メートル原器とキログラム原器

長さ,かさ,重さなどは日常生活に重要な量で,集団生活するには,これらの量に対して世界共通の単位が必要です。そこで生まれたのがメートルとキログラムを基本とするメートル法の単位系です。
1875年パリの国際会議でメートル条約が成立し,メートル原器とキログラム原器がつくられたのです。そしてメートル条約加盟国に副原器が配られました。

・メートル原器
1メートルの基準となる長さを刻んだもので,白金90%,イリジウム10%の合金でつくられ,表面の2線間の距離が1mになっています。
1メートルは,地球の子午線の極から赤道までの長さの千万の1を実測し,基準のものさしをつくったのですが,その後,精度が問題となり,1983年に1メートルは「光が真空中を進む距離」をもとにして決められました。

・キログラム原器
重さの単位は,4℃の水1000 cmの重さを1kgと決め,メートル原器と同じ合金でつくられました。
今は,このキログラム原器をもとにして,いろいろな秤の重さが検定されています。