薬剤部の概要
日本医療薬学会認定薬剤師研修施設
薬剤部は、すべての患者さんに対して安心してお薬を使用していただけるように、医師や看護師等の医療スタッフと連携を取りながら、薬の専門家として薬物治療の安全性・有効性の確保に努めています。
診療内容
主な検査と治療について
- 調剤室
- 電子カルテと連動した部門システムにより用法・用量、相互作用、重複投薬等のチェックを実施し、必要に応じて疑義照会を行っています。また、2019年度に設置した外来服薬指導室では、お薬相談の応需以外にも、入院前面談による手術前休薬の説明および吸入薬の使用方法の説明など、外来診療と連携した取り組みを実施しています。
- 注射室
- 患者さんごとに注射薬をセットして病棟・外来に払い出しており、注射薬の投与量・投与時間・投与期間・配合変化・投与方法についても随時確認し、必要に応じて医師・看護師に情報提供を行っています。また、オーダされた抗がん剤のレジメンを投与前日に処方鑑査しておくことで、当日に安全かつ迅速に投与することが可能となっています。院内全ての抗がん剤を安全かつ正確に投与するために、薬剤師が安全キャビネットにおいて無菌調製を行っています。
- 医薬品情報室
- 医薬品の情報を収集・管理しており、DIニュースを2ヶ月に1回程度発行しているほか、緊急安全性情報、安全性速報、自主回収情報についてはその都度資料を作成し、速やかに医療スタッフに配付しています。これらの情報は全て電子カルテシステム上から閲覧可能となっており、他職種とのスムーズな情報共有が可能となっています。
- 各病棟に担当薬剤師が常駐
- 入院患者さんの持参薬・服用状況確認、投与量や相互作用及び治療効果や副作用のモニタリングなどを行っています。薬剤師が病棟に常駐することで、医師・看護師をはじめとした医療スタッフとの連携を密にし、患者さんの情報を共有することで適切な薬物治療に貢献しています。また、外来化学療法室で治療を受ける患者さんに対しても、同様に治療内容や副作用等の説明・相談を随時行っており、より安全ながん化学療法が行われるよう努めています。
化学療法
化学療法レジメン一覧
当院で施行されるがん化学療法レジメンは、すべてがん化学療法安全運用委員会で審査・承認されています。ここで公開するレジメンは、保険医療機関や保険薬局薬剤師などが当院でがん治療を受ける患者さんの適正な服薬指導や副作用管理を実施する目的として公開しているものであり、その他の目的での使用は想定しておりません。
また、投与量や投与スケジュールは患者さんの状態によって変更される場合があります。
トレーシングレポート
トレーシングレポート(服薬情報提供書)は、患者さんから聴取した治療上必要な情報を主治医へフィードバックするものです。保険薬局で「緊急性は低いものの主治医への情報提供が望ましい」と判断された場合は、トレーシングレポートをご利用ください。
実績
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | |
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処方箋 外来 (枚数) | 86,343 | 85,862 | 87,950 | 81,969 | 85,061 |
処方箋 入院 (枚数) | 45,268 | 26,629 | 27,421 | 23,024 | 14,813 |
注射薬請求伝票 (枚数) | 61,421 | 58,773 | 57,649 | 56,627 | 62,577 |
薬剤管理指料 (算定件数) | 4,816 | 3,736 | 4,732 | 5,340 | 6,486 |
治験 (件数) | 5 | 7 | 6 | 2 | 2 |
スタッフ
部長メッセージ
薬剤部には17名の薬剤師が在籍しており、外来や病棟業務をはじめ、ICTやASTなどの組織横断的なチームにも積極的に参画しています。当院では、急性期一般病棟以外に地域包括ケア病棟及び回復期リハビリテーション病棟を開設し、患者様の入院から退院、在宅医療への移行まで患者様の診療を行なっています。当院の薬剤師は急性期医療から慢性期医療まで幅広く関与が可能であり、地域の医療機関との連携を推進しながら薬剤師業務を行っています。また、当院は他職種との連携が円滑に行える環境が整っており、他職種との連携による相乗効果を得ながら、薬剤師が適正かつ安全な薬物療法を提供できるよう業務を遂行しています。
病院薬剤師としての誇りを持ち、業務を通じて、当院の使命である「地域の中核病院として、安全で質の高い医療を提供し社会に貢献します」を実現していくことを目標としています。患者様の安全と健康を最優先に考え、根拠に基づいた医療を提供できるよう全力を尽くしてまいります。
薬に関する不安なことや不明なことなどがあれば、薬剤師にお気軽にお声かけください。
2024年4月
薬剤部部長 関谷 泰明