官邸で“派閥”会食、一転「反省」 「何が問題」強気だった坂井氏
加藤勝信官房長官は2日の記者会見で、菅義偉首相を支持する自民党の無派閥議員グループによる食事会合を官邸で開いたとして、坂井学官房副長官を厳重注意したことを明らかにした。公務の場所である官邸で、派閥色の強い会合を持ったことが問題視されており、野党は坂井氏の辞任を要求、与党からも苦言が相次いでいる。
坂井氏の説明によると、会合は1日昼、坂井氏を含む若手の無派閥議員グループ「ガネーシャの会」の13人が参加した。四つのグループに分かれて弁当を食べた後、全員が官房副長官室に集まり、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種や経済対策について意見交換したという。
坂井氏は1日、質問した記者団に「逆に何が問題なのか」と問い返して世論の批判を招いていたが、2日の衆院内閣委員会で「配慮が足りなかった分に関しては、しっかり反省させていただく」と陳謝した。
これに対し、立憲民主党の枝野幸男代表はこの日の会見で「官邸で行う合理的な理由はなく、食事も共にしている。責任を取って辞めるのが当然だ」と主張。
与党側も、自民の佐藤勉総務会長が「官邸という場は、神聖な場。猛省を促したい」、世耕弘成参院幹事長が「特定の政策的な集まりとして使ったのは不適切」と指摘した。公明党の石井啓一幹事長も「政務と公務は分けるのが大前提。役所内で政務の会合を行うことは控えるべきだ」とした。
(東京支社取材班)