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今走りたい酷道10選!走るときの注意点やトラックでの対策も紹介!

日本には国道ならぬ「酷道」と呼ばれる、車で普通に走るには難しいとされる道がいくつかあります。
「酷道を走りたい!」という腕自慢のドライバーもいれば、「仕方なく走らないといけない」という人もいるでしょう。では、酷道とは具体的にどのような道のことを言うのでしょうか。今回は、酷道の定義と険道との違いや走る時の注意点、酷道トップ10をご紹介します。

酷道とは?


「酷道」とは、読んで字のごとく、乗用車でも走ることさえ難しい道路のことを指します。
酷道は、そのほとんどが国の管轄下にある一般国道ではあるものの、<道路そのものが山間部や僻地にあるため、道路の整備が遅れてしまっているという特徴があります。
そのため「国道」の「国」の字と、ひどい状態を表す「酷」を入れ替えて「酷道」と呼ばれているのです。

管理は国の責任で行われますが、先にも少しお話したとおり、整備が遅れている道路がほとんどです。
場所によっては崩落事故や路肩崩壊している道もあり、ガードレールがないことも珍しくありません。
このような険しい道を走ることに憧れを抱いているドライバーもおり、「酷道マニア」と呼ばれる人々が存在するほどの人気を誇ってるという背景もあるのです。

酷道と険道の違いは?


酷道とほぼ同じ意味のものに、「険道」があります。
どちらも状態が悪い未整備の一般道のことを指しますが、道路を管轄している担当が違います。

酷道は国が管理する「国道」で、険道は都道府県が管理する「県道」であり、未整備で状態の悪い危険な道路の呼び名として、それぞれ呼ばれているのです。
そのほかにも、道幅や長さが酷道のほうが大きく長いという特徴があります。

しかし、広いといっても乗用車がすれ違うだけで道幅がいっぱいになってしまう点はどちらも同じで、場合によっては大型トラックでは入ることすらできない道路もあります。
このような危険で狭い酷道で、自分のドライブテクニックを試したい気持ちは、腕に自信がある人なら少なからずあるでしょう。

たしかに、難しい道をスイスイ走れるドライブテクニックはとてもかっこよく見えます。
しかし、事故を起こすと命を落とす可能性が高いのも酷道や剣道です。
そのため酷道や険道を走りに行くときは安全第一を心がけましょう。

日本の酷道10選!


ここからは、日本中にある酷道の中から、有名なものを10個ピックアップしました。
どのように危険な道路なのかも合わせて説明しますが、走りに行く場合はくれぐれも安全運転でお願いします。

国道439号(通称ヨサク)

最初は、酷道界でも屈指の人気を誇る国道439号線です。
徳島県徳島市を起点に、高知県四万十市につながる一般国道で、『平家物語』にも出てくることから、歴史好きのあいだでも有名な道路となっています。
通称は「ヨサク」で、テレビや雑誌でも紹介されるほど有名な国道でもあります。

道幅は2.5mしかなく、乗用車1台分しかありません。
コケや落ち葉は当たり前のように道を覆っており、崩落していてもほったらかしにされている場所もあります。
また、土砂崩れで突然通行止めになることも珍しくない、まさに酷道の代名詞のような道路なのです。

国道425号(通称シニゴー)

「シニゴー」のあだ名で親しまれる酷道が、国道425号線です。
三重県尾鷲市から、和歌山県御坊市につながる一般国道で、地図上では同じ場所に行くための近道のように見えるのが特徴です。

しかし、その地図の見た目だけで判断したが最後、約200kmに渡る酷道のスタートです。
全線通じて道幅はかなり狭いうえ、なんと崖に面した場所にガードレールなどは一切なし。
落石や路肩崩壊もザラにあり、過去には観光客が転落事故に遭ったという非常に危険な酷道なのです。
もし「転落注意」の看板を見かけたら、より一層の注意を払いましょう。

国道418号

別名「キング・オブ・酷道」と呼ばれる酷道が、福井県大野市から長野県飯田市を通る国道418号線です。
酷道マニアでは知らない人はいないほど有名な道路で、途中からさまざまな峠越えをしなければならない道路でもあります。

実は国道418号線は、恵那~八百津のあいだに通行止めの区間があり、今も解消されていないため事実上廃道となっているのです。
それでも、訪れたいという酷道マニアは跡を絶ちません。
また、廃道となっている区間の途中には、心霊スポットでも有名な二股トンネルがあります。
興味がある人は行ってみてもいいですが、いろいろな意味で帰ってこられなくなっても責任は持ちませんよ。

国道157号

続いては、石川県金沢市を起点に、岐阜県岐阜市に伸びる国道157号線です。
ここが酷道と呼ばれる理由はいくつかありますが、もっとも有名なのは「落ちたら死ぬ!!」と書かれた看板が設置されていることです。
それを裏付けるように、ガードレールやカーブミラーはなく、ほぼ何も整備されていない状態の酷道なのです。

また、急カーブや急勾配は当たり前。
別名「川を渡る国道」と呼ばれるように洗い越しと呼ばれる、道路の途中を浅い川が横断している箇所が多いのも、国道157号線を酷道と呼ぶ理由なのです。

国道324号

少し毛色の変わった酷道をご紹介しましょう。
国道324号線は、長崎県長崎市~熊本県宇城市へ続く一般国道で、道路は舗装されており、道幅も決して狭いとは言えません。

国道324号線が酷道と呼ばれる理由、それは、商店街のど真ん中を突っ切ることです。
浜町アーケードという商店街を通過しており、ここを通るには午前5時~午前10時までに現地へ向かう必要があります。
それ以外は歩行者専用道路であり、時間制限が厳しいという意味で酷道と呼ばれている、なんともユニークな酷道なのです。

国道291号

群馬県前橋市から新潟県柏崎市に続く国道291号線は、現在車で走破することは事実上不可能な国道です。

国道291号線は、明治時代に国道として指定された歴史のある道路です。
しかし、土砂崩れや雪崩といった自然災害に加えて、橋の流失やトンネルの崩壊が相次いで発生。
現在もその整備・修復は進んでおらず、車はおろか、場所によっては徒歩での侵入ですら禁止されている非常に危険な酷道なのです。

国道265号

酷道は、その道路のコンディションとは裏腹に、景色がいいポイントがあることも特徴のひとつです。
九州最凶酷道と呼ばれる、国道265号線もまた、そんな酷道のひとつです。

宮崎県小林市から熊本県阿蘇市に伸びる国道で、接続する道路のほとんどが狭隘路線(きょうあいろせん)と呼ばれる道幅4.5mの狭い道。
さらにカーブが多く、ガードレールのない区間も多いため、九州最凶と呼ばれているのです。
しかし、阿蘇山付近にある箱石峠には絶景ポイントもある、観光も楽しめる酷道なのです。

国道471号

「開かずの踏切」ならぬ「開かずの酷道」が、石川県羽咋市~岐阜県高山市にあります。
国道471号線の別名は、「越中飛騨(えっちゅうひだ)の開かずの酷道」。
なんと国道471号線は、1年の半分が通行止めになっている酷道なのです。

その理由は、国道471号線が走る地域が豪雪地帯であることが最大の理由です。
通行止めの期間は12月から翌年の5月までで、人を含めて一切の通行が禁止されています。
雪崩が多いだけでなく、滑落の危険もあることから冬期は閉鎖されている、期間限定で走れる酷道なのです。

国道299号

長野県茅野市を起点に、埼玉県入間市まで通じている国道299号線も、関東唯一の酷道として知られています。
別名「メルヘン街道」と呼ばれており、酷道とはほど遠い呼び名が付けられています。
実は、酷道299号線は酷道であるとともに観光道路としても知られているのです。

特に、武州街道と呼ばれる十石峠は最難関の場所で、道幅は普通車1台がようやく通れるほどしかありません。
そんな状態とは裏腹に、観光シーズンになれば交通量も増える、少し変わった酷道なのです。

国道352号

最後は、新潟県柏崎市から栃木県河内郡三川町に続く、国道352号線です。
新潟県と福島県の県境を除いて、他の国道と重複している場所が多い変わった酷道でもあります。

冬は通行止めになることでも知られていますが、国道352号線が酷道と呼ばれる最大の理由は急カーブが連続していることにあります。
途中には、切り返しが必要なほど急カーブが連続しており、相当腕に自信がなければ通ることは難しいでしょう。
また、洗い越しや断崖絶壁もあり、まさに酷道と呼ぶにふさわしい道路となっています。

酷道を走るときの注意点

酷道には、途中に観光地があったり、有名な絶景ポイントがあったりします。
しかし、普通の道路と同じ感覚で走っていると、思わぬ事故に遭う可能性が十分にあります。

ここでは、酷道を走るときに注意すべきポイントを紹介します。

雨が降ったあとは数日走らない

大前提として、雨が降ったあとの数日は酷道を走らないでください。
酷道は未整備な道路がほとんどなので、雨が降ったあとは地盤が緩くなっており、土砂崩れや路肩崩壊の危険性が高まっています。
もしもこれらに巻き込まれてしまったら、命はないでしょう。

また、滑りやすい道が多い割にはガードレールが設置されていない酷道も多いため、雨が降ったあとは酷道を通らないほうがいいです。
どうしても通らなければいけない場合は、ゆっくり走り、万が一に備えて迂回路も探しておきましょう。

酷道での休憩中にエンジンは切らない

酷道は基本的に長距離の道路です。
途中で休憩するときには、エンジンを切らないことをオススメします。
万が一、休憩中にエンジンを切って、再出発しようとしたときにエンジンがかからなければ絶体絶命です。
山奥を通っていることも珍しくない酷道で、携帯電話の電波が通じる保証できないからです。

もちろん、長距離を走ることになりますが、ガソリンスタンドなどはほとんどありません。

酷道に入る前に、燃料を満タンにしておくことを忘れずに。

トラックで酷道を走る前にしておきたいこと3選!


運送会社所属のトラックが、酷道を走ることはほぼないでしょう。
しかし、個人で運送業を営んでいる人の中には、酷道をどうしても走らないといけない場合もあります。
トラックで酷道を走る場合には、事前準備がとても大事になります。
では、どんな準備が必要なのか、詳しく見ていきましょう。

緊急脱出用アイテムを購入する

緊急脱出用のアイテムを購入してトラックに載せておくことで、酷道で起こりうるトラブルを回避できるようになります。

酷道は未舗装な場所が多いうえ、ぬかるみや落ち葉で足を取られて立ち往生することが多いです。
そんなときのために「ぬかるみ脱出マット」を購入しておきましょう。
3,000円ほどで売られており、ぬかるみなどにはまったタイヤの下に敷いてアクセルを踏めば脱出できるようになっています。

商品名では「ぬかるみ」のついていることも多いですが、砂利道や雪道でも使えます。
また、片輪が脱輪した時のためにけん引用ワイヤーも載せておきましょう。

ロードサービス内容を確認しておく

加入している保険などのロードサービス内容を、事前に確認しておきましょう。
多くの場合、ロードサービスというとJAFが思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。
実はJAFが対応してくれるのは、ガス欠とカギのとじ込みを除いて2トン以下のトラックまでなのです。

あまりないとは思いますが、4トン以上のトラックでロードサービスを受けようと思うと、任意保険の付帯か、ガソリンスタンドの法人カード特典としてついているものになります。
ただ、酷道を走る以外でもロードサービスを使う機会はあるので、電話番号などはメモに控えておいて、いつでも連絡できるようにしておきましょう。

酷道を走る前にできる簡単な点検をしておく

酷道を走っている最中に突然故障してしまい、走れなくなってしまっては大変です。
完全なリスク回避はできなかったとしても、自分でできる最低限の点検を行うことも、酷道を走る前にできる事前準備のひとつです。

例えばタイヤの空気圧や残り溝の計測、ハブナットのゆるみがないかは簡単に点検ができます。

特にタイヤの空気圧に関しては、途中でパンクするリスクを抑えるためにも高すぎず低すぎない、規定値通りに入れておくことをオススメします。

また、キャビンをあげて、エンジンオイルの量や冷却水の量、ベルトの状態も見ることができます。
もしオイルや冷却水が足りない、ベルトにヒビや亀裂があるといった場合は、酷道を走る前に整備工場で修理・交換をしてもらいましょう。

まとめ

酷道の定義や有名な酷道10選、酷道を走るときの注意点をご紹介してきました。
腕に覚えのある、車で走ることが好きな人にとって、酷道は憧れの場所でもあります。
場所や時期によっては、観光がてら走りにいくのもいいでしょう。

しかし、何よりも大切なのは安全に事故なく走ること。
いくらドライブ技術に自信があったとしても、対向車の邪魔をしてしまうような運転をすると、地元の方の迷惑になってしまいます。
そのため事故を起こさない、対向車や後続車をしっかり確認するなどという基本的な部分は守りましょう。
無茶をせず、無理をせず、少しでも危険を感じれば引き返すなどの決断も、酷道を走る者にとって必要な力なのかもしれませんね。

  • 酷道とは、国が管理する国道で、未整備な道路のことを言う
  • 険道との大きな違いは、管理しているのが国か都道府県かのちがい
  • 全国にある有名な10本の酷道が分かる
  • 酷道を走るときには、雨が上がって数日は避ける、休憩中はエンジンを切らない
  • トラックで走るときは事前準備を怠らない

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