情報社会学科
情報社会学科の教育理念
社会の情報化とネットワーク化が進み、インターネットを通じた新しいメディアやサービスが登場するなど、私たちの生活はとても便利で快適なものとなりました。その一方で、プライバシー侵害や著作権の問題、人間関係への影響の問題など、新しい問題も次々に生じています。情報社会学科では、情報技術や情報システムの可能性や危険性などを理解したうえで、現在の情報社会をもう一度見直し、情報通信技術の発展に対応した新しい情報社会を「デザイン」できる人材を育成します。
カリキュラムの特徴
情報社会学科では、人文社会科学の様々な分野から「情報」について学べます。具体的には「メディア/コンテンツ」「コミュニケーション/言語」「ソサエティ/公共」「コミュニティ/ライフ」という4つの系が用意されており、自身の関心に応じて、様々な系を幅広く学んだり、特定の系を集中的に学んだりできます。
また、情報社会学科では、学科専門のデータサイエンスに関するカリキュラムも用意されており、情報社会の分析に必要な数理系のスキルも無理なく学ぶことができます。さらに、他学科との共通科目などを通じて、情報技術に関する知識も得られます。
興味・関心や将来目指す進路に応じて学び方も「デザイン」できる点が特徴です。
コミュニケーションスキルズ I の対面再開
今年の4月から、情報学部で(一部のZOOM 式開講を除いて)全1年生が必修として通年で受講する英語4技能(話すこと、聞くこと、読むこと、書くこと)を「特訓」で養う「コミュニケーションスキルズI」の対面授業が開催されました。昨年の2020年度でコミュニケーションスキリズI をコロナの懸念からZOOM で行い、それでも受講生の間に大好評な授業でありましたが、やはり、「相手に自分のメッセージを口頭でどう伝えたらいい」という能力を養うために、「対面授業」がベストです。
教室では、教員も受講生もこの1年間以上に身につけた「3密を避ける」などのコロナ対策の知識とコツを活かせながら、週1回90分間の「キャンパス内の海外留学」気分で安全で、充実的、真剣でやりながら楽しい授業が行われています。
多彩な学問分野からの情報社会研究
新しい情報社会を「デザイン」するためには、社会に関する様々な学問分野が必要になります。情報社会学科には多彩な教員が揃っており、それぞれの分野から「情報」について研究しています。その専門は、法学、経済学、社会学、地理学、政治学から、メディア学、文化人類学、歴史学、文学、言語学、さらには哲学、倫理学といった分野にまで広がっています。きっと、自分の興味・関心に合った学び方ができます。
研究室では、少人数制ならではのきめ細やかな指導を受けることができます。情報社会研究に必要な思考力や技術力、調査・分析能力を高めたうえで、各自が設定した研究テーマを徹底的に追究し、その成果を卒業研究としてまとめます。情報社会研究を通じて培った力は、必ずや皆さんが将来を切り拓く助けになることでしょう。
ミニ講義:「メディア分析・メディアの歴史」情報社会学科 スーター・レイ助教
卒業後の進路
情報社会学科の研究室出身者の多くは卒業後、情報の共有や創造に関して身につけた能力を活かして、メディア企業や広報・広告の職種、あるいはICT業界に進みます。また社会デザインへの問題意識を発揮する場として公務員や金融機関、運輸・交通業などに進む学生、大学院に進学し、さらに研究を深める学生など、進路は多様です。
卒業生の声:情報社会学科4年 白崎 達也「卒業を迎えて」
長いようで短かった大学生活。振り返ってみると私は友人に恵まれていたなと思います。信頼できる友人たちができたきっかけとなった入学式の出来事を最近のことのように感じます。一人の知り合いもおらず、不安な気持ちを抱えたまま臨んだ入学式。「まだ何も始めていないのだし素直にいこう」と、不安に思っていることをそのまま近くにいた人に話しました。徐々に親しくなり、式が終わる頃には数人の友人ができ、その友人たちとは現在も仲良くしています。友人たちとの充実した日々から、私は新たな知見を学ぶことができました。静岡大学には本当にいろいろな人がいて、講義や活動では非常に刺激を受けました。静岡大学で出会った全ての方々に、そして家族に心から感謝します。
学生生活:情報社会科学科3年 平田 夏凜
「もう大学2年生か。」昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響で入学式ができず、オンライン授業が主でした。色々な行事が中止になり、人とあまり関わる機会が無く、友達もあまりできませんでした。しかし大学2年生になってから対面授業が増加し、同じ学科の子と関わる機会が増え、仲の良い友達ができました。私は情報学部のイベントでボランティアとして参加したことをきっかけに、2年生からアルティメットのサークルにも入りました。アルティメットはフリスビーを使った7人制のチームスポーツです。同期や先輩は2年生から入った私を温かく迎え入れてくれて、楽しく、時に厳しく練習に励んでいます。仲間と共に大会に出るとアルティメットの楽しさや魅力をより一層感じます。サークル以外では、浜松キャンパスで6月から国際交流ラウンジをオープンしたことを受け、国際交流ボランティアの一員になりました。毎週木曜日英語を使ってトークをしたり、ゲームをしたりして留学生など様々な学生と交流を深めています。学生の本業である勉学を頑張りつつ、その他の活動にも積極的に関わっていきたいです。