お墓を作るために知っておきたいポイントを解説

2021年2月25日

お墓の寿命は百年から二百年とされており、お墓づくりは一生に一度あるかないかの経験と言えます。そのため、お墓をどのように作り、どのくらい費用がかかるのか疑問に思う方もいるでしょう。
この記事ではお墓を作る時期や費用などのお墓を作る前に知っておきたいこと、お墓を作る前に確認すべきポイント、お墓を作る流れについて解説します。




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お墓を作る前に知っておきたいこと


ここでは、お墓を作る前に知っておきたい3つのポイントを解説します。

お墓を作る意味

そもそもお墓はなぜ作るのでしょうか。ここではお墓を作る意味を4つ説明します。

・遺骨を埋葬するため
お墓を作る最も大きな目的は、遺骨を埋葬することです。人間の遺骨をゴミとして処分したり、適当な場所に埋めたりすることは犯罪になってしまいます。
遺骨を埋葬する際は、行政の許可を得ている墓地で行わなければなりません。火葬して残った遺骨は必ず墓地に作ったお墓に埋葬する必要があります。手元供養という、お骨を自分で管理する供養方法にした場合も、供養している人が亡くなった時は墓地への埋葬が必要です。散骨をしない限りは、どこかの墓地にお墓を所持することになります。

・故人を偲ぶ場所
お墓は故人を偲ぶモニュメントになります。故人が生きた証を遺すため、故人を忘れないために、目に見える形としてお墓を遺したいと考えるのは自然なことです。自分や親族の死後、誰かに思い出してもらえるようにお墓を作ることは、生きるモチベーションにもなり得ます。また、死によって自分や故人の全てがなくなってしまう不安を取り除き、残された遺族にとっての心の拠り所にもなるでしょう。
さらに、お墓の前で手を合わせ、故人と会話をすることで自分自身の振り返りができ、生きるエネルギーが湧くかもしれません。
家にある仏壇に毎日手を合わせるのとは異なり、お墓は人生の節目や、お彼岸などの行事にお参りすることが多いです。非日常的な色合いが濃いお墓は、故人を身近に感じ、死と向き合うことができる場所といえるでしょう。

・霊魂が返ってくる場所
日本の古代から続く死生観では、人は死んで肉体が滅びても、霊魂は滅びないとされています。そのため、お彼岸やお盆、命日などに故人の霊魂がお墓に返ってくると信じられています。お墓は霊魂と家族が出会う場所になり得るということです。お墓参りで故人を思い出すことによって、私たちと故人の関係を新しく築くことができるでしょう。
また、お墓は生きている親族をつなげる絆になる役割もあります。お盆休みや正月休みには多くの人が実家に帰り、兄弟や日頃は滅多に会うことのない親族と会食などをします。普段、顔を合わせることのない兄弟や親族を1つにまとめることができるのも、お墓の重要な役割の1つです。
さらにお墓は子どもの心を育む効果も期待できます。家族全員でお参りすることで、家族に対する信頼や他人を慈しむ心を育て、生と死について考えるきっかけを与えられます。

お墓を作る時期

お墓を作る際に、決められた時期はありません。仏教の教えは、人が生きている現在の「現世」を一番重要視しています。このため、お墓を作る時期は自由であり、好きなタイミングで作って良いのです。ここでは多くの人がお墓を作る時期を3パターン紹介します。

・仏事の際に作る
多くの人が仏事の際にお墓を作ります。新しくお墓を作るときは開眼供養という儀式を行わなければなりません。開眼供養は先祖や故人への供養と感謝の気持ちを表現する大事な儀式で、建立したお墓に魂を入れるという意味で入魂式とも呼ばれます。四十九日法要や一周忌法要、お彼岸、お盆の法要に行うことが多く、それらの法要に間に合うようにお墓を作ると良いでしょう。

・生前に作る
近年、生前に自分が入るお墓を自分で作る人が増加しています。生前にお墓を作ることを寿陵と言い、家庭円満、子孫繁栄、長寿などとても縁起が良いこととされています。
また、生前にお墓を作れば、家族のお墓に対する悩みもなくなり、金銭的、精神的余裕が生まれるでしょう。

・死後に作る
お墓を作るには墓地・霊園の選択や、墓石のデザインの選択などがあり、準備や工事も含めると数ヶ月かかります。そのため、家族の人が亡くなってからお墓作りを検討すると、四十九日法要に間に合いません。死後に新しくお墓を作る際は、お彼岸や一周忌の法要に合わせて開眼供養ができるようにお墓を作る人が多いようです。
故人の遺骨をいつまでも手元に置いておきたいと考える人も多いと思われますが、遅くても三回忌までにはお墓を作るのが良いとされています。
お墓を作る期限に決まりはないですが、お墓を作るためには数ヶ月程度の時間がかかることを意識して、計画的に準備を行いましょう。

お墓を作るのにかかる費用

お墓を作るのにかかる費用の平均は150万円~350万円と言われています。お墓を作るのにかかる費用は墓石代だけではありません。ここでは費用の内訳を説明します。

・永代使用料
墓地を利用するためには永代使用料がかかります。現行の法律では、地方自治体が墓地として認可した場所にのみお墓を作ることができます。認可を取得しているのは民営、公営の霊園や寺院墓地などで、一般の人々は墓地を使用する際に永代使用料を支払います。
永代使用料は霊園や寺院との契約後に一括で支払うことが多いようです。永代使用料を一度支払うと墓地を半永久的に使用することができ、後の世代にお墓を継承することができます。永代使用料の平均費用相場は20万円から200万円です。永代使用料の費用はお墓の区画の広さ、墓地・霊園の立地条件、運営する主体の違いなどの条件によって変化します。

・墓石代
墓石代の平均の費用相場は大体150~350万円程度です。墓石代は、石材一式のほかにも据え付け工事料金、彫刻料、付属品を合わせた金額となります。石材一式とは大体カロート、外柵、棹石、花立、香炉のことです。カロートとは納骨するスペースを指し、棹石とは文字を彫刻する墓石の主体部分を指します。彫刻する内容は、家名と「南無阿弥陀仏」「南無妙法蓮華経」などの題目、建立者、建立日です。また、付属品には、香皿や墓碑などがあります。
墓石の作成から設置工事を行うのは霊園や寺院ではなく、石材店です。このため、墓石代は依頼した石材店に支払い、追加したい工事やオプションの付属品が欲しい場合の相談も石材店に行います。

・管理料
お墓を維持するために、墓地や霊園に納める費用のことです。管理料の平均の費用相場は年間数千円~数万円です。
ほかのお墓や共有のスペースを含む墓地、霊園の管理には水道代や電気代がかかります。墓地、霊園の1区画を購入した際は、運営費としての管理料を支払わなければなりません。管理料を支払わずにいると墓地の使用権はなくなります。

・その他費用
法要にも費用がかかります。お墓を作る時の開眼供養や納骨式では、儀式を行う僧侶にお布施を渡します。



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お墓を作る前に確認すべきポイント


実際にお墓を作る前に、抑えておきたいポイントがいくつかあります。

いつまでお墓参りに行けるか

お墓を作った時は健康でも、高齢になるとお墓参りに行くことが困難になることがあります。高齢になってお墓参りに行く時に、介助を得られるか念頭に置いておきましょう。
介助が得られない場合は、親族などがお墓参りに行くことができるかを想定しておく必要があります。

お墓を受け継ぐ人はいるか

墓地、霊園に作る一般墓の前提条件として、お墓の継承者がいることが挙げられます。少子化によりお墓の承継者不足が深刻化しているなかで、子孫など墓守をしてくれる人がいるかどうかを確認することは重要になるでしょう。お墓の承継者がいない場合は、永代供養や樹木葬などの別の方法を採用しましょう。

管理料を払い続けられるか

お墓の管理料は前述したように、年間数千円~数万円程度です。承継者がいなくなった場合や家計がひっ迫して管理料が支払えなくなった場合、お墓の土地は墓地や霊園に返上しなくてはならないため注意が必要です。



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お墓を作る流れ


続いて、実際にお墓を作る際の5つの流れについて順番に解説します。

お墓の形式を選択する

お墓は墓石を建てる一般墓のほかにも永代供養墓があります。永代供養とは、お墓の継承者がいない場合に選択される方式で、墓地、霊園に供養や管理を委託するものです。永代供養墓のなかにも、供養塔を建てて合祀する形式と、納骨堂と樹木葬と呼ばれる形式など多様な形式のお墓が存在します。

納骨堂は建物の中に遺骨を納めて管理するタイプのお墓で、ロッカーや小型の仏壇など、割り当てられたスペースに納骨します。納骨堂は交通のアクセスが良い場所にあることが多く、雑草などが生える心配はありませんが、地震などの災害や建物の老朽化などが懸念点です。

樹木葬は墓石の代わりに樹木を墓標とする形式のお墓です。自然に還せる点や、墓石を建てる場合と比べてコストが抑えられる点がメリットです。しかし、樹木が枯れたり、折れたりする心配がある点、合祀されるために改葬など遺骨の取り出しが不可能な点がデメリットとして挙げられます。

メリット・デメリットを考慮して、多様な形式のお墓の中から自分に合ったお墓の形式を選択する必要があります。

墓地・霊園を決める

お墓の形式を選択したら、お墓を作る寺院・霊園を決めます。お墓を作ることができるのは公営霊園、民営霊園、寺院墓地の3種類です。寺院・霊園によって雰囲気や特徴が異なるため、実際に見学して決めると良いでしょう。見学することで、自分の想像していた雰囲気とマッチするか、交通アクセスが良いかなどを確認できます。
寺院、霊園が決まったら、契約に進みましょう。契約は寺院、霊園の管理事務所で行います。事前に契約した寺院、霊園に必要書類の確認をしておくことが必要です。
お墓を作る申込手続きが完了したら、永代使用料や管理料を支払います。永代使用権の権利証書が届いたら利用開始です。

墓石のデザインを決め、石材店と契約する

墓石の形や石の種類など、墓石のデザインは決めることが多くあります。墓石のデザインは、私たちが良く目にする角柱型の和型のほかにも横長のタイプが多い洋型、ログハウスやピアノの形をしたオリジナリティの高い墓石などさまざまです。
また、墓石の石にもいくつか種類があります。石の品質を調べるためには見かけ比重、圧縮強度、吸水率の3点をチェックしましょう。

・見かけ比重
一定の体積に対する質量を計算した値です。見かけ比重が高いほど強度が高く、長持ちします。

・圧縮強度
石が圧縮に対してどれだけ耐えられるかを表した値です。圧縮強度の数値が高いほど、硬質や強度が高いと言えます。墓石は風雨や太陽光、自然災害にさらされるため、頑丈な石を選んだ方が良いでしょう。

・吸水率
石の水はけの良さを表した数値です。吸水率が低い方が水はけは良く、品質が高い石と言えます。吸水率が高いと石が水を吸収しやすく、墓石の染みになって見栄えが悪くなったり、耐久性が低くなったりします。

墓石のデザインを決めたら石材店と契約します。寺院、霊園によっては石材店が指定されている場合があるので確認が必要です。
石材店を自由に選ぶことができる場合は、可能な限り多くの石材店に相見積もりをとりましょう。石材店とはメンテナンス等で長い付き合いになります。自分の要望や話を聞いてくれるか、店舗が近くにあるかなどもチェックして、信頼できる石材店と契約しましょう。

墓石の工事を行う

石材店と契約したら墓石の工事を行います。墓石の工事には土台を作る基礎工事、外柵を作る外柵工事、文字を彫刻して、設置する設置工事の3つがあります。工事期間は約1~3ヶ月です。決められた日付までにお墓を作りたい場合は、石材店に相談することもできますが、余裕を持って石材店に依頼しましょう。

開眼供養を行う

お墓に魂を入れる儀式のことを開眼供養と言います。お墓をただの石からお参りするお墓にするための儀式です。すでに遺骨があれば納骨式と同時に行うことが多いようです。開眼供養は菩提寺に依頼するか、霊園や石材店に依頼して僧侶を紹介してもらって行います。



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まとめ


この記事ではお墓を作る前に知っておきたいこと、お墓を作る前に知っておきたいことと、お墓を作る前に確認すべきポイント、お墓を作る流れについて解説してきました。お墓を作ることは、事前に確認すべきポイントや決めることが多く、大変な作業になります。この記事を参考にスムーズにお墓を建立しましょう。

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