今季最強寒波 JR西日本、相次ぐ電車立ち往生で車内に6時間以上の客も

6時間以上も停車したままの電車内でぐったりする乗客ら=25日午前3時26分、大津市のJR大津駅(川西健士郎撮影)
6時間以上も停車したままの電車内でぐったりする乗客ら=25日午前3時26分、大津市のJR大津駅(川西健士郎撮影)

日本列島に流れ込んだ今季最強の寒波の影響で、24日から25日未明にかけ、近畿各地の鉄道では、ポイント故障や強風によって複数の電車が乗客を乗せたまま数時間にわたって立ち往生した。中には6時間以上電車内で待機したり、長時間取り残されたりしたため、体調不良を訴える人も相次いだ。

JR西日本によると、24日午後8時ごろから京都線、琵琶湖線などで運転を見合わせた。こうした中、高槻―山科間では普通電車など15本が駅間で立ち往生。長時間に及んだため、体調不良を訴え救急車を呼ぶ乗客も複数いたとの情報もある。

大津駅(大津市)では、姫路行き普通電車が24日午後9時前に到着したが、出発できず立ち往生。乗客によると、ポイントに雪が挟まり、取り除く作業に時間がかかることなどを知らせるアナウンスが流れたという。

南草津駅(滋賀県草津市)から乗車した大阪府吹田市の学校職員、篠塚良子さん(64)は「いつ電車が動き出すか分からないので、車内にいるしかなく、体もしんどい」とうなだれた。

自宅に戻る途中だった大阪府守口市の会社員、野村祐介さん(33)は24日午後11時ごろに大津駅に行くと電車が停車したままだった。「ホテルを予約しようと思ったが、どこも空いていなかった。明日(25日)も午前中から会議だが、オンラインにするかどうか。夜が明けたら会社と相談します」と疲れた様子で話していた。

大津駅では、改札口付近で運行状況を知らせる電光掲示板に目をやりながら、多くの人がホテルに予約の電話をしたり、家族に連絡したりしていた。また、電車内で待つ乗客らは仮眠を取るなどしていた。

雪が降る中、長蛇の列を作りタクシーの到着を待つ人たち=25日未明、京都市下京区(木下倫太朗撮影)
雪が降る中、長蛇の列を作りタクシーの到着を待つ人たち=25日未明、京都市下京区(木下倫太朗撮影)

一方、大津駅や京都駅などのタクシー乗り場には長蛇の列ができ、帰宅困難者があふれた。

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