忘れたくない日本の心~床の間特集~

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生け花を飾ったり、季節ごとの掛軸を飾ったり。日本の四季や行事ごとに床の間と触れる機会は訪れます。

床の間を通じて気づく四季の移り変わりや、日本独特の「侘び寂び」を感じることは、日々の暮らしに深みをもたらします。

受け継がれてきた和の伝統。現代住宅の中の「床の間」を集めました。

シンプルの中に床の間の存在感

シンプルな作りの中に、カシュー塗りの床の間が存在感を放っています。

明るい色調でまとめた和室の中に、床の間のシックな色合いはアクセントカラーとしての役割も。

各障子から入る自然光や床の間の端から入る光の演出も特筆すべき点です。

デザイン性のある床の間

一般的な作りと見せつつ、掛軸に見立てた窓を設置。 デザイン性のある床の間です。

窓からは外の庭が見え、四季が織りなす庭の変化自体が“掛軸”として楽しむことが出来るというわけですね。

このアイディア、かなり小粋です。 

吊押入と床の間のセット

縁なし畳と吊押入の柿渋色、そして躍動感のある生け花が和モダンな和室です。

吊押入に色があるので、華やかさ満載の花を生けたとしても空間に溶け合います。

またそれとは逆に、シンプルに一輪を活けても、押入の柿渋色が華やかさを与えてくれます。

和室でなくとも床の間を

床は畳ではなく木板、床の間の壁はレンガタイル、床の間は板張りと、ご覧の通り和室ではありません。

しかしこの感じ、間違いなく床の間です。和室空間でなくとも床の間は作れます。

床の間に設置した窓から差し込む光が陰影を作り、雰囲気のある空間を作り上げています。

壁で世界観を演出

こちらの床の間、夜の浜辺をイメージして作られた空間とのこと。聞けば納得、湾曲を描いた壁や、右壁の丸い窓はどことなく夜の浜辺に浮かぶ満月を思い起こします。

地板は浜辺をイメージし、カシュー塗りの上に銀ラメを振ったそう! 

月光に照らされた砂を演出しているのだとか。床の間全体でなにかを表現する。とても情緒的かつ芸術的です。
日本がどれだけ近代化しても、伝統はいつまでも残していきたいものです。

今回特集した床の間は、そんな“なくしてはならない日本の心”の一つと言えます。

いろいろな床の間の設計がある現在は、以前に比べ取り入れやすくなってもいます。

私たちに息づく日本の心、少しずつでも大切に育てていけたらいいですね。

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ライター/writer midori