米中高官がNY会談 米国務省「数週間でさらなる対話」
【ニューヨーク=中村亮、北京=田島如生】ブリンケン米国務長官は18日、ニューヨークで中国の韓正(ハン・ジョン)国家副主席と会談した。国務省は声明で「数週間でのさらなる高官対話を含む開かれた対話ルートの維持を再確認した」と説明した。
ブリンケン氏は中国外交担当トップの王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相を米国に招待しており、王氏の訪米が議題にのぼった可能性がある。
国務省は声明で「最近のハイレベル対話を土台として率直で建設的な協議をした」と言及した。ロシアによるウクライナ侵攻に加え、北朝鮮や台湾問題で意見を交わした。
ブリンケン氏は会談冒頭で「世界は我々が責任を持って関係を管理することを期待している」と強調した。「米国の観点では対面外交こそが相いれない分野に対処し、潜在的な協力分野を探求する最善の方法だ」と語った。
中国外務省によると、韓氏は「安定した中米関係は両国だけでなく世界にとって有益だ」と述べた。「中米関係を安定した軌道に戻すよう望む」と伝えた。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と王氏は16〜17日、地中海のマルタで計12時間にわたり協議した。米ホワイトハウスは声明に「今後数カ月、さらなるハイレベルの関与と協議を追求すると約束した」と明記した。
11月に米西部カリフォルニア州サンフランシスコで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、バイデン米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席の会談を探っている。