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世界で起きる経済格差の問題点とは?格差が日々の生活にもたらす影響

グローバル化により、人やモノ、お金、文化などが国境を越えて行き来し相互に影響し合うようになった現代。経済成長や技術革新などが進んだ一方で、人や国の間の不平等や貧富の差が拡大しています。

世界で起きている経済格差の背景、現状と課題への理解を深め、経済格差が社会にもたらす問題点を知ることで、より公正な社会の実現にむけて私たちにできることは何かを考えてみましょう。

写真:国内避難民となり貧困に陥ることも(ブルキナファソ)

国内避難民となり貧困に陥ることも(ブルキナファソ)

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経済格差とはどのような問題?

そもそも経済格差はなぜ生まれるのでしょうか?世界で経済格差が問題視されている理由や、格差拡大の要因を詳しく見ていきましょう。

経済格差が問題になっている背景

経済格差とは、個人や国、地域などの間に生まれる経済力の差のことです。具体的には、すでに保有している資産や所得の差、生活環境の優劣などを指します。経済格差が広がると、学習意欲や就労意欲があっても、教育や雇用の機会に恵まれず、低賃金・重労働の仕事にしか就けない人が増加します。その結果、貧困の連鎖から抜け出せなくなってしまうのです。経済格差によって生じるさまざまな不平等は、個人のみならず、国や社会全体の成長にも悪影響を及ぼします。

写真:金鉱で働く労働者たち(マリ)

金鉱で働く労働者たち(マリ)

世界の経済格差の現状

世界の多くの国で経済格差が広がっています。国連は、2019年に発表したレポートのなかで、「2017年の世界全体の富の約33%は最も豊かな1%の人が所有していた」と指摘しています。高所得者はさらに豊かになり、低所得者はますます貧困状態から抜け出せない状況が深刻化しつつあるのです。

ジニ係数
所得格差を図る主な指標にジニ係数があります。ジニ係数とは、「国全体の所得や資産が、各世帯にどのくらい平等に分配されているか」を示した数値のことです。0から1までの数字で表され、0に近いほど平等、1に近いほど不平等で格差が大きいことを示すものです。経済協力開発機構(OECD)の統計では、最も所得格差が大きいのはコスタリカ(0.487、2021年)で、最も格差が少ないのはスロバキア(0.222、2019年)です。ちなみに日本は0.334(2018年)で、先進国のなかではアメリカ、イギリスに次いで所得格差の開きが大きい結果となっています

ジニ係数

世界で経済格差が生まれる原因

経済格差が生まれる原因には、人口増加や古くからの階級制度、宗教、内戦、紛争など、さまざまなものが考えられます。経済格差は、国家間はもちろん、各国内でも生じています。特に途上国では先進国に比べ、都市部と農村部の間に著しい地域格差が見られます。たとえば中米のグアテマラでは、農村部に住む先住民族の若者が正規雇用に就ける機会は非常に限られています。特に先住民族の女性の場合、男性と比較して職業技術を習得する機会が少ないことから、より貧困に陥りやすくなっています。

写真:子どもを背負って薪拾いをする若い母親(グアテマラ)

子どもを背負って薪拾いをする若い母親(グアテマラ)

経済格差によって世界で起きている問題

所得や資産などを「持てる者」と「持たざる者」との間の大きな隔たりが、世代を超えた貧困の連鎖を招き、別の格差を生み出しています。経済格差が生み出すさまざまな格差によって、世界ではどのような問題が起きているのでしょうか。

教育の格差

経済格差が広がると、教育の機会や質に対しても格差が生じます。低所得家庭の子どもは、高所得家庭の子どもに比べて良質な教育環境や進学の機会が制限されがちです。
特に途上国では、貧困のために子どもたちへの教育が行き届かない地域もあります。UNESCOの発表によると、世界の6歳~17歳の子どもたちのうち、約2億4400万人が学校に通えていません(2021年時点)

学校を中途退学した女の子(ジンバブエ)

学校を中途退学した女の子(ジンバブエ)

健康の格差

経済的な格差は、健康維持に必要なサービスや食事、生活環境などの質にも影響を及ぼします。貧困に苦しむ人は最低限必要な医療や福祉サービスすら受けられないこともあります。貧困地域では医師や看護師が不足しており、人々は医療格差に直面しています。とりわけ自然災害や紛争、新型コロナウイルス感染症のパンデミックなどの危機的状況下では、医療格差は命に直結する問題です。

政治参加の格差

経済的な余裕のある富裕層に比べて、貧困層の人たちが政治に参加する機会は少なくなりがちです。貧困により十分な教育を受けられないと、政治に関する情報や知識を得る機会も限られてしまうためです。その結果、所得の低い人たちの意見が政治的な決定に反映されにくくなります。

安全の格差

富裕層と貧困層との間には安全面の格差も生じています。所得の高い層が暮らす地域では安全対策がより整っている一方、貧困地域では犯罪や武装集団の衝突など治安の悪化が見られるためです。家族や自分が生きていくために犯罪に手を染めたり、武装集団に勧誘されたりするケースもよくあります。

居住環境の格差

所得が低いことが理由で、不便な地域や劣悪な環境に住むことを余儀なくされる人がいます。経済力の差によって、居住場所や生活環境も制限されます。このことは、教育や安全、生活の質にも関係します。

写真:水たまりにゴミが散乱するスラムの通路(シエラレオネ)

水たまりにゴミが散乱するスラムの通路(シエラレオネ)

資産の格差

富裕層は遺産や資産を次世代に引き継ぐことができます。その結果、豊かな人に富が集まりやすい格差社会の構造が生まれ、貧困層との経済格差がさらに広がる要因のひとつとなっています。

世界の経済格差をなくすために必要な対策や支援

世界中で問題となっている経済格差の是正にむけ、どのような取り組みが必要なのでしょうか。国によって経済格差の原因は異なるため、各国の実情に合わせた政策が求められます。たとえば日本では、厚生労働省が進める働き方改革や、所得再分配、社会保障制度の拡充、企業による均等待遇の促進を通じた、格差是正にむけた取り組みが行われています。

グローバルな問題である経済格差に取り組むためには、国際社会の連携も不可欠です。途上国の最貧困層の人々の所得増加を支援し、最富裕層だけに富が集まる構造を変化させていかなければなりません。経済格差が広がるリスクのある貧困層や社会的に弱い立場にある子どもたちに対する、質の高い教育の提供や、社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)の促進に、最優先で取り組む必要があります。

写真:質の高い教育の提供が重要(ブルキナファソ)

質の高い教育の提供が重要(ブルキナファソ)

プラン・インターナショナルでは、経済的な格差から生じている貧困の連鎖から抜け出せない子どもや若者たちが、自分の可能性を広げ人生を切り拓いていけるよう、教育や保健、生計向上など、多角的な活動を行っています。

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国際NGOプラン・インターナショナルについて

プラン・インターナショナルは、女の子が本来持つ力を引き出すことで地域社会に前向きな変化をもたらし、世界が直面している課題の解決に取り組む国際NGOです。世界75カ国以上で活動。世界規模のネットワークと長年の経験に基づく豊富な知見で、弱い立場に置かれがちな女の子が尊重され、自分の人生を主体的に選択することができる世界の実現に取り組んでいます。

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