礼儀作法

校長 片山 造

30代の頃、先輩教師から「近頃の若い奴らは礼儀作法も知らん。そう思わないか」と尋ねられたことがある。思い当たる節があったので、「そうですね。」と答えておいた。しかし、よくよく考えてみると、先輩はその言葉の後に、「お前が礼儀作法を教えろ」または「お前たちが出来ていないから若い教師はそのまねをするんだ」と言いたかったのだと思われる。  

40代の頃、何故だかは覚えていないが、生徒以上にはしゃいでしまい「行儀が悪い」と先輩教師に頭をコツンと叱られたことがある。叱りながら、その先生も笑い私も笑っていた。これは、ここ福泉高校での出来事である。校長として、福泉に戻ることになり、その先生にメールでご挨拶をした。メールの返信には、「片山さんなら大丈夫。くれぐれも無理をしないように。そして、はしゃぎすぎないように。」と書かれていた。果たして、私は無理をしているだろうか?はしゃげているだろうか?(まだまだだね)と言われそうな気配である。

【閑話休題】出張で札幌を訪れ、地下鉄でのマナーの良さに驚いた先輩教員がいた。札幌の地下鉄では、若い人は優先座席には座らない。そればかりか、優先座席は空いていることが多い。学校で教えられるわけではないけれど、習慣として皆そうしている。その話を聞いて、昔、住んでいた者として(今もそうなんだ)とうれしい気持ちになった。