色素沈着の原因は?ケアするための対処法・治療法を徹底解説【医師監修】

ニキビには様々な種類があります。ニキビの進行状況に応じてケア方法が異なってきます。

 

「肌がくすんでツヤがない」
「肌の色むらが気になる」
「くすみにはどのようなお手入れをしたらよいのだろう?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?

くすみとは、肌が本来持つ明るさよりも
暗く見える状態です。
くすみは病気ではありませんが、
大きな肌悩みのひとつです。
不健康で暗い印象を与えがちな「くすみ」について、原因やお手入れ方法、スキンケアのコツを解説します。

くすみとは?タイプごとの原因やお手入れ方法、スキンケアのコツをご紹介!

色素沈着とは?

そもそも色素沈着(黒ずみ)とは何なのでしょうか?その仕組みを紹介します。

色素沈着とは?

Attractive,Asian,Woman,Skin,Trouble,Image

色素沈着とは、皮膚の色に異常をきたした状態です。
皮膚の中に存在する色素が過剰に蓄積されて起こり、
目元にあらわれると茶くまとも呼ばれます。

肌の色は、メラニンや血液の色が関係しています。
メラニンは紫外線や刺激から肌を守るために肌の浅い表皮層で生まれ、
やがて代謝とともに排出されます。
肌の生まれ変わりであるターンオーバーが整っているときは、
このサイクルは一定です。
しかし、肌に過度な刺激が続くことや炎症を起こすことで、
色素が過剰に産生されたり排出が遅れたりすることがあります。
その結果、皮膚内に色素が蓄積して色素沈着を招きます。

さらに、肌のコンディションが乱れるとメラニンが肌奥の真皮層に移行し、
慢性化することもあります。

黒ずみとは?

肌の黒ずみは肌の色が黒っぽくなった状態です。
摩擦を起こしやすい部位、乾燥しやすい部位に起こります。

肘や膝にみられる黒ずみは、
頬杖や立膝による摩擦から肌を守ろうとしたり、
加齢や乾燥によりターンオーバーが乱れたりして、
角質が蓄積して厚くなった結果です。

色素沈着が起きる原因

色素沈着の原因は、摩擦や圧迫、炎症、傷跡、薬物や化学物質への反応など、 肌への刺激です。
肌に刺激を引き起こすものは、
例えば、紫外線、炎症を伴うニキビ、怪我や手術の傷などが考えられます。

刺激を受けると、肌は自らを守るためにメラニンを産生します。
通常、メラニンは皮膚のターンオーバーとともに排出されますが、
刺激や炎症が長引くとメラニンの排出が追いつきません。

結果、蓄積されたメラニンによって色素沈着が発生します。

種類・色でニキビを見分ける!
化膿したニキビや黒ニキビの対処法とは?

色素沈着の主な種類

色素沈着の主な種類は2つ、
「摩擦性黒皮症」と「炎症性色素沈着」があります。
それぞれについて解説します。

①摩擦性黒皮症

摩擦性黒皮症は、皮膚に摩擦などの機械的刺激が加えられることで
色素沈着が起こる皮膚疾患です。

皮膚の色は、褐色がかった灰色を帯びた状態になります。
摩擦性黒皮症の原因は、
入浴時に体をナイロンタオルやボディブラシで擦り過ぎることや、
下着の擦れ、脱毛や除毛の刺激など、日常的に繰り返される行為です。
そのため、首筋、鎖骨や肩周り、腕、肘、膝、ビキニライン、脇などに
症状が多く見られます。

②炎症性色素沈着

炎症性色素沈着とは、皮膚に炎症を起こした跡に色素が残った状態です。
ニキビ、やけど、外傷、虫刺され、化粧品など、
さまざまなものが炎症を起こす原因になります。

症状は、顔をはじめ全身にあらわれる可能性があります。
炎症後色素沈着は1か月~半年程度で落ち着くのが一般的ですが、
稀に長く残ることがあります。

なお、ニキビ跡が赤くなっているのは血管が多く集まった状態であり、
色素沈着の一歩手前です。

色素沈着の皮膚科での診断方法

皮膚科で色素沈着を診断する方法は、
主に医師の目で診て判断する「視診」です。
色素沈着はニキビ跡などが原因の「炎症性色素沈着」というシミや、
他の疾患による症状の可能性もあります。

色素沈着の原因を特定することで、必要な治療が選択できます。
色素沈着はセルフケアで対処できるものもありますが、
ニキビのように炎症を繰り返すケースでは早めの治療をした方が良いでしょう。

色素沈着の対処方法は?

色素沈着を予防するには、摩擦などの「刺激」「炎症」など、原因となる行動を改善しましょう。以下に、主な予防方法を紹介します。

・紫外線対策をする
・ナイロンブラシの使用を控える、強く擦り過ぎない
・頬杖をつかない、膝立ちしない
・下着は綿など柔らかい素材のもの、締め付けのないものを選ぶ
・合わない化粧品の使用は控える
・ニキビをいじらない
・除毛・脱毛方法の見直しをする
・スキンケア方法の見直しをする
・保湿する
・バランスの良い食生活、十分な睡眠を心がける

ナイロンブラシ、頬杖、下着、化粧品など、繰り返す摩擦による刺激、
除毛・脱毛に伴う「刺激」は色素沈着の原因となることがあります。

除毛は肌が乾いた状態でジェルやクリームを塗布し、電気シェーバーを使用しましょう。カミソリは角層まで削ってしまいますが、
電気シェーバーは刃が直接肌に当たらないため肌に傷をつけにくい構造です。

色素沈着になりにくい肌を作るため、ターンオーバーを整えることも大切です。
日頃から肌に必要なビタミンやタンパク質を含むバランスの良い食生活を意識しましょう。洗いすぎ、乾燥、紫外線は「炎症」を招き、肌の機能を低下させてしまいます。
「擦らないクレンジング・洗顔」、「化粧水だけでなく乳液も塗布して保湿」、「日焼け止めなどの紫外線対策」を習慣化するとよいでしょう。

色素沈着を予防するには?

色素沈着があらわれてしまったときは、
これ以上悪化させないことがポイントです。
基本は「メラニンの生成を抑えること」と
「ターンオーバーを促進すること」。

まずは、前出「色素沈着を予防するには?」
で紹介した行動を見直しましょう。
さらに、美白化粧品の使用もおすすめです。
化粧品は薬ほどの効果は望めませんが、薬用化粧品には
厚生労働省から認められた美白成分が含まれているものもあります。
「メラニン生成抑制」「メラニン排出促進(ターンオーバー促進)」
「メラニン還元」などの作用が認められた成分が含まれる化粧品を使用することにより、色素沈着を抑制してくれるでしょう。

目立つ色素沈着は、コンシーラーでカバーすることで、目立ちにくくなります。
シミ周辺の肌色に合わせたコンシーラーを気になる部位に乗せ、
放射状に外にぼかし、周囲を指でたたいてなじませたら、
パウダーを薄く重ねましょう。

ただし、色素沈着の症状がなかなか改善しない場合やなるべく早く改善させたい場合は、自己流ではなく専門機関で診察・治療を受けましょう。

クリニックでの色素沈着の治療方法

炎症により色素沈着が起こっているケースでは、
クリニックでの治療がおすすめです。早めの治療により、
色素沈着の軽減や予防ができます。
クリニックで受けられる色素沈着の治療法を紹介します。

内服薬・外用薬の処方

色素沈着した肌には、肌の代謝を正常化する
「L-システイン」を配合した内服薬の服用、
炎症性の色素沈着には炎症を抑える作用のある
「トラネキサム酸」などがおすすめです。

トラネキサム酸には内服薬だけでなく、外用薬もあります。

ケミカルピーリング・光治療・レーザー治療などの施術

既に色素沈着してしまった肌には、 ケミカルピーリング・光治療・レーザーなどの施術がおすすめです。

ケミカルピーリング:肌に弱酸性の薬剤を塗布し、古い角質を除去する治療法。
肌の生まれ変わりを促進

IPL光治療:光エネルギーが赤みやメラニンに反応して
コラーゲンの生成を促進する治療。
炎症性色素沈着の原因となるニキビ防止に効果的

トライビーム:メラニンなど特定の色素に反応して吸収される性質をもつレーザー治療

クリニックで行う治療は、肌の生まれ変わりを促すことで
色素沈着の原因である蓄積したメラニンの排出や、
炎症性色素沈着の原因となるニキビを予防する効果が期待できます。

ただし、治療後の肌は乾燥しダメージを受けやすい状態にあり、
アフターケアも大切です。

信頼できるクリニックで適切な治療、アフターケアの指導を受けましょう。

ニキビで出来た色素沈着は当院にご相談を

オラクル美容皮膚科ニキビ外来では、ニキビ・ニキビ跡の治療を専門に行っています。
ニキビによる炎症性色素沈着に適した内服薬、外用薬、
さまざまな施術を取り揃えています。

「ニキビで出来た色素沈着」でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
カウンセリングでお悩みをうかがい、
お肌の状態を診たうえで最適な治療を提案させていただきます。

治療は十分にご納得いただいてからスタートするのでご安心ください。

まとめ

色素沈着は、紫外線やニキビの炎症などの刺激を受け、
皮膚の中に存在する黒色のメラニン色素が過剰に蓄積された状態です。

色素沈着を予防・改善するには、
日頃の生活習慣やスキンケア方法の見直しをしながら、
ニキビなど原因となる疾患があれば、
専門家の意見も参考に、内服薬・外用薬・施術などの
治療に取り組むことをおすすめします。

医師監修
オラクル美容皮膚科東京新宿院  直子医師
経歴
2012年3月 北里大学医学部医学科 卒業
2012年4月 北里大学病院 勤務
その後、都内クリニックで研鑽を積む
2020年2月 アクネクリニック新宿院 院⻑となる
2024年 オラクル美容皮膚科 東京新宿院勤務

関連するお悩みの治療について

  • ニキビ

    • 「アグネス」でニキビを根本から消滅させる

      詳しく見る
  • ニキビ跡

  • ニキビケア

    • ニキビ治療専門院で
      ニキビのできない肌づくり

      詳しく見る
  • 美肌・美白治療

    • 顔色や化粧ノリが悪かったりなど肌のくすみのお悩みを解消し、お肌に合わせた治療プランをご提案。

      詳しく見る