スーパーやコインランドリーが並ぶ国道204号が冠水した=東松浦郡玄海町新田

一面に広がる田んぼが泥水につかった=玄海町新田

冠水し、通行止めになった国道204号=東松浦郡玄海町新田

 佐賀県内は15日、対馬海峡付近に停滞する前線の影響で非常に激しい雨に見舞われた。佐賀地方気象台によると、唐津市で6時間の雨量が観測史上最大の169・5ミリを観測。学校の休校や交通機関の乱れなどが発生した。

 唐津・玄海地区では未明から朝にかけて雨が降り続いた。県が設置する東松浦郡玄海町長倉の雨量計によると、午前6時までの1時間に77ミリを観測。有浦川が越水し、玄海町新田の国道204号は冠水によって通行止めになるなどした。

 県などによると、大雨の影響で15日午後3時現在、唐津市で床上浸水1件、床下浸水3件、土砂崩れ1件、法面崩壊1件の被害が確認された。

 土砂災害の恐れなどから唐津市の3地区(肥前、鎮西、呼子)と玄海町全域に避難指示が出された。県によると、午後3時現在で伊万里を含む3市町で14世帯17人が避難した。

 JR九州によると、筑肥線や唐津線などの一部区間で運転見合わせや徐行規制を行った。松浦鉄道は始発から伊万里-佐世保間で終日運休。16日も始発から運転を見合わせる。

 県教育委員会などによると、唐津青翔高、義務教育学校玄海みらい学園と唐津市の8小中学校が休校した。

 13日午後3時の降り始めから15日午後4時までの雨量は唐津市267・5ミリ、伊万里市112ミリ。唐津市は平年の9月の月間雨量を超えている。16日午後6時までに予想される24時間雨量は多いところで北部、南部ともに100ミリ。(取材班)