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サラダ記念日 俵万智さん 宮崎の10代の短歌を解説 NHK宮崎

  • 2022年09月13日

俵万智のわけもん短歌

このコーナーでは宮崎の「わけもん」若い世代の瑞々しい短歌を紹介していきます。
9月のテーマは「光」です。

このテーマにちなんだ短歌を詠むテーマ詠としばりのない自由詠、
それぞれの優秀作品を毎回1首ずつ紹介します。

テーマ詠「光」

テーマ詠は宮崎日大高2年の若松さくらさんの作品です。

上の句の丁寧な描写がまず光ります。海だけでなく、海の奥にキラキラまたたいている光。
しかも、か細い光がまたたいている。よく目を凝らして感じないと、
こういう風には見えないと思うんですね。

丁寧な上の句の描写をしたあとに作者が何を思ったか。それが下の句で表現されています。
今日も誰かが思いを伝えているんだ。そのことが、か細い光となって現れているんじゃないか。
とても素敵な連想だなと思いました。

上の句と下の句の関係というのが、あんまり当たり前だと歌はつまらないですし、
離れすぎても読者はついていけない。この歌は上の句と下の句の距離感ていうんですかね。
それがとてもうまくいっていて、これから海の光を見たら誰かが思いを伝えているのかしら、
っていうふうに思わず思ってしまうような、そんな一首ではないかと感じました。

自由詠

自由詠は、宮崎市立広瀬小学校6年の新徳一太さんの作品です。

おじいちゃん、おばあちゃんの家に行った時というのは、何かこう懐かしいような、
これこそおじいちゃん、おばあちゃんの家だっていう感じが誰しもあると思うんですけれども、
この作者は、風鈴の音にそれを感じているんですね。

ただ風鈴の音っていうんじゃなくて、風鈴の風の音色って言ったところが、面白いなって思いました。風そのものも身体で感じながら、音も味わっている。耳と感覚のとても鋭い歌だと思います。

これを詠んだあと、読者は自分だったら、おじいちゃん、おばあちゃんの家、どこに感じるかな?
玄関の置物だろうか?あるいは廊下の木の感じだろうか?

そんな風に、読む人のおじいちゃん、おばあちゃんの家へも想像が広がる、
というところも魅力だなと思います。

作品を募集中!

宮崎県在住の10代の皆さんからの作品を募集しています。

応募方法など詳しいことは、NHK宮崎のホームページをご覧ください。ご参加お待ちしています。https://www.nhk.or.jp/miyazaki/tanka/index.html

  • 滑川和男

    宮崎コンテンツセンター

    滑川和男

    てげびび!キャスター

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