明治座「鬼太郎」で上坂すみれ初舞台 「分かり合うこと感じて」

「頼もしい共演者たちに、頑張ってついていきたい」と話す上坂すみれ(松井英幸撮影)
「頼もしい共演者たちに、頑張ってついていきたい」と話す上坂すみれ(松井英幸撮影)

漫画家、水木しげるの生誕100年となる今年、国民的漫画「ゲゲゲの鬼太郎」を原作とした舞台が29日から、明治座(東京都中央区)で上演される。ねこ娘役で初の舞台に挑む声優の上坂すみれは、「妖怪らしさとかわいらしさを兼ね備えたねこ娘をめざしたい」と意気込む。

とある村で、人間の邪魔をする妖怪の天邪鬼(あまのじゃく)・リン(七海ひろき)を、村人たちがねずみ男(藤井隆)から買った毒薬で退治しようとするが、村人のタケル(立花裕大)は反対する。仲裁に入った目玉おやじ(声・野沢雅子)は重傷を負い、砂かけばばあ(浅野ゆう子)に看病されることに。人間から恐れられ、妖怪からは「人間の味方」と敵視されるリンに、鬼太郎(荒牧慶彦)は親近感を覚え、何とかしようとするが…。

異なる種族が共存する難しさと大切さを描いた物語を、上坂は「分かり合うとはどういうことかが感じられるはず。作品の根底に流れるキャラクターのメッセージが、しっかり落とし込まれている」と解説する。

自身も小さいころからアニメや絵本で作品の世界に親しんでおり、仕事で水木の出身地、鳥取の記念館を取材したことも。中でもねこ娘が大好きという。「原作のおどろおどろしい雰囲気もありつつ、キャラクターには今風のかわいらしさもある。夏休みの思い出に家族で楽しめると思う」

8月15日まで。大阪公演あり。問い合わせは明治座チケットセンター、03・3666・6666。(道丸摩耶)

うえさか・すみれ 神奈川県出身。平成23年、声優デビュー。主な出演作にアニメ「BanG Dream!」(白鷺千聖=しらさぎ・ちさと=役)、アニメ「スター☆トゥインクルプリキュア」(キュアコスモ役)、「ウルトラマントリガー」(カルミラの声)など。25年、「七つの海よりキミの海」でアーティストデビューし、シングル12枚、アルバム4枚をリリース。10月スタートのアニメ「うる星やつら」(フジテレビ)で、ラムを演じる。

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