2023.08.29 08:32
夕空を鮮やかに彩る...まるで舞台照明!? 高知市で「薄明光線」観測
薄いオレンジと青の光が伸びる空。薄明光線とみられる(22日午後7時ごろ、高知市鴨部=提供写真)
高知市の夏の夕暮れ。山際の雲の向こうから、淡いオレンジと青の光の帯がすーっと伸びている。自然が織りなすカラフルな舞台照明のようだ。高知地方気象台によると、日没などに雲が光を遮って起きる「薄明光線」とみられる。
写真は22日午後7時ごろ、自宅マンションの玄関で気づいた同市鴨部の男性(77)が撮影。「昔、よく自己流で撮りよった」というカメラを急いで引っ張り出し、東の空に向かってシャッターを切った。沈む太陽の反対側にまで光の帯が伸びる様子に「すごい景色だった。ブレずに撮れてほっとした」と笑って振り返った。
同気象台職員は、太陽の高度が低い▽光を遮る雲がある▽上層雲がある―などの条件がそろうと観測できると説明。「肉眼より写真のほうが鮮明に見える現象。光を遮る積乱雲が西にあり、写真のようになったのでは」と話していた。(河本真澄)