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コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修

コラム介護の専門家からみた

福祉用具・住宅改修

「理学療法士からみた福祉用具」、「作業療法士からみた住宅改修」を交代でそれぞれの視点から、専門的な知見を踏まえお伝えするコラムです。

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からみた

住宅改修で「目的」・「目標」・「手段」を設定していますか?
改修の方向性を明確にするために

皆さんは、普段の生活で、「安心」・「安全」に暮らしたいと望んでいますか。多くの方は、その通りとお答えになるかと思います。

しかし、「安心」・「安全」に暮らすことを日々の目的にされていますでしょうか。多くの方は、それだけではなく、何か目的を持ち暮らしていると思います。「会社を大きくしたい」・「試験に合格したい」・「幸せになりたい」等々、「目的」をお持ちだと思います。その目的が、人々の行動や言動を作り、生活を構成していくと思います。

住宅改修を行う際にも、「目的」の設定は重要になります。しかしながら、「目的」とする部分に「目標」や「手段」を挙げている場合が少なくないと思います。

ここで、「目的」、「目標」、「手段」を整理します(図1)。

●目的:成し遂げようと目指す事柄、何のために取り組むのかの理由。

●目標:目的を実現する為に、実現する必要があることや到達点や通過点。

●手段:目標を実現する為に実施することや内容・方法。

例えば、「温泉に行ってリフレッシュしたい」との想いがあったとします。「目的」は取り組むための理由になりますので、「リフレッシュすること」が目的になります。「温泉旅行に行く」ために準備する金額の「目標」、必要な休暇を取る日数の「目標」が実現に向けた到達点になります。到達点に達する為に、お金を貯めること、有給休暇を取ることが「手段」になります。

話を戻しますが、住宅改修の目的で記載されることが多い、「安心・安全に暮らすこと」は「目的」になるでしょうか。「安心・安全に暮らす」は前提条件で、それ自体が「目的」になることは少ないと思います。

「入浴の時間を楽しみ一日の疲れを取りたい」との「目的」を実現する為に、「浴槽の出入りが(安心・安全に)一人でできる」といった「目標」を実現する為に、「浅い浴槽に交換する」・「手すりを設置する」・「浴室の段差を解消する」といった「手段」を取ることになります。

住宅改修を実施していく際には、「目的」を実現するための具体的な「目標」を設定し、それを実現する為の「手段」として改修方法を検討することで改修の方向性が明確になると思います。

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