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空港[飛行場]

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緊急着陸/ホームメイト

何らかのトラブルに見舞われた航空機が緊急着陸することになったときに、パイロットや受け入れる空港はどのような対応をしているのでしょう。

緊急着陸を要請された空港の対応

緊急着陸を要請された空港の対応

エンジントラブル、燃料不足、火災、急病人の病院搬送など、何かしらの緊急事態に陥った航空機が、管制から着陸の最優先権を与えられて行なうのが緊急着陸です。この緊急着陸の宣言が出されると、滑走路の長さなど受け入れ可能が確認できれば、近くの空港はもちろん、航空自衛隊の基地、米軍基地でも着陸できます。

緊急着陸先として指定された空港では、通常の航空機の離着陸を制限して、緊急着陸する航空機に備えます。また消防車や消防隊、救急車なども万が一の場合に備えて緊急配備されます。

最大着陸重量について

最大着陸重量について

では、緊急着陸を宣言した航空機ではどうしているのでしょう。

航空機が離陸する際には、機体の強度などによって、それ以上の重量では離陸できないという「最大離陸重量」が決められています。同じように着陸する際には「最大着陸重量」というものが、航空機の型式ごとに決められています。

この重量をオーバーした状態で着陸すると、着陸装置の前輪などに負荷がかかりすぎ、衝撃によって折れてしまったり、胴体の損傷を招く恐れがあります。通常は離陸時の重量から消費燃料を引いた重量が、この最大着陸重量を超えないように調整されています。

しかし、飛行中であればどの瞬間においても、エンジントラブルや火災、急病人が出るなどのアクシデントに陥る可能性は否定できません。例えば離陸直後に緊急着陸の必要が生じた場合には、消費された燃料が少ないため、この最大着陸重量を上まわる状態であることが多いのです。

その際には、どうにかして重量を減らさなくてはなりません。例えば空港上空で旋回を続けて燃料を減らすとしたら、時間がかかりすぎて緊急事態には対応できません。また旅客や貨物を上空で降ろすことは不可能です。そこで考えられる手だてが、燃料放出です。つまり、燃料を捨てるのです。

航空機には燃料用のダクトがあり、ボタン操作で規定の残燃料まで放出できるしくみになっています。通常は管制からの指示で、放出する燃料の量や時間が計算されて指示が出されます。ちなみに、投棄する燃料は霧状に空中へ散布され、十分な高度があれば気化して消えるといわれています。そのため、雨のように地上に降り注ぐことも、環境への悪影響もありません。

国内線など比較的搭載燃料が少ない場合は、離陸直後でも最大着陸重量を下回っていることもあり、その際には燃料投棄などの措置はせずに、緊急着陸に臨むことができます。

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