突然激高、粗暴な一面も 鈴木容疑者、隣人ら疎遠に―埼玉立てこもり
病院に発砲し、郵便局で人質を取り立てこもった鈴木常雄容疑者(86)について、隣人からは、突然激高し、窓からテレビを放り投げるなどの粗暴な一面を指摘する声が聞かれた。
病院・郵便局対応に「不満」 過去トラブル、逮捕の86歳供述―発砲立てこもり・埼玉
埼玉県戸田市にある築54年の2階建て木造アパート。鈴木容疑者は1階に住んでいたが、事件があった10月31日午後1時ごろ、自ら放火したとみられ、全焼した。
住人の50代女性は「住人は来年2月までの退去を求められ、鈴木さんも荷物作りをしていた。当日は、バイクで出ていった後、ドーンと爆発音がした。地震かと思ったら焦げた臭いがして、ただ事ではないと思った」と表情をこわばらせた。
鈴木容疑者は約20年前に入居し、当時同居していた女性とけんかが絶えず、窓からテレビを放り投げることもあったという。「最初は世間話をするなど優しそうだったが、10年ほど前、『お前の家とは関わらない』と急に言われた。感情が爆発するような感じだ」と振り返った。
別の住人の男性(87)も同じ頃に鈴木容疑者とトラブルになり、疎遠になったという。事件当日は「いつもと変わらない感じだった」と話した。
近くにある理髪店の男性店長(42)によると、鈴木容疑者は月に1回訪れる常連だった。注文は決まって0.8ミリの丸刈りで、時折お茶やコーヒーを差し入れてくれたという。「気の利く普通のおじいちゃん。渓流釣りに行った話もしていたのに残念だ。何やってんだかな」と声を落とした。