知らないとマズイ建物構造の名称

建物の部位には細かいところまで名称がついている。中でも戸建て住宅で代表的な「木造在来工法(略して「ざいらい」)にはどこの部位を指すのかわかりにくい名称が多い。

困るのはお客様に見積書の内容を説明する時だ。「これはどこの部分の金額ですか?」と尋ねられてスラスラと答えられれば、「建物に詳しい人だ」とお客様に安心感を与えること間違いなしだ。



紛らわしい名称
筋交いとブレースの違いは?

「筋交い(すじかい)」とは、木造在来工法(軸組構造)で柱と柱の間に対角線に取りつけられる補強材。

「ブレース」は、鉄骨造の建物の強度を持たせるために、筋交いのようにタスキ掛けに取り付ける金属棒の補強材をいう。

どちらも地震・風などの横からの力に対して建物が変形するのを防ぐ役割を持つので用途は同じだ。木造か鉄骨造かの違いで名称がかわってくる。木造の場合はブレースではなく「筋交い」と呼ぶのが一般的だ。

▲木造在来工法(木造軸組み構造)の場合



ここに注意

古い図面では「筋違」と書かれていることがあるが、これも読みは「すじかい」だ。「すじちがい」と読まないように気を付けよう。



胴差【どうさし】

軸組を構成する横架材。1階と2階の境の位置にある。外壁の1階と2階の境に取る付ける幕板(化粧胴差)は、胴差の位置に当たる。


土台【どだい】

水平方向の角材。基礎の上に取り付けられ、建物を支えている。基礎と、建物の骨組みをつなげる役割があり、アンカーボルトで基礎に固定されている。


桁【けた】

横架材で,上からの荷重を支え、柱に伝える役割を持つ。棟木に平行に架けられる。また桁の方向を「桁方向」といい、直行する梁の方向を「梁方向」という。


梁【はり】

横架材で、屋根や2階床の荷重を柱に伝える。柱が倒れないように支える役目もあり、重要な構造材だが、意匠的に使われることも多い。


建物の垂直部材で、基礎の土台と横架材(梁、桁、胴差)を接合し、建物を支える。土台から軒桁まで、1階2階を通して1本の柱で結合する柱を「通し柱」、各階ごとに横架材で区切られた柱を「管柱(くだばしら)」、また壁を造作するために柱と柱の間に入れる柱を「間柱(まばしら)」という。


火打ち【ひうち】

水平方向の枠の4隅に取り付けられた斜め部材。枠の歪みを防ぐ。地震や台風時に発生する水平力による変形を、防止する役目がある。1階の床下の土台にとりつけるものを「火打ち土台」、2階の床や小屋組にとりつけるものを「火打ち梁」と呼ぶ。

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