静岡県データ

第二人生郊外で暮らすか、街中で暮らすか

執筆者
株式会社トムス 寺島知津

ここ数年、我が家の周囲ではちょっとした建て替えブームが到来しています。退職を機に建て替えをしたお宅が多いようです。私はいわゆる団塊ジュニア世代ですが、周辺には同じ世代のお宅が多くあるので、おそらく10年~15年後には建て替えをするお宅がさらに増えるのではと予想されます。

 第二の人生を迎えるにあたっては、「同じ場所に住み続けるか?」「一戸建てか、マンションか?」など改めて住まいについて見直す方も多いかと思います。静岡市民を対象としたアンケート調査(SBSデータバンク静岡市調査)によると、2019年調査では「老後は広々とした郊外に住みたい」と考える人が28.8%、「便利な街中に住みたい」が39.5%と”街中”での暮らしを意向する人が多数派となっています。特に”街中派”の割合はここ15年で増加傾向にあります。また、性別・年代別でみると”街中派”は女性の30代以上で高い割合となっています。では、住居形態についてはどうでしょう。「老後は一戸建てに住みたい」が45.6%、「マンションに住みたい」が16.9%と”一戸建て”が多数派です。街中で一戸建てとなると、予算もそれなりにかかってきます。ただ、街中に便利さを求めているのであれば、ITのさらなる発展により”便利な郊外”も増え、”便利で広々とした郊外”での暮らしが手に入りやすくなるのではないでしょうか。

 日本人の平均寿命の伸びはここ数年鈍化しているものの毎年その記録が更新されており、2018年の厚生労働省の発表では、男性が81.25歳、女性が87.32歳と、まさしく長寿社会を象徴する数字となっています。従って、第二の人生は私たちが思っている以上に”長い”ということです。だからこそ、住まいについてはどのような暮らしをしていきたいかイメージしながら、現役世代とは違った視点で考えていきたいですね。

■高齢化社会についての意識

※データ出典:SBSデータバンク静岡市調査(男女13~69歳)