ヘルソン砲撃で死者相次ぐ ウクライナの奪還から1年
【キーウ=共同】ウクライナ南部ヘルソン州の検察は11日、ロシア軍が州都ヘルソンを砲撃し、1人が死亡、2人が負傷したと発表した。ウクライナメディアは13日、ロシア軍が過去24時間で50回以上ヘルソンを砲撃、住宅街で死傷者が出たと報じた。11日はウクライナ軍のヘルソン奪還から1年となり、攻撃と関連している可能性がある。
ゼレンスキー大統領は奪還1年に合わせて通信アプリにメッセージを投稿し「敵の力に屈しなかった人々は世界を鼓舞した。ロシアの支配が永遠に続くことはない」と訴えた。
11日には首都キーウ(キエフ)に9月以来となるロシア軍のミサイル攻撃があった。キーウ市当局は「52日間の停止を経て、敵が攻撃を再開した」と述べ、弾道ミサイル「イスカンデル」が使われたと指摘した。負傷者の情報はない。
キーウでは警報発令前に爆発音が響いた。ウクライナ空軍のイグナット報道官は弾道ミサイルの速度が速く、レーダーでの覚知が難しい場合があると説明した。
ロシアは昨年の同時期にエネルギー施設への攻撃を強めた。ゼレンスキー氏は12日のビデオ声明で、ロシアが無人機やミサイルでインフラ施設への攻撃を増やす可能性があると警戒感を示した。
ウクライナ国防省情報総局は12日、ロシア占領下のザポロジエ州メリトポリにあるロシアの拠点で爆発があり、少なくとも3人のロシア当局者が死亡したと発表した。地元の抵抗勢力が実行したとしている。
またウクライナメディアは12日、ロシア軍が11日に東部ドネツク州で、民間人の住民3人を殺害したと報じた。