サイト『U.S.ニュース&ワールドレポート』によると、ボトル詰めされたドレッシングには、10種類以上の材料が含まれていることが多く、なかには1サービングあたり120kcalするものもあるそう。
だから既成のドレッシングを買うよりも、軽めのビネグレットソースを自分で作るのがおすすめ。自家製なら使う素材は3〜4種類で済むし、なにより作りたての新鮮な味わいが楽しめる。さらに、冷蔵庫の中が使いかけのドレッシングだらけにならずに済む。
6. カット野菜とカットフルーツ
もちろん果物や野菜が豊富な食事をとるべきです、と語るジャクリン・ロンドンさん。忙しいときは、店頭に並ぶカットフルーツに手が伸びるのはしょうがないこと。
ただしどうしても割高になるので、できるだけ店でカットされた野菜や果物は買わずに、時間があるときに自分でカットした方が節約になる。
7. カットされた肉
消費者の立場に立った節約の専門家として知られるアンドレア・ウォロックさんによると、ケバブ用のステーキ肉や炒めもの用の角切り肉、鶏ささみなどは、60%近く高い値がつけられているそう。
ウォロックさんは、肉は大きな塊で、鶏肉は丸ごと買った方が節約できるとアドバイス。
8. ペットボトルの水
水道水が安全でない場合はもちろん水を購入すべきだけど、家庭用浄水器と再利用可能なウォーターボトルを使用すれば、長期的に見て何十万も節約することができる。
ペットボトルの水は、家庭の水道水のおよそ1000倍以上ものコストがかかっている可能性があるという。持ち運びにも便利だけど、環境に重い負担がかかってしまう。
代替案としては、ステンレスの水筒を買って、外出用に冷蔵庫で冷やしておくこと。
「とはいえ無理はせず、確実に水分補給できるよう、必要なことは何でもしてください」とジャクリーン・ロンドンさんはコメント。
9. 季節外れの野菜や果物
オフシーズンの農作物は、生産量が少ないためどうしても高価になりがち。
「12月にいちごが並んでいても、無理に買う必要はありません」と語るのは、クーポンサイト『CouponSherpa.com』の節約専門家、ケンデル・ペレズさん。
旬のものか、完熟したときに瞬間冷凍した冷凍商品を選ぶよう、彼女はすすめている。
10. 小さめサイズのスナック
ロンドンさんによると、小さめサイズに包装された商品は、食べる量のコントロールには最適だけど、お財布にはあまりやさしくないそう。
消費者支援サイト『clark.com』いわく、小さめサイズのポテトチップスを買わなければ、年間1万5千円も節約できるとか。こういった食べ切りサイズの商品は、通常のサイズの商品より50%も割高になるという。
11. スパイスとハーブ
消費者組織が発行する米月刊誌『コンシューマー・レポート』が、有名ブランドの高価なスパイスと安価なジェネリック版のスパイスを使った料理を被験者に食べさせて、比較するというブラインドテストを実施した。結果は、ほとんどの被験者が有名ブランドとジェネリックの区別がつかなかったという。
アンドレア・ウォロックさんによると、ローカルのエスニック専門店へ行けば、スーパーで売っている有名ブランドより最大90%も安く、スパイスやハーブを販売していることが多いらしい。
彼女は「素敵な見た目のボトルは手に入りませんが、100円ショップなどで売っているボトルに入れて保管すれば十分でしょう」と語る。
また、ケースで仕入・販売をしている健康食品の店に行くのも◎。逆に一度に少量ずつ購入すれば、毎回安くて新鮮なスパイスが手に入る。
12. 豆の缶詰
消費者支援サイト『clark.com』によると、ディスカウントストアの「アルディ」では、缶詰の豆は約400g入りで100円以上するけれど、乾燥黒豆は約900gでおよそ170円。水で戻した乾燥黒豆は、12カップ分(約2.7㎏)にもなる。
1オンス(約30g)あたりの値段を比較すると、缶詰は4.5円なのに対して、乾燥黒豆は1.7円という計算に。
13. キッチン用品
金融系のオンラインメディア『マネートークスニュース』によると、キッチン用品をリーズナブルに購入したいなら、「T.J.マックス」や「マーシャルズ」のようなディスカウントチェーンがおすすめとのこと。
また情報サイト「チート・シート」によると、スーパーは商品の種類も限られていて、値段のわりに品質が疑わしいものも多いという。スーパーで買うもののリストから、キッチン用品は外した方がよさそう。
14. 調理器具
お菓子作りのコーナーに、へらや天板、焼き型などが並んでいることがあるけれど、クーポンがない限り、スーパーで買うのはやめた方がよさそう。
クーポンサイト『CouponSherpa.com』のペレズさんによると、「ターゲット」や「ウォルマート」、「T.J.マックス」、「ホームグッズ」といった店なら、30%も安く手に入るみたい。
15. ハウスクリーニング用品
「家庭用の掃除・クリーニング用品なら、ホームセンターなどを利用した方がお得です」というウォロックさん。
100円ショップもこれらの商品を揃えるには良い場所だけど、普通より成分が薄い可能性があるので気をつけて。
「もっと良いのは、酢、重曹、塩、レモンなど、キッチンにあるものを活用すると、100円未満で多目的の自家製クリーナーを作れます」
16. ペットフード
ウォロックさんによると、ペットフードは「ウォルマート」や「ターゲット」のような大型チェーン店からまとめ買いするのが、一番の節約方法だそう。小分けされたペットフードは、できるだけ避けるべき。
17. プリアレンジド・フラワー
店が用意した花束を買う方が簡単だけど、アレンジ済みのものは、ばら売りの花よりも値段が高いことが多い。
「スーパーで売っている花束は、新鮮でないこともよくあります」と言うのは、家やインテリアに関する専門サイト『アパートメント・セラピー』のフェイス・デュランさん。
「すでにアレンジされた花束はしおれるのが早いうえ、不必要なグリーンで水増ししていることが多い気がします」
だからといって、スーパーで花を買うのを完全にやめなくても大丈夫。デュランさんは、まだ完全に開いていない蕾のある、一番フレッシュで単一品種の花をいくつか買って、自分でカラフルな花束にアレンジすることをすすめている。
18. パーティ用品
もともとスーパーは、風船ではなく食品を販売するところ。パーティ用品を置いている店もあるけれど、値段も割高になりがち。
情報サイト『チート・シート』は、パーティ用品のディスカウントストアやオンラインなら、より安いものが見つけられると明かしている。
19. 事務用品
シャーペンやメモ、ふせんが並ぶ事務用品のコーナーは、つい寄ってしまうことがあるけれど、見た目に騙されないで。
『チート・シート』いわく、こうした商品は値段が高めに設定されているので、オンラインか地元のディスカウントストアで買うのがよさそう。