Jパワー、長崎の石炭火力発電所を休廃止 25年3月に
発電大手のJパワーは31日、松島火力発電所(長崎県西海市)を2025年3月末で休廃止すると発表した。1号機(出力50万キロワット)を廃止し、2号機(同)を休止する。二酸化炭素(CO2)排出量の多い石炭火力を段階的に減らし、次世代の発電技術に置き換える計画の一環。従業員の雇用は同じ発電所で維持する。
同発電所は1981年に運転を始め、2基とも稼働している。休廃止した分は他の発電所から補うため、電力需給への影響はないという。
2号機は休止した後、2026年に設備を改造する。石炭を蒸し焼きにして一酸化炭素と水素の混合ガスを取り出し、そのガスでタービンを回して発電する技術を開発する。28年度の商用運転を目指している。
実現すれば石炭の消費とCO2排出量を1割減らせるという。Jパワーは石炭火力発電で国内2位。50年に国内のCO2排出を実質ゼロにする目標を掲げる。